タイトル

開講年度 開講学部等
2025 工学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 金1~2 講義  
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1062220111 構造力学II[Structural Mechanics II] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
中島 伸一郎[NAKASHIMA Shinichiroh]
担当教員[ローマ字表記]
中島 伸一郎 [NAKASHIMA Shinichiroh]
特定科目区分   対象学生 社会建設 対象年次 2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
土木構造物の設計・施工管理業務の経験を有する実務家教員が,橋梁・トンネルなどの社会基盤構造物を設計するための基礎的な力学として不可欠な構造力学について解説する.本科目では不静定構造問題を主に対象とし,「エネルギー原理」を用いて不静定構造物のたわみを求めるための種々の解法について講義する.
国交省所管の公的研究機関において研究開発部門の経験(4年)を有する教員が,構造物計画設計の実務を踏まえた授業を行う.
授業の到達目標
【知識・理解の観点】
(1)柱の座屈,応力分布,断面の核について説明できる.
(2)長柱の座屈荷重,短柱の応力分布,断面の核を求めることができる.
(3)仮想仕事の原理を理解し説明できる.
(4)仮想仕事の原理を用いて静定構造の変位を求めることができる.
(5)相反定理を理解し説明できる.
(6)相反定理を用いて影響線を求めることができる.
(7)ひずみエネルギーを理解し説明できる.
(8)カスチリアノの定理を理解し説明できる.
(9)カスチリアノの定理を用いて静定構造の変位を求めることができる.
(10)静定構造と不静定構造を理解し説明ができる.
(11)ひずみエネルギー最小の原理を理解し説明できる.
(12)ひずみエネルギー最小の原理を用いて不静定構造を解くことができる.
(13)静定分解法を用いて不静定構造を解くことができる.
(14)単位荷重法を用いて不静定構造を解くことができる.
【関心・意欲の観点】 講義に継続的かつ積極的に参加できる.
【態度の観点】 授業内容を自ら調べ理解を深める.

この科目は以下の学習・教育目標に対応します。
(A)土木・環境分野の確かな基礎力を身につける
 A-3 土木・環境分野の基礎的知識

授業計画
【全体】
構造力学演習IIと密接に連携をとりながら授業を進めます.
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 イントロダクション
柱の座屈(1)
オリエンテーション
・担当教員の紹介
・授業の進め方
・シラバスの説明
柱の座屈(1)
第10章 圧縮部材にご用心
・座屈方程式の誘導方法を学ぶ.
・オイラーの座屈荷重
事前に第10章10.1〜10.3を読んでおくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第2回 柱の座屈(2) 第10章 圧縮部材にご用心
・圧縮力を受けた時の長柱と短柱の違い,核の計算方法を学ぶ.
事前に第10章10.4〜10.6を読んでおくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第3回 仮想変位の原理 仮想変位の原理
第1章 変位を仮想して反力や部材力を求める
・仮想変位の原理を用いて仕事の概念を理解する.
事前に第1章1.1,1.2を読んでおくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第4回 仮想仕事の原理(1) 第2章 仮想仕事の原理により変位を求める
・仮想仕事の原理を用いて,静定構造のたわみを求める方法を学ぶ.
事前に第2章2.1〜2.2を読んでおくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第5回 仮想仕事の原理(2) 第2章 仮想仕事の原理により変位を求める
・仮想仕事の原理を用いて,静定トラスのたわみを求める方法を学ぶ
・仮想仕事の原理を用いて,温度変化を受けるはりのたわみの求める方法を学ぶ.
事前に第2章2.3〜2.4を読んでおくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第6回 中間まとめ(1) ここまでのまとめと確認試験 ここまでの内容を復習しておくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第7回 相反定理(1) 第3章 力学現象の相反性のうまみ
・仮想仕事の原理の相反性
・相反定理って何ですか?
事前に第3章3.1,3.2を読んでおくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第8回 相反定理(2) 第3章 力学現象の相反性のうまみ
・相反定理を用いて,変位,力の影響線を作図する方法を学ぶ.
事前に第3章3.3~3.5を読んでおくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第9回 カスティリアノの定理 第4章 力学現象はエネルギーが最小になるように生じる.
・変形した弾性体に蓄えられるエネルギーを求める方法を学び,カスティリアノの定理を学ぶ
事前に第4章4.1〜4.3を読んでおくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第10回 ひずみエネルギー最小の原理 第4章 力学現象はエネルギーが最小になるように生じる
・つりあい状態では,構造物のポテンシャルエネルギーは極小となる.
・ひずみエネルギー最小の原理を用いて不静定構造物の反力をを求める.
事前に第4章4.4~4.5を読んでおくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第11回 中間まとめ(2) ここまでのまとめと確認試験 第7週~第10週の内容を復習しておくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第12回 不静定構造物(1) 第5章 静定分解法 事前に第5章5.1〜5.2を読んでおくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第13回 不静定構造物(2) 第5章 単位荷重法と静定分解法を組み合わせて解く(余力法)
・余力法を用いて不静定はりの断面力の解法を学ぶ.
事前に第5章5.3〜5.4を読んでおくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第14回 不静定構造物(3) 第5章 単位荷重法と静定分解法を組み合わせて解く(余力法)
・余力法を用いて不静定ラーメンの解法を学ぶ.
第5章5.4を復習すること.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第15回 期末試験 期末試験 第12週~第14週の内容を復習しておくこと.予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第16回 総括 講義全体のまとめと期末試験の解説 期末試験の解きなおし(目安4時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
中間まとめ(各30%)と期末テスト(40%)で評価します.
教科書にかかわる情報
教科書 書名 構造力学[第2版・新装版]下 不静定編 ISBN 9784627425231
著者名 崎元達郎著 出版社 森北出版 出版年 2021
教科書 書名 構造力学[第2版・新装版]上 静定編 ISBN 9784627425132
著者名 崎元達郎著 出版社 森北出版 出版年 2021
備考
この講義では,教科書として構造力学上巻の一部と下巻の両方を使います.
参考書にかかわる情報
参考書 書名 よくわかる三力「構造力学・土質力学・水理学」演習 ISBN 4485300331
著者名 山本哲朗編著 ; 朝位孝二, 進士正人, 鈴木素之著 出版社 電気書院 出版年 2008
参考書 書名 構造力学を学ぶ ISBN 4627465211
著者名 米田昌弘著 出版社 森北出版 出版年 2003
参考書 書名 変形を理解する構造力学 : 考えるプロセスがわかる ISBN 9784395320127
著者名 小野里憲一, 西村彰敏著 出版社 彰国社 出版年 2014
参考書 書名 力のつり合いを理解する構造力学 : 考えるプロセスがわかる ISBN 9784395023165
著者名 小野里憲一, 西村彰敏著 出版社 彰国社 出版年 2013
備考
メッセージ
この科目は社会建設工学科の主要科目(コア科目)の一つであり,土木工学の重要な基礎知識です.上述の学習・教育目標の達成には,この科目の単位取得が必要です.
1.受講上の注意
 1)講義には毎回出席し試験をすべて受けること. ただし,病気など,やむを得ない理由で欠席した場合は,すみやかにメールで欠席理由を申し出ること.欠席した場合でも,授業中に与えられた課題を提出しなければならない.課題内容はTAに確認すること.
 2)試験や授業時には必ず定規・電卓を持参し,式や図は定規を用いてかき,文字はていねいに書くこと.試験やレポートがていねいに書いていない場合,減点あるいは再提出させることがある.

2.期末試験時の注意
 1)学生証を持参し,試験中は机の上に提示しておくこと.
 2)携帯電話はOFFにして机上におくこと.
 3)携帯電話を時計替わりに使用することは禁止.
 4)定規を忘れず持参し,定規を用いて線を引くこと.
 5)電卓の使用を認める.ただし,ケースから出して使用すること.
 6)筆記道具は筆箱から出すこと.
キーワード
構造力学,不静定構造,柱,エネルギー,仮想仕事の原理,カスティリアノの定理,実務家教員
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
関連科目
構造力学I・構造力学演習I・構造力学演習II
履修条件
連絡先
中島伸一郎(機社803号室)
nakasima@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
いつでもどうぞ(メール,チャット,来室)

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