タイトル

開講年度 開講学部等
2025 工学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 月1~2 講義  
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1062430430 パワーエレクトロニクス[Semiconductor Power Electronic Systems Engineering] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
山田 洋明[YAMADA Hiroaki]
担当教員[ローマ字表記]
山田 洋明 [YAMADA Hiroaki]
特定科目区分   対象学生   対象年次 3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
ACアダプタやハイブリッド自動車,エレベータなど身近なところに利用されているパワーエレクトロニクスの基本的な回路とその動作原理について理解する。
授業の到達目標
1. 半導体素子の能動領域,飽和領域,阻止領域を理解し,スイッチングによる電力変換の意味を説明できる。
2. 電力用半導体素子およびそのスイッチングにより,電力の形態を変換できることを理解できる。 オン可制御,オンオフ可制御の電力用半導体素子を分類できる。
2. バックコンバータおよびブーストコンバータの原理を理解し,インダクタおよびキャパシタの周期定常状態における性質を説明できる。
3. インバータの基本動作を説明でき,ダイオードが不可欠であることを説明できる。
4. ダイオード整流回路およびサイリスタ整流回路の動作を説明でき,電力変換時に高調波電流が発生することを説明できる。
5. 方形波をフーリエ級数を用いて展開し,実効値やTotal Harmonic Distortion (THD)を計算できる。
6. 電圧や周波数を同時に制御するためにPulse Width Modulation (PWM)が用いられていることを説明できる。
演習課題の回答を通して,電力用半導体素子およびそのスイッチングによる電力変換の基礎を理解する。
授業計画
【全体】
電力用半導体素子を用いることで電力の形態を変えることができることを理解することに重点を置く。電力用半導体素子の特徴を理解した上で,電力用半導体素子のスイッチングによる電力変換の利点や各変換器の動作原理を習得する。講義中に実施する演習課題で波形を自身で書くことにより,電力用半導体素子およびそのスイッチングによる電力変換の動作の基礎を理解する。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 パワーエレクトロニクスの定義と電力用半導体素子(ダイオードとトランジスタ) パワーエレクトロニクスの技術背景と歴史,ダイオードの特性 予習として教科書1章を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第2回 電力用半導体素子(サイリスタとMOSFET) サイリスタ,MOSFETの特性 予習として教科書1章を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第3回 スイッチングによる電力変換 スイッチングによる電力変換のメリットと電力損失 予習として教科書1章を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第4回 DC-DC変換装置(降圧チョッパ回路) 降圧チョッパ回路の原理と特性 予習として教科書2.2節を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第5回 DC-DC変換装置(昇圧チョッパ回路) 昇圧チョッパ回路の原理と特性 予習として教科書2.3節を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第6回 DC-DC変換装置(昇降圧チョッパ回路) 昇降圧チョッパ回路の原理と特性その他のDC-DC変換装置 予習として教科書2.4節を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第7回 DC-AC変換装置(単相電圧形インバータ) 単相電圧形インバータの動作原理とひずみ波の解析 予習として教科書3.1節,例題7.1を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第8回 DC-AC変換装置(単相電圧形PWMインバータ) 単相電圧形PWMインバータの動作原理と制御法 予習として教科書3.2節を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第9回 DC-AC変換装置(三相電圧形インバータ) 三相電圧形インバータの動作原理 予習として教科書3.4.1節を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第10回 AC-DC変換装置(単相ダイオード整流回路) 単相ダイオード整流回路の動作原理 予習として教科書p.80~p.81を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第11回 AC-DC変換装置(単相コンデンサインプットダイオード整流回路) 単相コンデンサインプットダイオード整流回路の動作原理 予習として教科書4.1.1節を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第12回 AC-DC変換装置(三相ダイオード整流回路とサイリスタ整流回路) 三相ダイオード整流回路,単相サイリスタ整流回路の動作原理 予習として教科書4.1.2節,4.2.1節を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第13回 AC-AC変換装置 交流電力調整回路とその他のAC-AC変換装置の動作原理 予習として教科書5章を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第14回 パワーエレクトロニクスの応用事例 エアコンやエレベータ,電力系統の電力品質を保証するための装置など,講義で学んだ基礎的な回路の応用事例について述べる 予習として教科書6章を読んでおくこと
(授業計画に沿って,準備学習2時間と復習2時間を行う。)
第15回 総括 授業のまとめ これまでの演習問題を復習し,理解が困難であった箇所を再確認すること
復習を4時間以上行う。
第16回 期末試験 期末試験 よく復習した上で受験すること
復習を4時間以上行う。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
レポートおよび期末試験で評価します。
レポート:30%,期末試験:70%

なお,6回以上の欠席で欠格となる。
教科書にかかわる情報
教科書 書名 パワーエレクトロニクス入門 ISBN 9784254220636
著者名 小山純 [ほか] 著 出版社 朝倉書店 出版年 2018
備考
参考書にかかわる情報
参考書 書名 パワースイッチング工学 : パワーエレクトロニクスの中核理論 ISBN 9784886862969
著者名 金東海 [著] 出版社 電気学会 出版年 2014
参考書 書名 パワーエレクトロニクス ISBN 9784274130755
著者名 堀孝正編著 出版社 オーム社 出版年 2008
参考書 書名 基本から学ぶパワーエレクトロニクス ISBN 9784886862877
著者名 松瀬貢規, 齋藤涼夫著 出版社 電気学会 出版年 2012
参考書 書名 パワーエレクトロニクス回路 ISBN 9784274035456
著者名 電気学会・半導体電力変換システム調査専門委員会編 出版社 オーム社 出版年 2000
備考
メッセージ
電気の形態を自在に変えることができるパワーエレクトロニクスは,身近な電気製品に数多く利用されています。電気エネルギーの省エネルギー化に寄与する技術であり,パワーエレクトロニクスの重要性を認識してもらいたい。
キーワード
パワーエレクトロニクス,電力変換,チョッパ回路,スイッチング,インバータ,整流回路
持続可能な開発目標(SDGs)

  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
関連科目
電気回路Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,アナログ回路,デジタル回路,電気機器
履修条件
電気回路に関する知識を必要とする。
連絡先
電電棟4F 408室
hiro-ymd@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
在室時に対応します。

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