開講年度
開講学部等
2025
工学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
水3~4
講義
6.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1062110640
機械航空工業数理[Mathematical Methods for Aerospace Engineering]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
上道 茜[UEMICHI Akane]
ー
担当教員[ローマ字表記]
上道 茜 [UEMICHI Akane]
特定科目区分
対象学生
航空宇宙
対象年次
1~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
●授業の目的
機械工学において、機械システムの成立には材料力学・熱力学・流体力学・機械力学の四力学の理解が不可欠である。本講義では、これらの基礎となる物体の運動の記述方法と数理的解析手法を学ぶ。複雑な機械システムをモデル化し、数学的に表現することで、統一的な解析が可能となり、機械の設計や制御に応用できる。本講義では、運動方程式や保存則を用いた体系的な解析を学ぶとともに、力学的問題を数理的手法で処理し、工学的な問題解決能力を養うことを目的とする。
●授業の概要
本講義では、物理学(力学)を基盤とし、機械工学に必要な運動の記述方法と数理的解析手法を学ぶ。具体的には、運動のベクトル表現、運動方程式、運動量保存則、エネルギー保存則、角運動量と力のモーメント、剛体の運動方程式などを扱い、機械システムの動的挙動を数学的に記述・解析する能力を身につける。また、機構の数学的表現を学ぶことで、実際の工学問題を数式モデルに落とし込み、数理的に解決する手法を習得する。講義と演習を通して、機械工学の基礎となる数理的能力を涵養し、実践的な応用へとつなげることを目指す。
授業の到達目標
本講義を通じて、以下の力を身につけることを目標とする。
1. 運動方程式を数式を用いて記述し、解析できる。
2. 運動量保存則・エネルギー保存則を適用し、問題を解決できる。
3. 剛体の運動方程式を理解し、慣性モーメントの計算ができる。
4. 力学に関連する物理現象を数学的にモデル化し、機械工学に応用できる。
授業計画
【全体】
授業の前半では前回の演習の解説を行い、後半は新たな演習に取り組む。演習問題が時間内に終わらない場合は、授業時間外に解き、Moodleで提出する。
また、授業中の演習だけでは十分ではないため、追加課題や教科書の例題にも自主的に取り組むことを推奨する。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
機械航空工業数理序論
講義ガイダンス
運動の数学表現
座標系
単位系
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第2回
運動のベクトル表現とフリーボディダイアグラム
ベクトルを用いた運動の記述およびフリーボディダイアグラム作成の演習を行い、物体に作用する力を正しく整理する。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第3回
運動方程式(1)
ニュートンの運動の第2法則に従い、一次元運動の運動方程式を立て、運動を解析する。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第4回
運動方程式(2)
ニュートンの運動の第2法則に従い、一次元運動の運動方程式を立て、運動を解析する。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第5回
慣性系・非慣性系における運動の表現
慣性系・非慣性系の概念を理解し、それぞれの系で運動がどのように表現されるかを演習を通じて理解する。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第6回
運動量保存則
運動量保存則を用いて1次元および2次元の衝突問題、またロケットの運動を理解する。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第7回
力学的エネルギー保存則
力学的エネルギー保存則を適用し、斜面、自由落下、単振動などの力学問題をエネルギー的視点から解決する。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第8回
円運動,単振動,2次元の運動
円運動・単振動・2次元運動を数式で表現し、運動方程式を導出し、エネルギー・力学的関係を理解する。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第9回
中間試験
中間試験
復習
第10回
回転運動を記述する物理量
モーメント(トルク)、角加速度、角運動量、慣性モーメントの概念と求め方を理解する。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第11回
回転運動と並進運動のアナロジー、剛体の運動方程式(1)
回転運動と並進運動の物理量の対応関係を理解する。剛体の運動方程式を理解し、回転運動を解析する。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第12回
慣性モーメント
剛体の慣性モーメントの求め方を理解し、実際に計算を行う。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第13回
剛体の運動方程式(2)
回転運動と並進運動が組み合わさった運動をエネルギー保存則や角運動量保存則を活用して解析する。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第14回
機構の数学的表現(1)
機械に用いられる機構をモデル化し、運動方程式で表現して解析する。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第15回
機構の数学的表現(2)
機械に用いられる機構をモデル化し、運動方程式で表現して解析する。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第16回
期末試験
期末試験
復習
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 10% B: --% C: 50% D: --%
成績評価法
中間試験48.5%, 期末テスト48.5%,演習課題の提出3%.
教科書にかかわる情報
備考
教科書備考:教科書は使用せず、適宜プリントを配布する。
参考書にかかわる情報
備考
物理I(1年前期)、数学I(1年前期)、数学II(1年後期)、常微分方程式論(2年前期)の教科書を参考書とする。授業の不明なところをこれらの参考書で調べること。
メッセージ
大学の演習科目は、単に知識を増やすだけでなく、「問題を解ける形にする力」を養うことも大切です。ここでは、公式を暗記するのではなく、普遍的な物理法則を適用して現象を理解することを目指します。
物理現象を前にしたとき、自分の頭で考え、図を描き、式を立て、計算する。このプロセスは一見遠回りに思えるかもしれませんが、実は最も効率的に実力を伸ばす方法です。未履修の内容が含まれることもありますが、そのときは丁寧に説明しますので安心してください。
自ら考える習慣を大切にし、一歩ずつ確実に成長していきましょう!
キーワード
運動方程式、運動方程式をたてる、運動方程式を解く、微分方程式、フリーボディダイアグラム、座標系、回転の表現
持続可能な開発目標(SDGs)
関連科目
物理I(1年前期)、数学I(1年前期)、数学II(1年後期)、常微分方程式論(2年前期)それらの教科書を参考書として身近に置き参照すること。
履修条件
連絡先
uemichi@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
平日10:00〜17:30(授業などの予定が入っている場合を除く)
常盤キャンパス勤務なので、メールで連絡をしてください。
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