タイトル

開講年度 開講学部等
2025 工学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 水5~6 講義  
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1062720090 環境生物学[Biological Chemistry and Science] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
通阪 栄一[TOHRISAKA Eichi]
担当教員[ローマ字表記]
通阪 栄一 [TOHRISAKA Eichi]
特定科目区分   対象学生   対象年次 2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
自然界には多種多様な生物(動物・植物・微生物)が互いに関連し合って地球上に共存している。本講義では全ての生物に共通の基本単位である細胞と、その細胞を構成する基本物質のアミノ酸、糖質,脂質、核酸の化学構造と特性をまず学ぶ。そして、それらが種々の細胞小器官を形成し、各々が生体内での機能を発現していく仕組み、生命の連続性には遺伝子(DNA)が関与していてDNAの遺伝情報はRNAに転写され、更にRNA上の遺伝情報がタンパク質に翻訳されるというセントラルドグマの詳細を学ぶ。最後に環境浄化や物質・エネルギー生産に有効な生物の機能を学ぶ。
授業の到達目標
1.細胞の基本構造が理解できる。2.アミノ酸とタンパク質との関連及びそれらの化学構造と性質が理解できる。3.糖質と脂質の化学構造と性質が理解できる。4.核酸(DNAとRNA)の構造が理解できる。5.原核細胞と真核細胞の違いが理解できる。6.細胞小器官とその働きが理解できる。7.酵素と酵素反応が理解できる。8.生物のエネルギー獲得の仕組みが理解できる。9.遺伝子がDNAであることが理解できる。10.セントラルドグマが理解できる。11.分子進化と生物の分類とゲノムの関連が理解できる。 生命現象を分子レベルでとらえることができる。
生物の機能を利用した物質生産や環境浄化に興味をもつ。
授業計画
【全体】
 まず、生物の共通の基本単位である細胞の構造や生物の分類について学ぶ。続いて,細胞を構成する基本化学物質単独、あるいはそれらの集合体が種々の細胞小器官(オルガネラ)を構成し、各々が生物の生命活動機能を発現していく仕組みを学ぶ。そして、生命の連続性に核酸(DNA,RNA)が寄与し、そのDNAの二重らせんなどの遺伝機能発現には核酸塩基の相補性が要因となっていること、ゲノム(全遺伝情報)は核酸塩基の塩基配列そのものであることなどを学ぶ。最後に,生物の代謝と光合成を通じて,エネルギー生産や環境浄化への応用技術を学ぶ。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 生物とは 生命の起源,生物の定義

予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第2回 細胞,生物の分類 原核細胞,真核細胞,動物・植物の分類 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第3回 細胞内小器官 細胞膜,核,リボソーム,小胞体,ゴルジ体,リソソーム,ミトコンドリア,葉緑体,細胞骨格 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第4回 細胞を構成する分子
水,無機塩,有機高分子
水と無機塩の役割,脂質,タンパク質,核酸,糖 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第5回 脂質 脂質の構造と分類,脂肪酸の性質,油脂,細胞膜脂質 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第6回 糖の構造と分類,糖の役割 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第7回 核酸I セントラルドグマ,DNAとRNAの構造,複製,転写 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第8回 核酸II 翻訳,核酸を用いたバイオテクノロジー 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第9回 アミノ酸,タンパク質 アミノ酸とタンパク質の構造,種類,機能 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第10回 酵素,抗体 酵素の特性,酵素を利用した技術 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第11回 代謝I エネルギーと生命,ATP,糖の代謝 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第12回 代謝II 脂質の代謝,タンパク質の代謝 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第13回 光合成,窒素同化 光化学反応,炭酸固定,炭酸同化,窒素同化 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第14回 物質循環 生物を介した物質循環 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第15回 まとめ 講義全体のまとめと最近のトピックス 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第16回 期末試験 筆記試験 第1~15回の授業内容を復習すること (学修時間の目安:4時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
授業内レポート,期末試験で評価します。
授業内レポート 20%,期末試験 80%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 生きもののからくり : 分子から生命まで ISBN 9784563077907
著者名 中村和行, 山本芳実, 祐村惠彦共編 出版社 培風館 出版年 2006
備考
プリントを配布します。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 マクマリー生物有機化学 ISBN 9784621082836
著者名 McMurry [ほか著] ; 今西武 [ほか] 訳 出版社 丸善 出版年 2010
備考
随時プリント配付。
メッセージ
現在、生命科学分野の進歩の著しいこと、及び社会的話題性の高い報告が多いことから、この分野の記事が新聞・テレビなどのニュースとして紹介されることが多い。本講義で用いるテキストは文系から医系までの大学生が、これらのニュースの内容を理解できるよう意図して編集されたものであり、極力、最新レベルの生命科学の基礎を平易に理解できるように講義しますので、しっかり学んでほしいと思います。
キーワード
生物、細胞、生命現象、生体物質、遺伝子、タンパク質、酵素、アミノ酸、糖質、脂質、核酸、生体膜
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
関連科目
生物学I・II,有機化学、環境微生物学
履修条件
連絡先
torisaka@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
上記連絡先へ問い合わせをいただければ,いつでも対応します。

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