タイトル

開講年度 開講学部等
2025 共同獣医学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期前半 月5~6 講義 1.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1081010106 基礎物理学[Basic Physics] 日本語 1
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
笠谷 和男[KASATANI Kazuo]
担当教員[ローマ字表記]
笠谷 和男 [KASATANI Kazuo]
特定科目区分   対象学生   対象年次 1~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
獣医学の基礎、特に生化学や獣医生理学の基礎となる物理学の知識を習得する。医療物理学のうち、古典力学、電磁気学、熱力学、波動、等のごく初歩を説明する。熱力学としてエネルギー、エンタルピー、エントロピー、ギブズの自由エネルギーの概念を説明し、定量的な扱いについても述べる。医療機器の原理にも触れる。
授業の到達目標
獣医生理学や生化学の理解に必要な医療物理学のごく基礎的な知識を得る。
初歩の古典力学・電磁気学・熱力学・波動を理解する。
古典力学では等加速度運動、放物運動、等速円運動について理解し、微積分やベクトルを用いた方法も習得する。
電磁気学ではクーロン力とクーロンエネルギーについて理解する。
熱力学ではエネルギー、エンタルピー、エントロピー、ギブズエネルギーの概念を理解し定量的な計算方法も習得する。
医療機器の原理を理解する。
授業計画
【全体】
初歩の物理学や、物質の構造を理解するうえで基礎となる物理的な概念や考え方について、次の【週単位】の項目を順に講義する予定。
受講者の理解を深めるためできるだけ演習問題を取り入れ、その例題について解説するとともに、次回の授業の最初に演習問題の解答につき説明する。
教科書への補足や、演習問題と解答などの授業資料は、GLEXA(共同獣医学部 e-Learning システム)にアップロードする。
毎週宿題として小テストを出し、、GLEXAのmailでの解答を課す。
筆記式の期末試験を行うとともに、レポートも1回課す。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 はじめに、古典力学、電磁気学、物理量 等加速度運動、斜方投射、自由落下、物理量・単位・有効数字 小テスト、予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第2回 古典力学、スケーリング 等速円運動、ベクトル力学、スケーリング
小テスト、予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第3回 反応速度と平衡 反応速度、化学反応と平衡定数、酸塩基平衡とpH、反応の種類
小テスト、予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第4回 熱とエネルギー 熱とエネルギー、内部エネルギー、エンタルピー、熱化学 小テスト、予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第5回 熱力学 エネルギー、エンタルピー、エントロピー、ギブズエネルギー
小テスト、予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第6回 浸透圧、膜電位、医療物理学のトピックス 浸透圧、膜電位、電子顕微鏡の原理 小テスト、予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第7回 医療物理学のトピックス パルスオキシメータ、CT、MRI 小テスト、予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第8回 総括と期末試験 筆記試験(電卓を必ず持参のこと) 試験勉強 (学修時間の目安:2時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 10% D: --%
成績評価法
小テスト 6%、レポート 14%、学期末の筆記テスト 80%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 マッキー生化学 ISBN 9784759819434
著者名 Trudy McKee, James R. McKee 著 市川厚 監修 出版社 化学同人 出版年 2018
備考
資料も配布する。最初の2回は教科書を使わないで資料のみの予定。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 医療系のための物理学入門 ISBN 9784061563254
著者名 木下順二 出版社 講談社 出版年 2017
参考書 書名 動物生理学 ISBN 9784130602181
著者名 クヌート・シュミット=ニールセン 著  沼田英治 監訳、中嶋康裕 監訳 出版社 講談社 出版年 2017
参考書 書名 系統看護学講座 基礎分野 物理学 第7版 ISBN 9784260019958
著者名 豊岡了ら 出版社 医学書院 出版年 2015
参考書 書名 医療系のための物理 <第2版> ISBN 9784808220693
著者名 藤城敏幸、佐藤幸一 出版社 東京教学社 出版年 2022
備考
高校の物理の教科書は、微積分を使用していなくても力学などの理解に役立つ。1番目と4番目の参考書は医療系の物理学の教科書、3番目の参考書は看護系の物理学の教科書であり、獣医学での基礎物理の知識として役に立つと思われる。授業では時間の関係で1番目の参考書のごく一部を紹介する。2番目は英語版の原著がかつて獣医生理学Aの参考書であった。動物全般の生理学を、物理学や物理化学に基づいて説明をしているレベルの高い名著であり、ごく一部を講義で紹介する。
メッセージ
獣医学科の学生にとっては専門科目の基礎として重要な内容なので、単位を取るための単なる暗記ではなく、内容をよく理解するつもりで取り組むこと。高校での履修内容にも配慮するが、高校では習わなかった内容があっても放置しないこと。指数、対数、初歩的な微積分を理解していることが望ましい。試験の際には平方根の計算ができる電卓を持参すること。受験要件は出席2/3以上(期末試験までに、正当な理由なく3回欠席すれば受験を認めない)。
キーワード
等加速度運動、斜方投射、等速円運動、運動の法則、仕事とエネルギー、国際単位系、有効数字、反応速度、1次反応(年代測定)、2次反応、平衡、平衡定数、エネルギー、エンタルピー、エントロピー、ギブズエネルギー、浸透圧、膜電位、医療機器
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 質の高い教育をみんなに
  • 安全な水とトイレをみんなに
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(水・衛生)すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
関連科目
基礎化学、生化学、獣医生理学
履修条件
高校物理基礎の力学の最初の部分程度の知識があることが望ましいが、講義を注意深く聞いて理解すればよい。数学は数学II程度は必要であり、数学IIIの公式を使う場合は説明を行う。
連絡先
メールアドレス:kasatani(at)yamaguchi-u.ac.jp, (at)=@ (非常勤講師であるため、質問や連絡はGLEXAメールでお願いしたい。)
オフィスアワー
GLEXAメールにて連絡をお願いします。

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