タイトル

開講年度 開講学部等
2025 国際総合科学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期前半 火7~8,金5~6   1.5
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1091011251 科学技術論演習Ⅰ(科学技術思想)[Science and Technology Seminar I] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
呉羽 真[KUREHA Makoto]
担当教員[ローマ字表記]
呉羽 真 [KUREHA Makoto]
特定科目区分 STEAM関連科目 対象学生   対象年次 2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
 科学・技術は現代社会において極めて重要な役割を演じているものの,それらに関する無理解や誤解が時として問題を生み出すこともある。今後,科学や技術を社会に役立てていくためにも,またそれらを用いて有意義な市民生活を送るためにも,個々の科学・技術領域についての知識をもつだけでなく,科学や技術の本性や,それらと社会の関係について一定の理解をもつことが,ますます重要になっていく。
 本科目は,英語テキストの講読とディスカッション,および哲学の観点からの解説を通じて,科学・技術に関する現代社会の諸問題への向き合い方を学ぶ。テキストは,科学・技術に関わる現代社会の諸問題について論じた科学雑誌や技術雑誌の英文記事等から選択する。学生によるテキストの要約の発表を中心とした「講読」回と,指定テーマに関する解説およびディスカッションを中心とした「ディスカッション」回を交えた演習形式で授業を進める。
授業の到達目標
地域社会や国際社会、様々な規模・地域において多様な課題が生じている。これらの社会的な課題対し積極的に関与するには、科学・技術や文化・社会など幅広い知識とそれらを総合的に活用し、情報収集や問題点の整理、更に適切な課題の設定と解決へとつながる実践力が求められる。本科目では、そのための科学技術に関わる基本的な知識や技術の習得と共に、科学技術と社会が関わる諸問題に対する自発的な疑問と思考を育み、課題解決に向けて積極的に関与するための実践的な基盤を育むことを目的とする。
授業計画
【全体】
 第1回では,授業の概要と進め方について説明し,演習で取り上げるテキストやその要約の分担を決める。
 第2~15回は,①学生によるテキストの要約の発表を中心とした「講読」回と,②内容の補足のための講義およびディスカッションを行う「ディスカッション」回,を交えた演習形式で進める。テキストは英語で書かれたものを使用するが,発表や解説,ディスカッションは日本語で行う。講読回の前に指定されたテキストの内容を予習し,ディスカッション回の前に準備としてもう一度テキストの内容を復習すること。また,ディスカッション回後にはディスカッションテーマに関する理解度を測るための小レポートを課す。
 取り上げるテキストは,科学雑誌(Scientific American誌など)や技術雑誌(Wired誌など)の記事等の中から,履修者の希望を聞いた上で決定する。想定しているテーマの例としては,〈コロナ禍と科学否定論〉,〈科学と女性差別・人種差別〉,〈ソーシャルメディアと誤情報・偽情報〉,〈テレビ会議システムと障害〉,〈AI・ロボットとジェンダー〉,〈生成AIと教育〉等がある。以下の計画は一例である。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 イントロダクション 授業の概要説明と分担決め 担当するテキストの要約を進める。(目安:4時間)
第2回 講読「コロナ禍と科学否定論」 「コロナ禍と科学否定論」に関するテキストの講読 「コロナ禍と科学否定論」に関するテキストの内容の予習・復習(目安:4時間)
第3回 ディスカッション「コロナ禍と科学否定論」 「コロナ禍と科学否定論」に関する解説とディスカッション 「コロナ禍と科学否定論」に関する小レポートの作成・提出(目安:4時間)
第4回 講読「ソーシャルメディアと誤情報・偽情報①」 「ソーシャルメディアと誤情報・偽情報」に関するテキストの講読 「ソーシャルメディアと誤情報・偽情報」に関するテキストの内容の予習(目安:4時間)
第5回 講読「ソーシャルメディアと誤情報・偽情報②」 「ソーシャルメディアと誤情報・偽情報」に関するテキストの講読 「ソーシャルメディアと誤情報・偽情報」に関するテキストの内容の復習(目安:4時間)
第6回 ディスカッション「ソーシャルメディアと誤情報・偽情報」 「ソーシャルメディアと誤情報・偽情報」に関する解説とディスカッション 「ソーシャルメディアと誤情報・偽情報」に関する小レポートの作成・提出(目安:4時間)
第7回 講読「科学と女性差別・人種差別①」 「科学と女性差別・人種差別」に関するテキストの講読 「科学と女性差別・人種差別」に関するテキストの内容の予習(目安:4時間)
第8回 講読「科学と女性差別・人種差別②」 「科学と女性差別・人種差別」に関するテキストの講読 「科学と女性差別・人種差別」に関するテキストの内容の復習(目安:4時間)
第9回 ディスカッション「科学と女性差別・人種差別」 「科学と女性差別・人種差別」に関する解説とディスカッション 「科学と女性差別・人種差別」に関する小レポートの作成・提出(目安:4時間)
第10回 講読「テレビ会議システムと障害①」 「テレビ会議システムと障害」に関するテキストの講読 「テレビ会議システムと障害」に関するテキストの内容の予習(目安:4時間)
第11回 講読「テレビ会議システムと障害②」 「テレビ会議システムと障害」に関するテキストの講読 「テレビ会議システムと障害」に関するテキストの内容の復習(目安:4時間)
第12回 ディスカッション「テレビ会議システムと障害」 「テレビ会議システムと障害」に関する解説とディスカッション 「テレビ会議システムと障害」に関する小レポートの作成・提出(目安:4時間)
第13回 講読「生成AIと教育①」 「生成AIと教育」に関するテキストの講読 「生成AIと教育」に関するテキストの内容の予習(目安:4時間)
第14回 講読「生成AIと教育②」 「生成AIと教育」に関するテキストの講読 「生成AIと教育」に関するテキストの内容の復習(目安:4時間)
第15回 ディスカッション「生成AIと教育」 「生成AIと教育」に関する解説とディスカッション 「生成AIと教育」に関する小レポートの作成・提出(目安:4時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 15% C: --% D: --%
成績評価法
授業態度・授業への参加度、各テーマの授業終了後に課す授業外レポート、担当したテキスト要約の発表、で評価する。
授業態度・授業への参加度 60%、授業外レポート 25%、発表 15%
出席が所定の回数(70%)に満たない場合、単位を認めない。
教科書にかかわる情報
備考
授業で使用するテキストは,学生の希望を取り入れながら,科学・技術に関わる現代社会の諸問題について論じた科学雑誌や技術雑誌の記事等から選択する。
参考書にかかわる情報
備考
各回のトピックについて理解の助けになる参考文献やフィクション作品等を授業中に適宜紹介する。
メッセージ
履修に当たって,授業で取り上げる科学・技術に関する事前知識は必要としない。ただし,英文読解に慣れていない場合,授業準備にかなりの時間を要することが予想されるので,履修に当たっては注意すること。
キーワード
科学哲学,技術哲学,科学技術倫理,科学技術社会論
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 安全な水とトイレをみんなに
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • Life on land
  • パートナーシップで目標を達成しよう
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(貧困)あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
(水・衛生)すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
(平和)持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
関連科目
科学技術哲学、科学技術論演習(科学技術倫理)、および他の科学技術論科目すべて
履修条件
連絡先
kureha(at)yamaguchi-u.ac.jp
教育学部C棟210号室
オフィスアワー
まず上記アドレス宛てにメールすること。その上で、面談の必要があれば日時・場所を連絡する。

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