開講年度
開講学部等
2025
工学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
木1~4
実験・実習
10.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1062120340
機械基礎製図II[Basic Training on Mechanical Drawing II]
日本語
1
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
古賀 毅[KOGA Tsuyoshi]
ー
担当教員[ローマ字表記]
古賀 毅 [KOGA Tsuyoshi], 國次 公司 [KUNITSUGU Kohji], 南 和幸 [MINAMI Kazuyuki], 藏重 勝友 [KURASHIGE Katsutomo]
特定科目区分
対象学生
対象年次
2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
CAD製図によって,国際規格に準拠した図面をどのような規則で書けばよいのか,どのように公差や表面性状の指示を図面上で表現すれば良いのか,という項目を,ボルトナットや歯車などの各種機械要素の図面を実際に作図しながら基礎から体得し,最終的にはギヤポンプという複雑な機械の作図に挑戦します.
なお本講義は,大手自動車メーカーおよび総合機械メーカーにおける設計の実務経験を有する教員が,新車開発における機械部品やレイアウトの製図経験を活かして行います.
授業の到達目標
国際規格(JIS)にもとづく機械製図の規則を正しく理解し,公差や表面性状などといった設計意図をCADを用いて正しく図面化し,図面から意味を正しく読み取って伝える能力が身につく.
CAD製図によって,平面性状や幾何公差,歯車におけるモジュールといった設計上で重要な情報を,正しく計算し作図できるようになる.また,3次元の立体形状を,製作加工を考えた2次元CADへ分解して図面化し,過不足を判断できるようになる.
自動車や自転車,掃除機などに代表される身の回りの機械に関心を持ち,機械工学として学ぶ専門知識が製図によって身近な製品となることを理解することで,より一層機械工学に対する関心・意欲を深めることができる.
CAD製図においても,情報が不十分な図面や,見にくい図面,誤解される恐れがある図面などが有り得ることを理解し,正しい情報を見やすく分かりやすく図面化しようという態度が身につく.
製図法に則った図面を,CADを正しく使いこなし,綺麗に作図し表現する技能が身につく.
授業計画
【全体】
ものづくりの現場において広く使用されている最新のCADソフトウェアを用いて,国際規格(JIS)に準拠した機械製図を行えるように習得します.主に機械基礎製図Ⅰで学んだ製図法を用いて,CADを用いてどのように記述すれば良いのかを,前半講義および後半演習の形式で実施します.期末試験では,製図規則の理解度はもちろんのこと,製図規則に則った図面をCADを用いて作図できるか,という技能も試験します.
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
インストラクションとCADの案内
CADの使用方法についての概要説明をする.
CADのインストールと,使用法について予習,復習
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第2回
CADの初期設定と図面枠
CADの初期設定と図面枠の作図を行う.
CAD製図法について予習,復習する.図面枠の作図と印刷設定を完成させる.
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第3回
表面性状記号と角表記
表面性状記号と角表記の作図を行う.
CADの使用法について予習,復習する.課題を完成させる.
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第4回
第三角投影法
第三角投影法の作図を行う.
第三角投影法の予習,復習と課題の完成
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第5回
ボルト・ナットとねじ穴
ボルト・ナットとねじ穴の作図を行う.
ボルト・ナットとねじ穴の予習,復習と課題の完成
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第6回
Vブロックの作図
Vブロックの作図を行う.
Vブロックの作図の予習,復習と課題の完成
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第7回
フランジ形軸継手の作図
フランジ形軸継手の作図を行う.
フランジ形軸継手の作図の予習,復習と課題の完成
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第8回
フランジ形軸継手の組立図
フランジ形軸継手の組立図の作図を行う.
フランジ形軸継手の組立図の予習,復習と課題の完成
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第9回
平歯車
平歯車の作図を行う.
平歯車の予習,復習と課題の完成
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第10回
平歯車(続き)
平歯車の作図を完成させる.
平歯車の予習,復習と課題の完成
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第11回
歯車ポンプの部品(カバー)図面を作成
歯車ポンプの部品(カバー)の作図を行う.
歯車ポンプの部品(カバー)の予習,復習と課題の完成
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第12回
歯車ポンプの部品(本体)図面を作成
歯車ポンプの部品(本体)の作図を行う.
歯車ポンプの部品(本体)の予習,復習と課題の完成
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第13回
歯車ポンプの部品(アッセンブリ)図面を作成
本体,カバーから構成される歯車ポンプのアッセンブリ図面を作図する.
総括と発展問題の予習,復習と課題の完成
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第14回
総括と発展問題
8~13週で作成したCAD製図の検図を行い,発展問題にチャレンジする.
総括と発展問題の予習,復習と課題の完成
(学修時間の目安:準備学習2時間,復習2時間以上)
第15回
期末試験
製図の理解度およびCADを用いた作図技能を問う期末試験を行う.
しっかり復習し,高得点を目指すことを期待します.
(学修時間の目安:8時間以上)
第16回
総括
これまでの講義および試験の総括
詳細は授業内で指示します.
(学修時間の目安:8時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 20% B: 30% C: 50% D: --%
成績評価法
提出図面の完成度と定期試験で評価する。出席は欠格条件とする。
4回以上の根拠なき欠席、および必須課題の図面が1枚でも未提出であれば不合格とする。
定期試験(中間・期末試験): 100%
出席: 欠格条件
小テスト・授業内レポート: 欠格条件
宿題・授業外レポート: 欠格条件
授業態度・授業への参加度: 欠格条件
受講者の発表(プレゼン): 欠格条件
演習: 欠格条件
ルーブリック等の評価基準
ファイル名
備考
ルーブリック等の評価基準
ルーブリック評価基準-機械基礎製図Ⅱ.pdf
(注)ルーブリックとは、評価水準である「尺度」と、尺度を満たした場合の「特徴の記述」で構成される評価指標のことを言います。
教科書にかかわる情報
教科書
書名
JISにもとづく標準製図法
ISBN
4274224163(9784274224164 )
著者名
大西 清
出版社
オーム社
出版年
備考
「JISにもとづく標準製図法」は,規格に沿う図面を書く上で要点がわかる良書です.JIS規格の内容は広範であり,業務で実際に作図する際には規格本体を参照する必要がありますが,そのためのよい手引きになりますので,しっかりとこの1冊を会得しましょう.
参考書にかかわる情報
参考書
書名
JISにもとづく機械製作図集
ISBN
4274069915(9784274069918)
著者名
大西清著
出版社
オーム社
出版年
2014
備考
この参考書は特に購入の必要はありませんが,工学部図書館には数冊準備していますので,応用を学びたい人はぜひ参照してください.
メッセージ
ものづくりの現場では,現在は手書きによる製図ではなくコンピュータを用いたCAD製図のほうが多く用いられています.国際規格にもとづいて製図された図面は,形状だけでなく精度や設計機能を伝える一種の「ことば」としても機能します.製図規則は,ことばにおける文法に該当する大事な内容ですので,正しい使い方を学び身につけましょう.
キーワード
機械製図法,標準製図法,JIS,国際規格,寸法公差,幾何公差,表面性状,機械部品図面,CAD, Computer Aided Design, 実務家教員
持続可能な開発目標(SDGs)
(貧困)あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(水・衛生)すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
関連科目
機械基礎製図I,図学,機械設計論,工業材料学,機械加工学
履修条件
連絡先
電子メール 古賀:koga アット yamaguchi-u.ac.jp,国次:kkou アット yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
オフィスアワー(古賀) 毎週水曜日 15:00-17:00
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