タイトル

開講年度 開講学部等
2025 国際総合科学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期後半 火3~4    
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1091011247 科学技術哲学[Philosophy of Science and Technology] 日本語 1
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
呉羽 真[KUREHA Makoto]
担当教員[ローマ字表記]
呉羽 真 [KUREHA Makoto]
特定科目区分   対象学生   対象年次 1~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
世界と人間の根本的なあり方を反省する哲学は,科学・技術がどのような営みであり,それらが人間にとって何を意味するのか,を問いかけてきた。現代では「科学哲学」および「技術哲学」という哲学分野が成立し,科学・技術の方法や根拠,限界について活発な議論を繰り広げている。こうした哲学の視点と知識は,科学技術に関わる諸課題に関して問題点を発見しその解決策を立案する上でも,土台となるものである。本科目は,科学哲学と技術哲学の両分野の基本的な問題と代表的な議論を紹介し,科学・技術に対する哲学の視点と知識を身に着ける。
科学哲学パートでは,〈科学的推論〉,〈科学と疑似科学の線引き〉,〈科学の進歩〉,〈科学の方法〉,〈科学と価値〉,などの話題を取り上げる。技術哲学パートでは,〈技術と科学〉,〈技術と社会〉といった話題を取り上げる。
本科目で獲得した視点と知識は,2年次以降の科学技術論関係の諸展開科目を理解するための不可欠な基盤となる。 
授業の到達目標
科学技術に関わる諸課題に関して,問題点を発見し,またその解決策を立案していく上では,科学・技術という営みの理解を試み,またその根拠や限界を批判的に問う哲学の視点が重要になる。本科目では,科学哲学および技術哲学の基礎的知識を学びながら,科学・技術に対するこうした哲学の視点を身に着けることを目指す。
授業計画
【全体】
初回のイントロダクションの後,第2~6回で科学哲学、第7~8回で技術哲学について、基本的な問題と代表的な議論を紹介する。各回のトピックは以下である。
1. イントロダクション:なぜ科学・技術は哲学の問題になるのか?
2. 科学的な考え方とは何か?
3. 科学とそうでないものはどう区別できるか?
4. 科学は進歩しているのか?
5. 心は科学で解明できるか?
6. 科学は善し悪しと無関係か?
7. 人間にとって技術とは何か?
8. 心をもった機械は作れるか?
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 イントロダクション 講義の目標と進め方、シラバスの説明、成績評価の方法、授業の概要 第1回テーマについて、資料を用いて予習する(目安時間: 1時間)
第1回テーマについて復習し、小レポートを提出する(目安時間: 2.5時間)
第2回 講義1 科学的な考え方とは何か? 第2回テーマについて、資料を用いて予習する(目安時間: 1時間)
第2回テーマについて復習し、小レポートを提出する(目安時間: 2.5時間)
第3回 講義2 科学とそうでないものはどう区別できるか? 第3回テーマについて、資料を用いて予習する(目安時間: 1時間)
第3回テーマについて復習し、小レポートを提出する(目安時間: 2.5時間)
第4回 講義3 科学は進歩しているのか? 第4回テーマについて、資料を用いて予習する(目安時間: 1時間)
第4回テーマについて復習し、小レポートを提出する(目安時間: 2.5時間)
第5回 講義4 心は科学で解明できるか? 第5回テーマについて、資料を用いて予習する(目安時間: 1時間)
第5回テーマについて復習し、小レポートを提出する(目安時間: 2.5時間)
第6回 講義5 科学は善し悪しと無関係か? 第6回テーマについて、資料を用いて予習する(目安時間: 1時間)
第6回テーマについて復習し、小レポートを提出する(目安時間: 2.5時間)
第7回 講義6 人間にとって技術とは何か? 第7回テーマについて、資料を用いて予習する(目安時間: 1時間)
第7回テーマについて復習し、小レポートを提出する(目安時間: 2.5時間)
第8回 講義7 心をもった機械は作れるか? 第8回テーマについて、資料を用いて予習する(目安時間: 1時間)
授業全体について復習し、期末レポートを提出する(目安時間: 4.5時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
毎回授業中に提出してもらうコメントシート、毎回授業後に課す課題(小レポート)、期末レポート、で評価する。
コメントシート 25%、課題 35%、期末レポート 40%
出席が所定の回数(70%)に満たない者には単位を与えない。
教科書にかかわる情報
備考
使用しない。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 科学哲学への招待 ISBN 9784480095756
著者名 野家啓一著 出版社 筑摩書房 出版年 2015
参考書 書名 科学哲学 ISBN 9784000616096
著者名 サミール・オカーシャ [著] ; 直江清隆, 廣瀬覚訳 出版社 岩波書店 出版年 2023
参考書 書名 技術の哲学 : 古代ギリシャから現代まで ISBN 9784065332320
著者名 村田純一 [著] 出版社 講談社 出版年 2023
参考書 書名 技術哲学 = Philosophy of technology ISBN 9784812223208
著者名 金光秀和, 吉永明弘編 出版社 昭和堂 出版年 2024
備考
ここに挙げたものの他にも、各回で取り上げるトピックについて理解の助けになる参考文献を授業中に適宜紹介する。
メッセージ
ロジカル&クリティカルシンキングで習ったスキルが身に着いていない場合、本科目でも授業についてこられなくなることが予想される。必ず復習しておくこと。
キーワード
科学哲学、技術哲学
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 安全な水とトイレをみんなに
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • Life on land
  • パートナーシップで目標を達成しよう
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(貧困)あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
(水・衛生)すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
(平和)持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
関連科目
ロジカル&クリティカルシンキング、科学技術史、科学技術と社会、科学技術論演習(科学技術思想)、科学技術論演習(科学技術倫理)、他の科学技術論科目すべて
履修条件
連絡先
kureha(at)yamaguchi-u.ac.jp
教育学部C棟210号室
オフィスアワー
まず上記アドレス宛てにメールすること。その上で、面談の必要があれば、日時・場所を連絡する。

ページの先頭へ