タイトル

開講年度 開講学部等
2025 農学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 月1~2   6.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1071710119 栽培学[Agronomy] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
荒木 英樹[ARAKI Hideki]
担当教員[ローマ字表記]
荒木 英樹 [ARAKI Hideki]
特定科目区分   対象学生   対象年次 3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
 栽培とは,作物の種あるいは品種がもつ遺伝子とこれらをとりまく環境とを制御して,人間が望むような収穫を得る手段をいう.作物の収穫物の量(収量)や質(品質)は,すべて生育期間を通じて変化する栽培環境と,これに反応する作物のもつ遺伝子の働きとによって決定される.本講義では,相互に関わりあうこれら遺伝子と環境との関係と,これらを制御する栽培技術を学ぶとともに,作物栽培が地球の生態系に及ぼしてきた影響をふりかえりながら,今後,環境に負担をかけない持続的な作物栽培のあり方について学ぶ.

【注】授業スタイルが変わります
 授業では、前回の授業で示した課題の回答を、google workspaceのアプリ「Clasroom」上にて投稿し、クラス全員で個々の回答について吟味する。PCを必ず持参するようにしてください。ログインするときのクラスコードは「qau6um3」です。
授業の到達目標
提示された課題に対して、物学,基礎土壌学,基礎園芸学,植物栄養・肥料学,応用昆虫学,植物病理学,農業気象学,農業水利学,園芸学,農地保全学,基礎農場実習,生物環境調節工学,作物学汎論などの知識を活用して、適切な回答を準備することができる。
授業計画
【全体】
講義では,まず,作物栽培の歴史と文化について論じ,栽培学を学ぶうえでの基礎として作物とこれをとりまく栽培環境について概略を学ぶ.さらに,種物の準備に始まり,播種,栽培環境の管理,収穫,収穫後の管理と続く一連の栽培管理の流れを学ぶ.次に,畑作物,蔬菜,果樹,花卉それぞれにおける個々の作物の栽培方法を作物別の特徴に注目しながら学び,作物栽培における作付体系のあり方,これからの作物栽培のあり方について模索する.

授業では、google workspaceの「Classroom」(クラスコード qau6um3)というアプリを使う。授業の前(前回授業時)に課した課題について、Classroomのチャット機能で回答し、なぜそのような回答になったのかを説明する。課題は、1回の授業あたり5~10題を想定し、学生が必ず取り組むべき課題数を設定する。学習の補助資料としてプリントを配布するが、当然、書籍等で調査することも重視する。

課題の例
・作物は苗立ちが悪いと収量が低下するため、様々な技術で苗立ち率や初期成長がよくなるように工夫する。その方法を調べ、なぜその方法が有効なのかを説明してみましょう。

学生は、授業中までにこのような質問についてClassroomのチャット欄に回答する。興味深い回答には口頭説明を求め、皆に理解を深めてもらう。

評価は、課題に対する回答の数や質、定期的に行う小テスト、期末テストによって行う。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 栽培と世界の農耕文化 荒木が説明する。栽培学の理論,作物の起源と農耕文化,農耕文化圏と栽培植物の多様性センター 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第2回 耕地生態系と環境条件(その1) 荒木が説明する。耕地生態系の特徴,作物をとりまく栽培環境,植物の生涯とこれに影響を及ぼす影響,気象環境と作物の生育 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第3回 耕地生態系と環境条件(その2) 土壌環境と作物の生育,生物環境と作物の生育 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第4回 栽培管理(その1:種苗の管理) 種物と播種,苗と移植,挿し木と接ぎ木,整枝・剪定 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第5回 栽培管理(その2:土壌環境の管理) 土壌管理,施肥 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第6回 栽培管理(その3:気象環境の管理) 施設栽培と環境管理,気象災害対策 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第7回 栽培管理(その4:生物環境の管理) 植物保護,有害生物の管理,栽培への生物の利用 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第8回 栽培管理(その5:収穫後の管理) 収納,ポストハーベスト,野菜の品質とその管理 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第9回 畑作物の栽培 イネの栽培 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第10回 蔬菜の栽培 トマトの栽培,スイカの栽培,ダイコンの栽培,ネギの栽培,イチゴの栽培 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第11回 果樹の栽培・花卉の栽培 ブドウの栽培,カンキツの栽培,キクの栽培,チューリップの栽培 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第12回 栽培様式と作付様式 適地適作,耕地の有効利用,作業体系 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第13回 低投入持続的農業と環境保全型農業 低投入持続的農業・環境保全型農業,節水栽培,不耕起栽培,精密農業,有機農業,バイオマス利用,パーマカルチャー・アグロフォレストリー,ファイトレメディエーション 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第14回 ふりかえり これまでの授業内容で十分に理解できなかった点などをふりかえり,質問等に応じる 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第15回 栽培学の応用 これまで学んできた農学の各分野と栽培学との関わりについて,対話式で講義する. 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
第16回 期末テスト これまでの授業範囲全体を対象とする。詳細は授業中に説明する。 課題はオンラインで配布する。課題に対して調査や回答づくり、に4時間程度割くこと。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 30% C: --% D: 30%
成績評価法
課題に対する対応 50%
小テスト     40%
期末テスト    10%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 該当なし ISBN
著者名 出版社 出版年
備考
授業開始前にプリントを配布する.教科書はないが,下の参考資料は役に立ちます.
参考書にかかわる情報
参考書 書名 栽培学 ISBN 425441028X
著者名 森田茂紀 出版社 朝倉書店 出版年 2006
参考書 書名 食用作物 ISBN 9784540111105
著者名 後藤雄佐, 新田洋司, 中村聡著 出版社 農山漁村文化協会 出版年 2013
参考書 書名 野菜園芸学の基礎 ISBN 9784540112058
著者名 篠原温編著 出版社 農山漁村文化協会 出版年 2014
参考書 書名 栽培と環境 ISBN 9784407205404
著者名 根本圭介, 羽山潔 [ほか] 著 出版社 実教出版 出版年 2023
参考書 書名 図解でよくわかる施設園芸のきほん : 作型から品種・施肥・温湿度管理・養液栽培・経営まで ISBN 9784416621127
著者名 中野明正著 出版社 誠文堂新光社 出版年 2021
備考
他に、「スマート農業のきほん」(ISBN978-4-416-52097-0)、「農業のきほん」(978-4416615997)
メッセージ
課題への取り組みについての評価の割合が高いです。座っているだけで単位がもらえる授業ではありませんので、受講する際はよく考えて登録してください。
キーワード
作物学、園芸学、土壌学、気象学、昆虫学、植物病理学、農業土木学、農業経済学の知識を横断的に活用します。
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • Life on land
(貧困)あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
関連科目
作物学,基礎土壌学,基礎園芸学,植物栄養・肥料学,応用昆虫学,植物病理学,農業気象学,農業水利学,園芸学,農地保全学,基礎農場実習,生物環境調節工学,作物学汎論
履修条件
連絡先
電話0839335920,農学部附属農場2F,E-mail: ahide@yamaguchi-u.ac.jp
※メールする場合は、本文に「宛先名」「送り主(自分の名前)」を書くようにしてください。件名も要件が分かるように適切に作文してください。
オフィスアワー
月〜金曜日7:30〜8:30 火曜日と木曜日の15:30〜

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