タイトル

開講年度 開講学部等
2025 農学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期集中 集中   10.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1071710129 作物学実験[Instruction for Experiment of Crop Science] 日本語 1
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
荒木 英樹[ARAKI Hideki]
担当教員[ローマ字表記]
荒木 英樹 [ARAKI Hideki], 妻鹿 良亮 [MEGA Ryosuke]
特定科目区分   対象学生   対象年次 3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
作物試験は作物の真の性質を見究めることを目的とし、作物が多収となるための条件あるいは必要とする品質を獲得するための条件に適した栽培方法の確立と品種の選定および育成を目標に行われる.近年、生産現場や生産者からの多様なニーズ、環境負荷の軽減を目的とした栽培体系への社会的なニーズ、などに対応するため、様々な栽培資材や栽培様式、特徴的な品種が開発されつつあり,その効果を正確に検定するうえでも作物試験法を習得することが求められる.
これと並行して、作物育種は上記生産性の向上だけでなく、気候風土に適した品種および系統の作出を目的として人工交配、人為突然変異、ゲノム編集などが行われ、新規系統の開発が求められている。本講義では,山口大学農学部附属農場の実験圃場で栽培するムギ類を材料として,生産特性や収量性を解析する作物試験法を学び、人工交配を利用した系統の作出およびその評価方法について実践的に学習する。
授業の到達目標
農学研究能力を身につける。本実験では,統計学的な設計に基づく収量調査法を用いて,作物の栽培技術や新品種の能力を正確に評価・検定するために最低限必要な技能、および人工交配を例とした育種手法を身につけることを目的とする.
授業計画
【全体】
作物の生産力調査と収量調査に関する基礎的な調査法を扱う.
各種育種法についての基礎的な導入説明を行う。

実験室に集合して、座学での説明の後、圃場作業にはいる(第3、4回)。
実験室にて実験の説明、作業を行う(第3、4回以外)
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 作物群落の草型を数値化する理論①

担当:荒木
オリエンテーション、課題に関するオンデマンド授業

資料の調査や資料作成に4時間程度を要する。
第2回 作物群落の草型を数値化する理論②

担当:荒木
グループワーク。調べてきた内容をグループでまとめ実験手順書とする。実験に必要な器具や手順を確認し、次回の実験に向けて準備を進める。 資料の作成や修正に4時間程度を要する。
第3回 作物群落の草型を数値化する理論③

担当:荒木
圃場にて、草型が異なる群落で群落内外の相対照度と葉面積を測定し、吸光係数Kを求める準備をする。 作業の記録や文献調査に4時間程度要する。
第4回 作物群落の草型を数値化する理論④

担当:荒木
葉面積の算出作業、作図、Kの算出分析、結果の解析と提出課題の説明 レポートの作成に4時間程度要する。
第5回 人工交配の準備(除雄)

担当:妻鹿
出穂したコムギ系統の開花前の小花の除雄を行う。
実験の手順書および参考図書、植物育種学の講義資料の該当箇所を予習しておく(4時間)。
第6回 人工授粉の実施

担当:妻鹿
除雄したコムギ小花に花粉親の花粉をかける。
実験の手順書および参考図書、植物育種学の講義資料の該当箇所を予習しておく(4時間)。
第7回 交配種子の採取
採取した交配種子の播種

担当:妻鹿
人工授粉させたコムギ小花に形成した種子を採取する。
交配種子を播種し、幼苗まで栽培する。
実験の手順書および参考図書、植物育種学の講義資料の該当箇所を予習しておく(4時間)。
第8回 幼苗の採取

担当:妻鹿
DNA抽出を行うためのサンプルとして成長した幼苗を採取する。
実験の手順書および参考図書、植物育種学の講義資料の該当箇所を予習しておく(4時間)。
第9回 ゲノムDNAの抽出

担当:妻鹿
手順書の方法に従い、ゲノムDNAを幼苗サンプルから抽出する。
実験の手順書および参考図書、植物育種学の講義資料の該当箇所を予習しておく(4時間)。
第10回 PCRの実施
PCRによる遺伝子型判定の説明

担当:妻鹿
PCR反応液を作製し、標的の遺伝子配列を増幅する。
遺伝子型判定方法についての解説を行う。
実験の手順書および参考図書、植物育種学の講義資料の該当箇所を予習しておく(4時間)。
第11回 電気泳動

担当:妻鹿
PCR反応液を電気泳動し、標的遺伝子が増幅されたかを確認する。 実験の手順書および参考図書、植物育種学の講義資料の該当箇所を予習しておく(4時間)。
第12回 電気泳動結果の観察

担当:妻鹿
電気泳動によって確認したバンドの位置からF1系統の遺伝子型を判定する。 実験の手順書および参考図書、植物育種学の講義資料の該当箇所を予習しておく(4時間)。
第13回 電気泳動結果の考察

担当:妻鹿
電気泳動の結果を見て親系統との遺伝子型の相違を考察する。 実験の手順書および参考図書、植物育種学の講義資料の該当箇所を予習しておく(4時間)。
第14回 考察のポイントおよび遺伝子型判定法の解説

担当:妻鹿
考察のポイントおよびその他の遺伝子型判定法(最近のゲノム解析の事情)について解説する。 実験の手順書および参考図書、植物育種学の講義資料の該当箇所を予習しておく(4時間)。
第15回 総括

担当:妻鹿・荒木
これまでの内容について疑問・質問に答える 実施した実験の内容、実験の手順書、参考図書、植物育種学の講義資料の該当箇所を復習しておく(4時間)
第16回 最終テスト

担当:妻鹿・荒木
-全体のまとめ- テストの振り返りを行う(目安4時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 100% D: --%
成績評価法
成績は,実験への参加態度・技能を70%で評価し,レポート点30%とあわせて評価する.
教科書にかかわる情報
備考
教科書は使用せず、プリントを配布します。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 作物栽培体系3 麦類の栽培と利用 ISBN 9784254415032
著者名 小柳 敦史、渡邊 好昭 出版社 朝倉書店 出版年
参考書 書名 食用作物 ISBN 4842502177
著者名 星川清親 出版社 養賢堂 出版年
参考書 書名 最新農学実験の基礎 : アグロバイオロジー演習 ISBN 4881710249
著者名 東北大学農学部農学科編 出版社 ソフトサイエンス社 出版年 1990
参考書 書名 植物育種学 第4版 ISBN 9784830041228
著者名 西尾剛、吉村淳 出版社 文永堂 出版年 2012
参考書 書名 植物育種学 第5版 ISBN 9784830041433
著者名 北柴大泰、西尾剛 出版社 文永堂 出版年 2021
備考
該当なし
メッセージ
第1回目のオンデマンドは、メールにて指示を出します。
第3、4回は圃場作業を行うので、長靴を持参し、汚れてもよい服装でのぞんでください.
第5回以降は実験室にて実験を行うので、白衣を持参してください。
キーワード
作物学、収量解析、生長解析、生長点観察、植物育種学、遺伝学
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 飢餓をゼロに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
関連科目
作物学、農業統計学、植物育種学、遺伝学とバイオテクノロジー
履修条件
連絡先
荒木 附属農場2F
ahide@yamaguchi-u.ac.jp; 電話0839335920
※メールする場合は、本文に「宛先名」「送り主(自分の名前)」を書くようにしてください。件名も要件が分かるように適切に作文してください。
妻鹿 農学部3F 336号室
mega@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
荒木
月〜金曜日7:30〜8:30 火曜日と木曜日の15:30〜
妻鹿
随時(来室の際はメールにて事前にアポを取ってください。)

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