開講年度
開講学部等
2025
工学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期
木1~2
講義
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1061530240
オペレーティングシステム[Operating System]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
山口 真悟[YAMAGUCHI Shingo]
ー
担当教員[ローマ字表記]
山口 真悟 [YAMAGUCHI Shingo]
特定科目区分
対象学生
対象年次
3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
本科目では、オペレーティングシステム(OS)の基本的な概念、機能、実装技術を紹介する。OSの実装例としてLinuxを紹介し、Linuxがインストールされたマシンでシステムプログラミングを実習する。
本科目は,知能情報工学科の学習・教育目標のうち,以下の項目に該当する:
(C) 情報および情報関連分野に関する専門基礎と,問題発見および問題解決能力を養う(専門基礎知識,問題解決能力)。
(D) 情報プロセスをソフトウェアおよびハードウェアの融合体として実現し運用するための深い知識とその応用能力を養う(モデル化能力,ハードウェアに関する専門知識,ソフトウェアに関する専門知識,応用能力)。
授業の到達目標
1.OSの役割を理解する.
2.OSの構成と各構成要素の機能を理解する.
3.各機能の実現法を理解する.
授業計画
【全体】
第1週と第2週は、OSの役割と基本構造を説明する。第3週と第4週はプロセス管理について説明する。第5週と第6週はメモリ管理について説明する。第7週では、前半の内容の習得度を確認する。第8週から第10週までは、ファイルシステムについて説明する。第11週と第12週は入出力制御について説明する。第13週と第14週はLinuxについて説明する。第15週では、後半の内容の習得度を確認する。第16週では、全体の内容をまとめる。
本講義の担当形態は単独である。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
OSの役割
OSの基本的な役割を説明し,OSがコンピュータに搭載されるようになった経緯と現在に至る発展の歴史を解説する.さらに現在の代表的なOSを紹介し,それぞれのOSが持つ特徴や各OSの分類についても触れる.
予習としてテキストの第1章を読んでおくこと(目安時間:4時間)
第2回
OSの基本構造
OSの基本的な構造を説明する.また中心的な役割を担うカーネルの基本的な機能として,プロセス管理,メモリ管理,ファイルシステム,入出力制御などの概要を紹介する.
予習としてテキストの第1章を読んでおくこと、復習としてレポートを提出すること(目安時間:4時間)
第3回
プロセス管理(1)
「プロセス」の概念およびプロセスのライフサイクルについて解説する.さらにプロセスを切り替えて時分割でタスクを遂行するマルチタスクの概念について解説する.またOSが各プロセスを管理する手法についても言及する.
予習としてテキストの第2章を読んでおくこと(目安時間:4時間)
第4回
プロセス管理(2)
スケジューリングアルゴリズムを紹介し,その基礎理論について解説する.またプロセスの同期やデッドロック,セマフォなどについて解説する.またLinuxをインストールしたマシン上で,プロセス管理に関するシステムプログラミングを体験する.
予習としてテキストの第2章を読んでおくこと、復習としてレポートを提出すること(目安時間:4時間)
第5回
メモリ管理(1)
メモリ管理の基本原理として、物理メモリ領域には、アドレス空間と仮想アドレス空間があり、これらはマッピングされ管理されることを開設する。また、アドレス空間を管理するための具体的な手法についても説明する。
予習としてテキストの第3章を読んでおくこと(目安時間:4時間)
第6回
メモリ管理(2)
メモリ割り当て方式,特に動的メモリ割り当て方式の原理を説明する.またメモリ割り当てに必要な要素技術を説明するとともにメモリ割り当てのアルゴリズムを紹介し,いくつかあるアルゴリズムの得失を比較する.
予習としてテキストの第3章を読んでおくこと、復習としてレポートを提出すること(目安時間:4時間)
第7回
前半のまとめ
前半の内容の習得状況を確認する.
第1~6週までをおさらいすること(目安時間:4時間)
第8回
ファイルシステム(1)概要
記憶媒体の違いを意識することなくあらゆるデータを一元的にアクセスできるようにするためのファイルシステムについて解説する.またファイルシステムに対する一般的な操作を説明する.ファイルのオープンとクローズ,データの読み書きなど基本的な操作から,ディスクへの書き出しがどのように行われるか,同期がとられるタイミングといったカーネルの内部動作についても解説する.
予習としてテキストの第4章を読んでおくこと(目安時間:4時間)
第9回
ファイルシステム(2)実装方法
ファイルシステムの実装方法について説明し,それらの得失を比較する.またファイルシステムと物理装置の対応と,その効率化についても解説する.
予習としてテキストの第4章を読んでおくこと(目安時間:4時間)
第10回
ファイルシステム(3)システムプログラミング
パイプやソケットなど,カーネルからアクセスすることができる特別なファイルを説明し,その意義とメリットについて解説する.またLinuxをインストールしたマシン上で,ファイルシステムを操作するシステムプログラミングを体験する.
予習としてテキストの第4章を読んでおくこと、復習としてレポートを提出すること(目安時間:4時間)
第11回
入出力制御(1)
まず入出力装置の特性を整理する.つぎに,システムの外部あるいは内部に発生する割込みを処理する割込み制御について解説する.さらに,システムに接続されている入出力装置を効率よく利用できるようにスケジューリングする入出力制御について解説する.
予習として参考資料などを用いて入出力制御を調査しておくこと(目安時間:4時間)
第12回
入出力制御(2)
個々の入出力装置の詳細を意識することなく操作できるようにするための入出力操作の仮想化や,効率化の技術について解説する.
第8~14週の内容をおさらいすること、復習としてレポートを提出すること(目安時間:4時間)
第13回
Linux(1)
Linuxの歴史と機能を概観する.
予習としてテキストの第5章を読んでおくこと(目安時間:4時間)
第14回
Linux(2)
Linuxをインストールしたマシン上で,いくつかのシステムプログラムを作成する.
予習としてテキストの第5章を読んでおくこと、復習としてレポートを提出すること(目安時間:4時間)
第15回
後半のまとめ
後半の内容の習得状況を確認する.
第8~14週の内容をおさらいすること(目安時間:4時間)
第16回
総括
全体を総括する.
全体をおさらいすること(目安時間:4時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
中間試験40点,期末試験50点,レポート(複数回)10点で評価する.
出席は欠格条件とし,4回以上の欠席で欠格とします.
教科書にかかわる情報
教科書
書名
オペレーティングシステム
ISBN
4274131939
著者名
大久保英嗣他
出版社
オーム社
出版年
2002
備考
参考書にかかわる情報
参考書
書名
コンピュータサイエンスで学ぶオペレーティングシステム―OS学
ISBN
4764903458
著者名
柴山 潔
出版社
近代科学社
出版年
2007
参考書
書名
オペレーティングシステム
ISBN
9784320123458
著者名
菱田 隆彰,寺西 裕一,峰野 博史,水野 忠則
出版社
共立出版
出版年
2014
備考
メッセージ
授業ではEラーニングシステムmoodleを使用します。詳細は授業中に説明します。
キーワード
オペレーティングシステム,UNIX,プロセス,プロセス間通信,ファイルシステム、メモリ管理
持続可能な開発目標(SDGs)
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
関連科目
電子計算機,情報ネットワーク
履修条件
連絡先
山口 真悟 教授
居室:総合研究棟2号館206号室
E-mail:shingo@yamaguchi-u.ac.jp
Web:
https://ds0n.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~shingo/
オフィスアワー
水曜日2コマ目。事前にメイルで連絡して下さい。
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