タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院人文科学研究科(修士課程)
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 金3~4   5.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
2011913004 現代コミュニケーション論(道徳性)[Contemporary Communications (Morality)] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
高橋 征仁[TAKAHASHI Masahito]
担当教員[ローマ字表記]
高橋 征仁 [TAKAHASHI Masahito]
特定科目区分   対象学生   対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
デュルケーム学派を標榜する社会心理学者のJ.ハイトは、人間の社会性や道徳性の起源を、霊長類の群生活という進化的適応環境に求めている。道徳的判断が認知的判断よりも、素早く、強い感情を伴って生起するのは、社会的リスクへの反応が身体化されているからに他ならないと指摘する。しかも、道徳性はモジュール的に構成され、社会成員相互の政治的対立を生み出すという。このようなハイトの主張をベースに、道徳心理学におけるパラダイム転換を理解する。
授業の到達目標
1.「正義」が、しばしば社会を2つの政治的陣営に切り裂くメカニズムについて考察する。
2.道徳性の形成に関する認知主義と直観主義の立場の違いを理解する。
3.人間や人間社会の脆弱性を進化論的背景から考察する。
授業計画
【全体】

J.ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか』を教科書に道徳心理学を学ぶ
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 授業ガイダンス 授業方法の解説
全体の流れ 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第2回 道徳心理学の歴史1―伝達モデル 学説史1 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第3回 道徳心理学の歴史2―討議モデル 学説史2 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第4回 道徳の系統発生的起源 『社会はなぜ左と右にわかれるのか』1 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第5回 理性と直観の関係 『社会はなぜ左と右にわかれるのか』2 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第6回 自動評価システムとしての心 『社会はなぜ左と右にわかれるのか』3 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第7回 自己肯定の幻想 『社会はなぜ左と右にわかれるのか』4 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第8回 道徳哲学の歪曲 『社会はなぜ左と右にわかれるのか』5 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第9回 道徳のモジュール性 『社会はなぜ左と右にわかれるのか』6 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第10回 政治的態度と道徳性 『社会はなぜ左と右にわかれるのか』7 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第11回 保守主義者の優位 『社会はなぜ左と右にわかれるのか』8 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第12回 道徳における集団志向性 『社会はなぜ左と右にわかれるのか』9 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第13回 群知性と宗教性 『社会はなぜ左と右にわかれるのか』10・11 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第14回 建設的なコミュニケーションに向けて 『社会はなぜ左と右にわかれるのか』12 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
第15回 道徳心理学の歴史3―直観モデル 学説史3とまとめ 資料講読と授業コメント(学修時間の目安:4時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 10% B: 20% C: --% D: 20%
成績評価法
授業ごとに提出を求める課題50%と定期試験50%により評価する。前者は講義理解度を評価し、後者は論述文としての解答を求め、講義理解度と論述文作成能力について評価する。
教科書にかかわる情報
教科書 書名 社会はなぜ左と右にわかれるのか : 対立を超えるための道徳心理学 ISBN 9784314011174
著者名 ジョナサン・ハイト [著] ; 高橋洋訳 出版社 紀伊國屋書店 出版年 2014
備考
参考書にかかわる情報
参考書 書名 モラルの心理学 : 理論・研究・道徳教育の実践 ISBN 978-4762828904
著者名 有光興記, 藤澤文編著 出版社 北大路書房 出版年 2015
備考
メッセージ
難しいですが、頑張ってついてきてください
キーワード
進化論的アプローチ、コミュニケーション、道徳意識
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
(平和)持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
関連科目
履修条件
連絡先
takahasi@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
月曜日3・4時限

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