開講年度
開講学部等
2026
国際総合科学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
木7~8
10.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1091011078
科学技術論演習Ⅰ(AIと人間社会)[Science and Technology Seminar I]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
村井 礼[MURAI Hiroshi]
ー
担当教員[ローマ字表記]
村井 礼 [MURAI Hiroshi]
特定科目区分
対象学生
対象年次
2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
近年、人工知能(AI)は社会のさまざまな場面に急速に浸透し、人間の意思決定や行動、社会制度そのものに大きな影響を与えている。本科目では、AIを単なる技術としてではなく、人間・社会との関係性の中で捉える視点を重視し、人間社会科学的な立場からAIの活用と課題について学ぶ。
特に、社会課題や身近な問題に対して、どのように課題を発見・定義し、AIをどのような役割で用いるべきかという思考プロセスに焦点を当てる。心理・行動・社会制度・倫理・価値といった観点を踏まえながら、AIを活用した課題設定や簡易的なプロトタイピング、事例分析を行うことで、AIと人間社会のより良い関係を主体的に考える力の育成を目的とする。
同時開講される「人工知能論」がAI技術やプログラミングを用いたシステム構築に重点を置くのに対し、本科目はAIを社会の中でどう位置づけ、どう使うかを考えるための理論的・実践的基盤を提供する。
授業の到達目標
地域社会や国際社会、様々な規模・地域において多様な課題が生じている。これらの社会的な課題対し積極的に関与するには、科学・技術や文化・社会など幅広い知識とそれらを総合的に活用し、情報収集や問題点の整理、更に適切な課題の設定と解決へとつながる実践力が求められる。本科目では、そのための科学技術に関わる基本的な知識や技術の習得と共に、科学技術と社会が関わる諸問題に対する自発的な疑問と思考を育み、課題解決に向けて積極的に関与するための実践的な基盤を育むことを目的とする。
本科目を履修することで、学生は以下の能力を身につけることを目標とする。
1.AIが人間の行動や社会に与える影響を、人間社会科学的な視点から説明できる。
2.社会や身近な生活の中から、AI活用が有効となりうる課題を発見・整理できる。
3.課題の性質に応じて、AIに期待すべき役割と限界を判断できる。
4.技術的詳細に依存せず、AIを用いた課題解決の構想を論理的に説明できる。
5.AIの活用に伴う倫理的・社会的課題について、自らの考えを持ち議論できる。
授業計画
【全体】
授業全体を以下の3フェーズで構成する。
•第Iフェーズ:AIと人間社会の基礎理解
•第IIフェーズ:課題発見とAI活用の思考法
•第IIIフェーズ:事例分析とミニプロジェクト
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
ガイダンス:AIと人間社会を学ぶ意義
・科目の目的と全体像
•「人工知能論」との違いと補完関係
•Human-Centered AI の考え方
•予習(30分):身近なAIサービスを3つ列挙
•復習(60分):誰のため/何を助けているか整理
•発展(30分):AIへの期待・不安を短文化
計:2時間
第2回
AIは社会でどのように使われているか
•日常生活・行政・教育・医療におけるAI事例
•技術ではなく「使われ方」に注目する
•予習(30分):対象分野(行政・教育等)を1つ選定
•復習(60分):事例1件調査・利点/懸念整理
•発展(30分):人工知能論で扱う技術との関係を考察
計:2時間
第3回
人間の行動とAI
•人間の判断・バイアス・意思決定
•AIがそれらに与える影響
•予習(30分):レコメンド機能を1つ選ぶ
•復習(60分):行動変化の記述(助けた点/奪った点)
•発展(30分):判断の主体は誰かを整理
計:2時間
第4回
社会課題とAI
•社会課題の構造
•AI for Social Good の考え方
•予習(30分):SDGsから1目標選択
•復習(60分):AI活用が考えられる場面を整理
•発展(30分):社会的影響(良・負)を簡潔に比較
計:2時間
第5回
課題発見の方法
•観察・問いの立て方
•課題と問題の違い
•予習(30分):日常の違和感を3点抽出
•復習(60分):1課題を深掘り(誰/なぜ)
•発展(30分):課題と問題の違いを言語化
計:2時間
第6回
AI活用の発想法
•AIに何をさせるべきか
•人とAIの役割分担を考える
•予習(30分):前回課題の再確認
•復習(60分):人とAIの役割分担整理
•発展(30分):技術に依らない表現で構想
計:2時間
第7回
ケーススタディ①
教育・学習支援分野の事例分析
•予習(30分):学習時の困りごと想起
•復習(60分):AI導入で変わる/変わらない点整理
•発展(30分):教育現場での留意点検討
計:2時間
第8回
ケーススタディ②
地域社会・公共分野の事例分析
•予習(30分):身近な地域課題の観察
•復習(60分):人の行動視点で課題整理
•発展(30分):地域DXとの関係整理
計:2時間
第9回
ケーススタディ③
健康・福祉・日常生活の事例分析
•予習(30分):関連AIサービス調査
•復習(60分):利点/リスクの対比整理
•発展(30分):誤用時の影響検討
計:2時間
第10回
ミニプロジェクト説明
•テーマ設定
•取り組み方と評価観点の説明
•予習(30分):テーマ候補2案作成
•復習(60分):対象者・困りごと・AI役割整理
•発展(30分):人工知能論との接続検討
計:2時間
第11回
ミニプロジェクト:課題整理
•社会的背景・対象者・価値の整理
•AI活用の位置づけ
•予習(30分):テーマ再確認
•復習(60分):背景・現状・理想像を文章化
•発展(30分):他分野への展開可能性検討
計:2時間
第12回
ミニプロジェクト:構想設計
•AIを用いた解決案の構想
•技術レベルに応じた表現(文章・図・簡易試作)
•予習(30分):構想の下書き
•復習(60分):図・箇条書きで整理
•発展(30分):実装レベル別表現の検討
計:2時間
第13回
ミニプロジェクト:検討と改善
•倫理・社会的影響の検討
•改善案の整理
•予習(30分):倫理・公平性観点の洗い出し
•復習(60分):改善案の整理
•発展(30分):社会的影響の再検討
計:2時間
第14回
発表準備
•プレゼンテーション資料作成
•論点整理
•予習(30分):構成案確認
•復習(60分):資料完成
•発展(30分):伝え方(社会的意義)調整
計:2時間
第15回
最終発表・総括
•各自(またはグループ)発表
•講評と全体の振り返り
•予習(30分):振り返り項目整理
•復習(60分):最終レポート作成
•発展(30分):今後のAI活用視点整理
計:2時間
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 20% C: 50% D: 30%
成績評価法
•授業内レポート・小課題 30%
•ミニプロジェクト(発表・内容)40%
•最終レポート 30%
プログラミングスキルの高さではなく、課題設定の妥当性とAI活用の考え方を重視する。
教科書にかかわる情報
備考
参考書にかかわる情報
備考
メッセージ
AIは「使えるかどうか」以上に、「どのような場面で、どのように使うべきかを考えられるか」が重要になっています。本科目では、AIを社会の中で適切に位置づけ、人間のために活用する視点を身につけることを目指します。プログラミング経験の有無に関わらず、文系・理系を問わず履修できます。
キーワード
人工知能、Human-Centered AI、社会課題、課題発見、AI倫理、AIと社会、価値創造
持続可能な開発目標(SDGs)
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
関連科目
科学技術論演習I(人工知能論)
履修条件
連絡先
muraip[at]yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
メールで事前に連絡をください
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