開講年度
開講学部等
2025
大学院人文科学研究科(修士課程)
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期集中
集中
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
2012912008
先史考古論(遺物・遺構)[Prehistoric Archaeology (Artefacts and Structural Remains)]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
村田 裕一[MURATA Hirokazu]
ー
担当教員[ローマ字表記]
村田 裕一 [MURATA Hirokazu], 鈴木 舞
特定科目区分
対象学生
対象年次
2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
縄文時代から弥生時代への転換過程は、大陸からもたらされた文化要素を様々な形で受容することで成し遂げられる。講義では、特に鉄器に注目し、弥生社会の形成過程を考察する。具体的には、日本列島内における鉄器の流入と生産、石器から鉄器への転換過程といった問題について、研究史の整理、基礎的な知識の整理、考古学と冶金学の成果を整理し、個別の鉄器について詳説する。新来の要素の影響下に形成された弥生時代社会の一側面を個別の鉄器の技術発達史的側面に注目しながら描き出す。
授業の到達目標
・日本列島の弥生時代について理解を深め、歴史像の再構築をすすめる。
・既存の歴史的知識を捉え直せるような柔軟な思考力を養う。
・日本考古学分野における個別研究の実例を通じて、考古学の研究方法を学ぶ。
・考古資料の分析方法の開発によって、新たな歴史的事象をみいだすことができることを学ぶ。
・考古学のもつ有用性を理解するとともに、多様な知識の必要性を認識する。
授業計画
【全体】
弥生時代の鉄器化について,山口県域の実例をもとに解説する。
第1回:講義のはじめに
第2回:弥生鉄器研究の歩み(1)1990年代までの研究
第3回:弥生鉄器研究の歩み(2)1990年代以後の研究
第4回:鉄器の製作技術(1)鋳造技術と鋳造鉄器
第5回:鉄器の製作技術(2)鍛冶技術と鍛造鉄器
第6回:鉄器の形態分類と機能(1)武器
第7回:鉄器の形態分類と機能(2)工具
第8回:鉄器の形態分類と機能(3)農具
第9回:冶金学からの資料分析
第10回:鉄器生産(1)鍛冶工房の特質
第11回:鉄器生産(2)地域ごとの特徴
第12回:総合的視点から(1)鉄器初現期の特徴
第13回:総合的視点から(2)鉄器導入期の特徴
第14回:総合的視点から(3)鉄器盛行期の特徴
第15回:総括・弥生時代鉄器の技術発達とその背景
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
講義のはじめに
ガイダンス
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第2回
弥生鉄器研究の歩み(1)1990年代までの研究
研究史
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第3回
弥生鉄器研究の歩み(2)1990年代以後の研究
研究史
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第4回
鉄器の製作技術(1)鋳造技術と鋳造鉄器
鉄器製作技術
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第5回
鉄器の製作技術(2)鍛冶技術と鍛造鉄器
鉄器製作技術
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第6回
鉄器の形態分類と機能(1)武器
鉄器形態論
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第7回
鉄器の形態分類と機能(2)工具
鉄器形態論
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第8回
鉄器の形態分類と機能(3)農具
鉄器形態論
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第9回
冶金学からの資料分析
鉄組織学解説
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第10回
鉄器生産(1)鍛冶工房の特質
鉄器の製作を巡る諸問題
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第11回
鉄器生産(2)地域ごとの特徴
鉄器の製作を巡る諸問
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第12回
総合的視点から(1)鉄器初現期の特徴
山口県域の鉄器文化
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第13回
総合的視点から(2)鉄器導入期の特徴
山口県域の鉄器文化
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第14回
総合的視点から(3)鉄器盛行期の特徴
山口県域の鉄器文化
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
第15回
総括・弥生時代鉄器の技術発達とその背景
山口県域の鉄器文化
事前学習:30分
復習および作業など課題対応:3時間半
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
宿題・授業外レポート10%,授業態度・授業への参加度10%,授業中の発表・資料操作の成果80%。
期末レポートが重要な成績評価項目となる。受講生各自が遺跡調査報告書などから抽出収集した考古資料に基づき,資料操作を行い,論旨を構築する。各自が対象とする資料を多量に蓄積しなくてはならないこと,規定字数が多いことにより,相当の努力が必要となる。
レポート課題(参考,当該年度の課題は授業の中で指示する)
規定字数:8000字
図版A4版3枚以上
教科書にかかわる情報
備考
配布プリント等
参考書にかかわる情報
参考書
書名
倭人と鉄の考古学
ISBN
4250980359
著者名
村上恭通
出版社
青木書店
出版年
1998
参考書
書名
考古資料大観 第7巻 弥生・古墳時代 鉄・金銅製品
ISBN
4096997579
著者名
千賀久・村上恭通編
出版社
小学館
出版年
2002
参考書
書名
考古資料大観 第9巻 弥生・古墳時代 石器・石製品・骨角器
ISBN
4096997595
著者名
北条芳隆・禰宜田佳男編
出版社
小学館
出版年
2002
参考書
書名
石器入門事典-先土器-・-縄文-
ISBN
4760106081
著者名
加藤晋平・鶴丸俊明・鈴木道之助
出版社
柏書房
出版年
1991
備考
授業の中で指示する。
メッセージ
石器や鉄器などの,個別の遺物について詳細に解説する場合や,あるいは統計学的手法の解説を行ったりする場合には,講義内容がやや難しくなることもあるかもしれません。解説のわかりにくいところ,あるいは意図のわかりにくいところなどは,講義時間の内外に関わらず質問してください。
キーワード
考古学,石器,鉄器,弥生時代,生産と流通
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
関連科目
先史考古論演習
履修条件
連絡先
E-mail:h-murata*yamaguchi-u.ac.jp (*を@に変えてください)
オフィスアワー
水曜日7・8時限
確実を期すにはメールで事前に連絡してください。
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