開講年度
開講学部等
2025
大学院経済学研究科(修士課程)
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
金3~4
講義
8.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
2032000029
環境経済学研究[Environmental Economics]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
諏訪 竜夫[SUWA Tatsuo]
ー
担当教員[ローマ字表記]
諏訪 竜夫 [SUWA Tatsuo]
特定科目区分
対象学生
対象年次
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
環境は市場で取引されることにより価格を持つ市場財とは異なり、価格を持たない非市場財である。そのため環境に影響(改善or劣化)を与える政策の社会厚生への影響を評価するためには、環境経済学の一分野である環境評価という手法の適用が必要となる。この授業ではこの環境評価の分析手法の修得を目指していく。
そのためにまず環境評価の理論的背景となるミクロ経済学の消費者理論を理解する必要がある。この授業では消費者理論にもとづく厚生評価を解説する。次にその厚生評価指標を推定するための必要となるデータの収集方法と、そのデータから厚生評価指標を算出するための計量経済学的指標を実習形式で学んでいく。
授業の到達目標
この授業ではこの環境評価に関するミクロ経済学の理論と計量経済学的手法を理解し、データ収集を含む環境評価手法を習得して、自力で環境評価が実施できるようになることを目標とする。
授業計画
【全体】
ミクロ経済学を復習しながら環境経済学と環境評価に関する理論を解説して、
統計ソフトを用いた環境評価の実習を実施する。
本講義の履修は次の知識を前提条件とする。
・大学生レベルの微分・積分、線形代数、統計学
・経済学部学部生レベルのミクロ経済学、計量経済学
また本講義の履修にはExcelとRが使用できるノートパソコンの持参が必要となる。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
イントロダクション
講義内容の説明
講義内容、講義計画、成績評価方法の確認(目安1時間)
第2回
費用便益分析と環境評価
費用便益分析における環境評価の重要性
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安:2時間程度)
第3回
消費者理論
無差別曲線と効用関数
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安:2時間程度)
第4回
消費者理論
効用最大化、支出最小化、双対性
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安:2時間程度)
第5回
厚生評価
消費者余剰、補償変分、等価変分
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安:2時間程度)
第6回
データ分析実習
統計ソフトRの操作説明
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安:2時間程度)
第7回
データ分析実習
統計ソフトRのよる作図
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安:2時間程度)
第8回
環境の価値分類
表明選好法と顕示選好法
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安:2時間程度)
第9回
環境評価の実習
仮想評価法
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安;2時間程度)
第10回
環境評価の実習
選択型実験
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安:3時間程度)
第11回
環境評価の実習
選択型実験の応用
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安:3時間程度)
第12回
環境評価の実習
単一サイトの旅行費用法
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安:3時間程度)
第13回
環境評価の実習
複数サイトの旅行費用法
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安:3時間程度)
第14回
環境評価の実習
ヘドニック価格法
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安:3時間程度)
第15回
環境評価の実習
費用便益分析
講義内容の復習と課題作成(学修時間の目安;3時間程度)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 80% D: --%
成績評価法
毎週の課題作成60%、学期末レポート40%
出席は欠格条件とし、無断欠席や2週連続の欠席は欠格とします。
教科書にかかわる情報
備考
教科者は指定せず、講義資料を適宜配布する。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
環境評価の最新テクニック : 表明選好法顕示選好法実験経済学
ISBN
9784326503575
著者名
柘植隆宏, 栗山浩一, 三谷羊平編著
出版社
勁草書房
出版年
2011
参考書
書名
環境と観光の経済評価 : 国立公園の維持と管理
ISBN
9784326502707
著者名
栗山浩一, 庄子康編著
出版社
勁草書房
出版年
2005
参考書
書名
初心者のための環境評価入門
ISBN
9784326503728
著者名
栗山浩一、柘植隆宏、庄子康
出版社
勁草書房
出版年
2013
備考
教科書を理解するために必要な参考文献は講義中に適宜指示する。
この講義では授業中にExcelやRの課題に取り組むために、
ExcelとRが使用できるノートパソコンの持参が必要となる。
メッセージ
無断欠席は厳禁である。また一度欠席すると授業についていくのが困難となるため、毎週の出席が重要である。
キーワード
外部性、公共財、環境評価、計量経済学
持続可能な開発目標(SDGs)
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
関連科目
計量経済学研究、質的データ解析研究、公共経済研究、
履修条件
学部レベルの「ミクロ経済学」と「計量経済学」を理解しており、大学院での「ミクロ経済学」と「計量経済学」の講義を履修済もしくは履修中であること受講の前提とします。また「微分・積分」、「線形代数」、「統計学」の知識も前提とします。
連絡先
suwa[at]yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
場所:経済学部A棟410号室
時間帯:木曜日5・6時限
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