開講年度
開講学部等
2025
工学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
金5~6
講義
10.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1062330950
機器分析Ⅱ[Instrumental AnalysisⅡ]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
山吹 一大[YAMABUKI Kazuhiro]
ー
担当教員[ローマ字表記]
山吹 一大 [YAMABUKI Kazuhiro]
特定科目区分
対象学生
対象年次
3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
本講義では有機化学や高分子化学を専門とする教員から、その分野で利用されている汎用性の高い分析機器の基礎的な概要・原理について学ぶ。また、その機器分析を用いた測定例を具体的を知り、課題を通して様々な実際の測定シーンを想像することで機器分析の理解を深める。また、実際の装置の見学も行うことで知識の定着を図ります。さらに、実際に講義で習った測定装置が社会のどんなところでどのように利用されているのかを学びます(DP3,5)。
授業の到達目標
(1)各分析装置の原理・特徴を理解し、得られた結果(スペクトル、数値など)を見て、そこから何が導かれるかを理解できるようになる。
(2)どの装置を用いれば、知りたい情報が得られるかをシーン別に選択できるようになる。
(3)複数の分析装置を組み合わせた総合的な解析を提案できるようになる。
(4)講義で学ぶ分析装置を介して社会問題とのつながりを自らが考え、化学分析(科学分析)の重要性・必要性を感じられるようになる。
(5)分析機器に関するグループワークや演習を通して、周りへの意見を積極的に聞き、自発的・能動的な議論ができるようになる。
(6)本講義で学ぶ装置とその測定を実際に見ることで、資料調製から測定、解析までの一連の流れを理解できるようになる。
(7)本講義で扱う装置の実用性について調査・発表することでプレゼンテーションの能力を養うことができる。
授業計画
【全体】
・有機化学系全般で良く用いられる分析装置の紹介を行います。
・なるべく分かりやすく説明を行い、自分で解析方法や結果を提案できるように指導します。
・暗記ではなく、想像力を重視した双方向型講義を目指します。
・前半の週は座学が中心とし、後半の週は機器分析の見学、演習、グループワークを実施します。
・本講義では有機物質について以下の側面に基づいた講義を行います。
1. 表面観察
2. クロマトグラフィー(分離)
3. 熱分析
4. 分光分析
5. 実践演習(装置見学、演習、グループワーク)
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
ガイダンス
全講義の流れについて説明する。
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第2回
SEM/TEM測定
電子顕微鏡の原理・用途について学ぶ
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第3回
AFM/STM測定
ナノレベルでの観察可能な顕微鏡の原理・用途について学ぶ
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第4回
IR測定
赤外線を用いた分子構造の解析原理・用途について学ぶ
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第5回
XRD/XPS測定
X線照射を利用した分子構造の解析原理・用途について学ぶ
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第6回
GC/LC/GPC測定
気体および液体中での試料の分離・精製方法における分離機構・用途について学ぶ
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第7回
MS測定
物質のイオン化を利用した質量測定についてその原理と用途について学ぶ
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第8回
UV/PL測定
紫外線領域の光を利用してた構造解析方法の原理・応用を学ぶ
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第9回
NMR(1)
磁場中に置かれた分子が有する原子核の電磁波との相互作用を利用した分子構造解析方法について学ぶ
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第10回
フィールドワーク(装置見学)
講義で習った装置を実際に見学し、その操作方法、スケール感、データを確認する。
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第11回
総合演習1
これまでの講義の中で説明した機器分析に関する演習を行う。(個人主体)
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第12回
グループワーク1
これまでの講義の中で説明した機器分析を用いた発表を行う。(グループ主体)
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第13回
グループワーク2
これまでの講義の中で説明した機器分析を用いた発表を行う。(グループ主体)
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第14回
グループワーク3
これまでの講義の中で説明した機器分析を用いた発表を行う。(グループ主体)
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
第15回
総合演習2
これまでの講義の中で説明した機器分析をに関する総合的な演習および解説を行う。
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 30% B: 20% C: 30% D: 20%
成績評価法
授業内での小テスト、時間外課題(レポート)、プレゼンテーション、学期末の筆記テストで評価します。
(小テスト 5%、時間外課題10%、プレゼンテーション15%、学期末の筆記テスト70%)
教科書にかかわる情報
備考
配布プリントあり
参考書にかかわる情報
備考
特に指定はありませんが、図書館には機器分析に関する分かりやすい参考書を多数取り揃えています。各自で選んで講義の理解を深めてください。
メッセージ
講義では有機化学に使える機器分析装置をザックバランに説明します。大事なのは「この分析装置を使えば何が分かるのかをきちんと理解する」ことにあります。それができると、研究室での実験や社会での仕事において効率的な解析方法が可能となります。講義に加えて個人からグループでの演習も通しながら各分析装置に関する知識を身に就けていきましょう。
キーワード
有機化学 機器分析
持続可能な開発目標(SDGs)
(水・衛生)すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
関連科目
有機化学関連・高分子化学関連の講義全般、応用化学実験Ⅲ
履修条件
連絡先
担当氏名;山吹一大
メール;yamabuki@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
空いている時間ならいつでも対応します。
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