タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院人文科学研究科(修士課程)
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 木9~10    
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
2011914003 日本文学論(中古)[Japanese Literature (Classical)] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
森野 正弘[MORINO Masahiro]
担当教員[ローマ字表記]
森野 正弘 [MORINO Masahiro]
特定科目区分   対象学生   対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
日本文学史において中古と区分される時代(平安時代)の代表的な物語文学作品である『源氏物語』を取り上げ、その第二部の物語世界の始発となる「若菜上」巻と「若菜下」巻の物語内容について講義する。講義では、研究史の上でどのような問題が提起されてきたかを紹介し、その研究方法と成果について検討を加え、古典文学作品を読み解くための方法を探究する。
授業の到達目標
日本の古典文学作品である『源氏物語』の第二部の物語世界について、研究史の上で論議されてきた問題を踏まえつつ、多面的な観点から読解することができるようになる。日本の古典文学作品に描かれた内容を正確に理解し、読み取ることができる。日本の古典文学作品を研究するための技法を身につけることができる。
授業計画
【全体】
『源氏物語』の「若菜上」巻と「若菜下」巻の中から主要な場面を取りあげ、どのような読みが可能であるかについて検討を加える。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 『源氏物語』の概説〜第二部の物語世界〜 『源氏物語』第一部の物語世界を紹介しつつ、第二部の物語世界が孕む問題について提起する。 『源氏物語』第一部の物語内容について概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第2回 「若菜上」巻の分析(1)〜朱雀院の病〜 「若菜上」巻で展開される朱雀院の発言について検討を加える。 朱雀院という登場人物の概要について把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第3回 「若菜上」巻の分析(2)〜女三の宮の結婚〜 皇女の結婚という問題について検討を加える。 女三の宮という登場人物の概要について把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第4回 「若菜上」巻の分析(3)〜紫の上の苦悩・嫉妬する女君〜 紫の上の半生を振り返りつつ、「若菜上」巻に描かれる彼女の心情について検討を加える。 紫の上という登場人物の概要について把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第5回 「若菜上」巻の分析(4)〜紫の上の苦悩・「今めかし」という形容〜 紫の上の造型をめぐってどのような問題が伏在しているかについて検討を加える。 紫の上の嫉妬について、研究史上、どのような論議が交わされてきたかについて把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第6回 「若菜上」巻の分析(5)〜光源氏の四十賀〜 光源氏の四十賀に伏在する問題について検討を加える。 四度にわたって行われる光源氏の四十賀について、その概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第7回 「若菜上」巻の分析(6)〜明石一族の物語〜 明石入道の政治前史について検討を加える。 明石入道という登場人物の概要について把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第8回 「若菜上」巻の分析(7)〜六条院の蹴鞠〜 六条院の蹴鞠の場面について検討を加える。 柏木という登場人物の概要について把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第9回 「若菜下」巻の分析(1)〜光源氏の住吉参詣〜 明石一族と住吉の神の関わりについて検討を加える。 『源氏物語』「澪標」巻の概要について把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第10回 「若菜下」巻の分析(2)〜六条院の女楽・楽器の象徴性〜 六条院の女楽の場面について検討を加える。 六条院の女楽の場面について概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第11回 「若菜下」巻の分析(3)〜六条院の女楽・花の喩〜 六条院の女君たちをめぐる花の喩について検討を加える。 『源氏物語』において「桜」という語がどのような表出状況にあるかを把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第12回 「若菜下」巻の分析(4)〜紫の上の病〜 紫の上の発病の場面について検討を加える。 六条御息所という登場人物の概要について把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第13回 「若菜下」巻の分析(5)〜柏木と女三の宮の密通〜 柏木と女三の宮の密通について検討を加える。 柏木と女三の宮の密通について概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第14回 「若菜下」巻の分析(6)〜光源氏の苦悩〜 「若菜下」巻で展開される光源氏の心情について検討を加える。 光源氏と藤壺の密通について概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第15回 「若菜下」巻の分析(7)〜破滅する柏木〜 柏木という人物の造型について検討を加える。 源博雅という歴史上の人物について概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第16回 定期試験 論述式筆記試験 試験のための学習【4時間以上】
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
学期末の筆記テスト100%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 『新編日本古典文学全集・源氏物語』④ ISBN 4096580236
著者名 阿部秋生・秋山虔・今井源衛・鈴木日出男校注・訳 出版社 小学館 出版年 1996
備考
該当なし
参考書にかかわる情報
参考書 書名 『源氏物語事典』 ISBN 4479840605
著者名 林田孝和・植田恭代・竹内正彦・原岡文子・針本正行・吉井美弥子編 出版社 大和書房 出版年 2002
参考書 書名 『源氏物語の鑑賞と基礎知識№3・若菜上(前半)』 ISBN 雑誌0371812
著者名 鈴木一雄・中田武司編 出版社 至文堂 出版年 1998
参考書 書名 『源氏物語の鑑賞と基礎知識№14・若菜上(後半)』 ISBN 雑誌0371812
著者名 鈴木一雄・中田武司編 出版社 至文堂 出版年 2005
参考書 書名 『源氏物語の鑑賞と基礎知識№34・若菜下(前半)』 ISBN 雑誌037185
著者名 鈴木一雄・宮崎莊平編 出版社 至文堂 出版年 2004
参考書 書名 『源氏物語の鑑賞と基礎知識№35・若菜下(後半)』 ISBN 雑誌037186
著者名 鈴木一雄・日向一雅編 出版社 至文堂 出版年 2004
備考
上記の5書に加え、室伏信助・上原作和編『人物で読む「源氏物語」第15巻・女三の宮』(勉誠出版、2006年)についても参考書として指定する。
メッセージ
しっかりと予習をしてくる必要があります。
キーワード
中古文学
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
関連科目
日本文学論演習(中古文学研究)
履修条件
連絡先
morino@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
金曜日9・10時限

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