タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院人間社会科学研究科(修士課程)
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 金5~6   10.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
2111000021 地域コミュニティ政策特論[Advanced Regional Policy for Local Community] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
森 朋也[MORI Tomoya]
担当教員[ローマ字表記]
森 朋也 [MORI Tomoya]
特定科目区分   対象学生   対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
本授業の目的は、地域コミュニティの福祉向上のために必要な政策について学習することである。

本授業では、私的領域としての市場経済の発展が地域社会にどのような影響をもたらし、それに対してどのような施策が求められるかを考えていく。まず、理論的な視座から考察し、その後、実証的な分析に必要な知識技能を習得する。最終的に一つのレポートを作成することを目標とする。
授業の到達目標
本講義の目標は、以下の内容を達成することである
・公共政策や地域政策に関する専門性と学識を習得することができる(DP1)。
・公共政策や地域政策の背景にある様々な思想や理論の立場を理解し、それらを踏まえた上で、自らの意見を明確にすることができる(DP2)
・理論的な視座、あるいは統計データをもとに地域社会の抱える問題を発見し、その解決策を提示することができる(DP3)。
授業計画
【全体】
授業は、以下の流れで進める

1)ガイダンス(第1回)
2)自由放任の下での市場経済ではどのようなメカニズムが働き、どのような資源配分、所得分配をもたらすかを学ぶ(第2回)
3)市場経済がうまく機能しない場合、また、その際にどのような社会的調整(公共政策、地域政策)が求められるのかを学ぶ(第3-6回)
4)関連する先行研究のサーベイを行う(第7ー9回)
5)これまでの内容を踏まえて、それを実証するための手法について学び、実際に分析を行う(第10ー16回)

項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 ガイダンス、イントロ 主に、本授業について説明を行う。 ・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)
第2回 市場経済と自由放任 市場経済のメカニズムについて学習し、なぜ自由放任(レッセフェール)が望ましいと考えるのかを議論する。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)。
・発表の準備をしておくこと。(3時間)
第3回 市場の失敗と公共政策① 市場の失敗、とりわけ外部性、公共財、コモンプール財について学習し、なぜ公共政策が必要になるのかを議論していく。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)
第4回 市場の失敗と公共政策② 地域の課題に対して、市場(私的)と国家(公的)だけではなく、地域コミュニティ(共的)なアプローチについて学習する。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)。
・発表の準備をしておくこと。(3時間)
第5回 市場経済と地域政策① 集積、地域間格差について学習し、なぜ地域政策が必要になるのかを議論していく。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)。
・発表の準備をしておくこと。(3時間)
第6回 市場経済と地域政策② 引き続き、集積、地域間格差についてについて議論していく。学生から関連内容について発表してもらう。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)。

・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと(2時間)。
第7回 公共政策・地域政策に関する先行研究①(学生の発表) 学生が公共政策に関する先行研究を取り上げ、その内容について報告する。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと(2時間)。
・発表の準備をしておくこと。(3時間)
第8回 公共政策・地域政策に関する先行研究②(学生の発表) 前回と同様に、学生が公共政策に関する先行研究を取り上げ、その内容について報告する。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)。
第9回 公共政策・地域政策に関する先行研究③(学生の発表) 前回と同様に、学生が公共政策に関する先行研究を取り上げ、その内容について報告する。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)。
・発表の準備をしておくこと。(3時間)
第10回 データ分析とその手法① 実証分析における「データ」(質的・量的)とは何か、どのような手法で分析を行うかについて学ぶ。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)。
・発表の準備をしておくこと。(3時間)
第11回 データ分析とその手法② 引き続き、実証分析における「データ」(質的・量的)とは何か、どのような手法で分析を行うかについて学ぶ。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)。
・発表の準備をしておくこと。(3時間)
第12回 演習① 地域コミュニティの課題を発見し、その問題を分析・考察するかを考える。また、その問題解決方法についても考えていく。今回は、その方法論について講義する。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)。
・発表の準備をしておくこと。(3時間)
第13回 演習② 引き続き、実証的な分析について学習していく。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)。
第14回 演習③ 引き続き、実証的な分析について学習していく。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)。
第15回 発表① これまで学んだ内容に基づいて実際に特定の地域課題について研究報告してもらう。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・次回までに指定された内容について学習しておくこと。(2時間)。
・発表の準備をしておくこと。(3時間)
第16回 発表② これまで学んだ内容に基づいて実際に特定の地域課題について研究報告してもらう。 ・授業で学んだ用語、概念、理論についてまとめておくこと。(2時間)
・レポートを作成すること。(5時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 40% C: 30% D: 30%
成績評価法
成績は、レポート(40%)、プレゼン(60%)で評価する。
教科書にかかわる情報
備考
参考書にかかわる情報
参考書 書名 コモンプールの公共政策―環境保全と地域開発― ISBN 9784794806307
著者名 薮田雅弘 出版社 新評論 出版年 2004
参考書 書名 都市・地域経済学への招待状 = Introduction to urban and regional economics ISBN 9784641150096
著者名 佐藤泰裕著 出版社 有斐閣 出版年 2014
参考書 書名 地域データ分析入門 : すぐに役立つEBPM実践ガイドブック ISBN 9784535559479
著者名 林宜嗣, 林亮輔編著 ; 高林喜久生 [ほか] 著 出版社 日本評論社 出版年 2021
参考書 書名 京大式フィールドワーク入門 ISBN 4757141378
著者名 京都大学大学院アジアアフリカ地域研究研究科,京都大学東南アジア研究所,京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科, 京都大学 出版社 NTT出版 出版年 2006
参考書 書名 エスノグラフィ入門 ISBN 9784480076465
著者名 石岡丈昇著 出版社 筑摩書房 出版年 2024
参考書 書名 原因を推論する : 政治分析方法論のすゝめ = Causal inference and political analysis ISBN 9784641149076
著者名 久米郁男著 出版社 有斐閣 出版年 2013
参考書 書名 調査されるという迷惑 : フィールドに出る前に読んでおく本 ISBN 9784864260527
著者名 宮本常一, 安渓遊地著 出版社 みずのわ出版 出版年 2024
備考
適宜、授業の中で提示する。
メッセージ
地域を研究する場合、多様な見方が必要です。理論的な視座から眺めること、データから考えること、また現地に足を運んでみること、など見方を変えることで異なる様相が現れます。
キーワード
市場経済、公共政策、地域政策、地域資源、社会関係資本、持続可能な発展/開発、コモンズ
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 働きがいも経済成長も
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • 海の豊かさを守ろう
  • Life on land
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
関連科目
履修条件
日本語、英語の文献を宿題で読んできてもらうので、ある程度の日本語と英語のレベルを必要とする。
連絡先
moritomo@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
水曜日の昼休み

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