開講年度
開講学部等
2025
工学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
水5~6
講義
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1062420120
電気回路III[Electric Circuits III]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
西藤 聖二[NISHIFUJI Seiji]
ー
担当教員[ローマ字表記]
西藤 聖二 [NISHIFUJI Seiji]
特定科目区分
対象学生
対象年次
2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
本科目で学習する概要は次の通りである。(1) これまで学んできた電気回路(集中定数回路)と異なり、電圧や電流が位置(空間)の関数となる分布定数回路について学び、分布定数回路と集中定数回路の違いを理解する。(2)集中定数回路の過渡現象を理解し、過渡解を求める方法を身に付ける。本科目を通して、電気回路には定常状態・集中定数回路だけでない状態・回路があるということを理解し、そのような場合の回路の取り扱いおよび解析についての基礎を修得する。
授業の到達目標
1.分布定数回路の基本解を求め、与えられた境界条件に対して、解を決定できる。
2.RL,RC直列回路の現象を説明し、解を求めることができる。
3.ラプラス変換の考え方を理解し、ラプラス変換を用いて回路網の解析ができる。
4.数学の基礎学力を活用して分布定数回路と過渡現象について深く理解すると共に、課題解決能力を養うことができる。
授業計画
【全体】
本授業の前半5週で分布定数回路を取り扱い、後半8週で過渡現象を学ぶ。その他、第11週に中間試験を予定している。講義では理論を紹介した後、例題を解いて説明を加える。多くの演習問題を自宅学習にて自分の力で解くことによって解法を体得し、これらの技術が必要となる局面を理解する。
担当形態:「単独」
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
分布定数回路と集中定数回路、電信方程式の導出、線路の一次定数
分布定数回路での取り扱いが必要な回路とその必要性を理解する
演習問題はMoodleを通じて締め切りまでに提出すること(以下、毎週同様)
演習問題1に取り組み、分布定数回路のイメージを作ること(学修時間の目安:復習及び準備学習4時間)
第2回
電信方程式と基本解、線路の二次定数
分布定数回路の基本解に関して、線路の二次定数である伝搬定数と特性インピーダンスについて理解する。
演習問題2に取り組み、電信方程式の基本解の理解を深めること(学修時間の目安:復習及び準備学習4時間)
第3回
線路の性質、境界条件
無ひずみ線路や無損失線路について学習する。また、境界条件によって線路の電圧・電流が決定されることを理解する。
演習問題3に取り組み、無ひずみ線路や無損失線路に関する理解を深めること、双曲線関数を用いた表現に慣れること(学修時間の目安:復習及び準備学習4時間)
第4回
境界条件による解の決定、反射現象
境界条件を用いて線路の電圧・電流を求める。受電端における反射現象を理解する。
演習問題4に取り組み、反射現象に関する理解を深めること(学修時間の目安:復習及び準備学習4時間)
第5回
反射現象と定在波
受電端における反射の様子が受電端の境界条件によって変わることを理解し、伝搬と反射の重ね合わせによって生じる定在波について学習する。
演習問題5に取り組み、定在波の理解を深めること(学修時間の目安:復習及び準備学習4時間)
第6回
定数係数線形微分方程式の解法、RC直列回路(直流電源)
過渡現象の概要を学習し、過渡現象の解析に必要な線形微分方程式の解法を復習する。次に、直流電源を持つRC直列回路の過渡現象を解析する。
演習問題6に取り組み、過渡現象の数学的な取り扱いに慣れること(学修時間の目安:復習及び準備学習4時間)
第7回
RL直列回路(直流電源)、時定数
直流電源を持つRL直列回路の過渡現象を解析し、時定数の意味を理解する。
演習問題7に取り組み、基本的な過渡現象の回路の理解を深めること(学修時間の目安:復習及び準備学習4時間)
第8回
RC直列回路(交流電源)、RL直列回路(交流電源)
交流電源を持つRL直列回路およびRC直列回路を解析する。
演習問題8に取り組み、種々の過渡現象の回路に関する理解を深めること(学修時間の目安:復習及び準備学習4時間)
第9回
RLC直列回路(直流電源、交流電源)
RLC直列回路の過渡現象について、回路素子の値による場合分けを行い、解を求めることができる。
演習問題9に取り組み、RLC回路について理解を深めること(学修時間の目安:復習及び準備学習4時間)
第10回
初期値の決定方法
過渡現象の解析における初期値の決定方法を理解する。
過去の中間試験の問題を自分で解き、問題を解く力を養っておくこと(学修時間の目安:準備学習8時間)
第11回
これまでのまとめと中間試験
分布定数回路および過渡現象(時間領域解析)をまとめて、理解度確認のために中間試験を実施する。
試験結果から自らの理解度を判定して、今後の学習に活かすこと(学修時間の目安:復習及び準備学習4時間)
第12回
ラプラス変換とラプラス変換に関する公式
過渡現象を解析するもう一つの方法として、ラプラス変換による解析の基礎を学習する。
演習問題10に取り組み、ラプラス変換を用いて過渡現象を解くことに関して慣れること(学修時間の目安:復習及び準備学習4時間)
第13回
等価回路(裏回路、s回路)、回路方程式のラプラス変換
初期条件を考慮した等価回路(裏回路、s回路)による解析および回路方程式のラプラス変換による解析について学習する。
演習問題11に取り組み、裏回路を用いた解法について理解を深めること(学修時間の目安:復習及び準備学習4時間)
第14回
交流波形、パルス波形、繰り返し波形のラプラス変換
交流電圧や方形波パルス電圧が与えられた回路をラプラス変換によって解析する。また、繰り返し波形のラプラス変換を計算する。
過去の試験問題を自分で解き、問題を解く力を養ってから期末試験に臨むこと(学修時間の目安:準備学習6時間)
第15回
期末試験
期末試験を実施する。
過去の試験問題を自分で解き、問題を解く力を養ってから期末試験に臨むこと(学修時間の目安:準備学習6時間)
第16回
期末試験の振り返り
期末試験の内容を振り返る。
理解が不十分であった項目を把握し、問題を解き直す。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
毎回の演習問題(宿題)、中間試験および期末試験で評価します。
演習問題(宿題)30%、中間試験 30%、期末試験 40%
教科書にかかわる情報
備考
Moodleを通じて講義資料(pdf)を配布する。詳細は第1回の授業開始前に「講義連絡」にて通知する。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
大学課程 電気回路(2)(第3版)
ISBN
4274131661
著者名
尾崎 弘
出版社
オーム社
出版年
2000
参考書
書名
続 電気回路の基礎(第3版)
ISBN
9784627733039
著者名
西巻正郎、下川博文、奥村万規子
出版社
森北出版
出版年
2014
備考
メッセージ
授業での説明は限られるので、演習問題に積極的に取り組み、理解を深めてください。
キーワード
分布定数回路、過渡現象、ラプラス変換
持続可能な開発目標(SDGs)
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
関連科目
電気電子工学基礎、電気回路Ⅰ、電気回路Ⅱ
履修条件
連絡先
nisifuji[at]yamaguchi-u.ac.jp
[at]の部分を@に書き換えてください。
オフィスアワー
金曜日10:00-11:00
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