タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院人間社会科学研究科(修士課程)
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 木9~10    
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
2081004003 日本文学論(中古)[Japanese Literature (Classical)] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
森野 正弘[MORINO Masahiro]
担当教員[ローマ字表記]
森野 正弘 [MORINO Masahiro]
特定科目区分   対象学生   対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
日本の中古文学のなかでも特に物語について、その文学史的な展開を見据えつつ、ジャンルとしての特性について講義する。具体的には、『竹取物語』『伊勢物語』『源氏物語』という三つ作品を取り上げ、適宜本文を示しつつ、成立事情、表現、構造などの点から分析を行う。また、分析を展開するにあたっては、研究史の上で論議されてきた諸問題を紹介し、そこで提案されている視点や思考法の可能性について検討を加える。
授業の到達目標
日本の古典文学作品である『竹取物語』『伊勢物語』『源氏物語』について、物語文学というジャンルを見据えつつ、それぞれの内容を正確に読み取り、研究史の上で論議されてきた問題を通じて多面的な観点や思考法を身につけ、古典文学作品を研究することができるようになる。
授業計画
【全体】
『竹取物語』『伊勢物語』『源氏物語』の三作品の中から研究史の上で論議されてきている場面を取りあげ、そこに伏在する問題について検討を加える。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 物語文学の概説 平安時代の物語文学の様相について概観し、そのジャンルの特性について解説する。 平安時代に成立した物語文学作品について概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第2回 『竹取物語』の冒頭表現が孕む問題 『竹取物語』の表現について検討を加える。 『竹取物語』の物語内容について把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第3回 『竹取物語』における「小さ子」譚としての物語構造 『竹取物語』の構造について検討を加える。 話型という分析概念について概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第4回 『竹取物語』の「不死の薬」がもたらす文学的主題 『竹取物語』の主題について検討を加える。 『竹取物語』の主題に関する先行研究の状況を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第5回 『伊勢物語』の成立をめぐる問題 『伊勢物語』の成立に関する先行研究について検討を加える。 『伊勢物語』の成立に関する先行研究について概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第6回 『伊勢物語』の二条后章段における時間の構造 『伊勢物語』の二条后章段の構造を時間という観点から捉え直し、そこに伏在する問題について検討を加える。 藤原高子という歴史上の人物について調べておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第7回 『伊勢物語』の惟喬親王章段における時間の構造 『伊勢物語』の惟喬親王章段の構造を時間という観点から捉え直し、そこに伏在する問題について検討を加える。 惟喬親王という歴史上の人物について調べておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第8回 『源氏物語』第二部の物語世界の概説 『源氏物語』第二部の主題について検討を加える。 『源氏物語』第一部、第二部、第三部の物語内容について把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第9回 『源氏物語』の女三の宮の人物造型をめぐる問題 女三の宮の造型について検討を加える。 女三の宮という登場人物の概要について把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第10回 『源氏物語』の紫の上の人物造型をめぐる問題 「若菜上」巻以降に描かれている紫の上の造型について検討を加える。 紫の上という登場人物の概要について把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第11回 『源氏物語』の光源氏四十賀に関する研究的視点 光源氏四十賀という催事が孕む問題について検討を加える。 四度にわたって行われる光源氏四十賀について、その概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第12回 『源氏物語』の六条院の女楽に関する研究的視点 六条院の女楽という催事が孕む問題について検討を加える。 六条院の女楽の場面について概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第13回 『源氏物語』の描く柏木と女三の宮の密通・略奪婚という話型 柏木と女三の宮の密通について略奪婚という観点から検討を加える。 柏木と女三の宮の密通について概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第14回 『源氏物語』第二部における光源氏の人物造型をめぐる問題 「若菜上」巻以降に描かれている光源氏の造型について検討を加える。 光源氏という登場人物の概要について把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第15回 『源氏物語』の柏木をめぐるモデル論の諸相 柏木という人物の造型について検討を加える。 藤原敦忠、源博雅という歴史上の人物について概要を把握しておく。【事前学習2時間及び事後学習2時間】
第16回 定期試験 論述式筆記試験 試験のための学習【4時間以上】
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
学期末の筆記テスト100%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 『新編日本古典文学全集・源氏物語』④ ISBN 4096580236
著者名 阿部秋生・秋山虔・今井源衛・鈴木日出男校注・訳 出版社 小学館 出版年 1996
備考
該当なし
参考書にかかわる情報
参考書 書名 『源氏物語事典』 ISBN 4479840605
著者名 林田孝和・植田恭代・竹内正彦・原岡文子・針本正行・吉井美弥子編 出版社 大和書房 出版年 2002
参考書 書名 『源氏物語の鑑賞と基礎知識№3・若菜上(前半)』 ISBN 雑誌0371812
著者名 鈴木一雄・中田武司編 出版社 至文堂 出版年 1998
参考書 書名 『源氏物語の鑑賞と基礎知識№14・若菜上(後半)』 ISBN 雑誌0371812
著者名 鈴木一雄・中田武司編 出版社 至文堂 出版年 2005
参考書 書名 『源氏物語の鑑賞と基礎知識№34・若菜下(前半)』 ISBN 雑誌037185
著者名 鈴木一雄・宮崎莊平編 出版社 至文堂 出版年 2004
参考書 書名 『源氏物語の鑑賞と基礎知識№35・若菜下(後半)』 ISBN 雑誌037186
著者名 鈴木一雄・日向一雅編 出版社 至文堂 出版年 2004
備考
上記の5書に加え、室伏信助・上原作和編『人物で読む「源氏物語」第15巻・女三の宮』(勉誠出版、2006年)についても参考書として指定する。
メッセージ
しっかりと予習をしてくる必要があります。
キーワード
中古文学
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
関連科目
日本文学論演習(中古文学研究)
履修条件
連絡先
morino@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
金曜日9・10時限

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