タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院創成科学研究科(博士前期)
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 月7~8 講義 5.5
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
3241010040 基盤科学系特論[Advanced Fundamental Sciences] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
宮澤 康行[MIYAZAWA Yasuyuki]
担当教員[ローマ字表記]
野崎 浩二 [NOZAKI Kohji], 堀川 裕加 [HORIKAWA Yuka], 川村 正樹 [KAWAMURA Masaki], 宮澤 康行 [MIYAZAWA Yasuyuki], 幡谷 泰史 [HATAYA Yasushi], 只野 誉 [TADANO Homare], 小杉 千春 [KOSUGI Chiharu], 山﨑 陽平
特定科目区分   対象学生   対象年次 1~2
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
数理科学,物理学,情報科学およびその融合領域におけるいくつかの話題について,基礎から応用までを最新の研究結果なども交えながら紹介する。
本授業は、数理科学コースの学生に対しては、習熟した数理科学的事実を適切に表現することができる能力を身に付けることを目的とする。
物理学コースと情報科学コースの学生に対しては理学の基礎知識と研究者としての基礎知識を身に付けることを目的とする。
授業の一部は企業における研究開発業務の経験のある教員が、研究開発現場において、物理学の知識の必要性について述べながら講義をする。
授業の到達目標
・数理科学,物理学,情報科学に関する基本的な考え方を知り,理解する。
・理学の基礎知識と研究者としての基礎知識を身に付けている(物理学コース・情報科学コース)。
・問題解決のために,適切な数理科学・物理学・情報科学の知識を活用できる。
・小テスト・試験・レポートにおいて,自分の思考過程を分かりやすく説明・記述できる。
・習熟した数理科学的事実を適切に表現することができる(数理科学コース)。
授業計画
【全体】
担当教員がそれぞれの専門分野あるいは関連分野の話題を題材にオムニバス形式で講義する。

担当教員
【物理学】 野崎浩二, 堀川裕加
【情報科学】川村正樹
【数理科学】宮澤康行,幡谷泰史, 只野誉,小杉千春,山﨑陽平

授業に関する連絡や課題の提出には、各教員の指示に従ってください。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 オリエンテーション
数理科学1
数学の考察手法
数学に限らず自然科学において有用な「不変量」と呼ばれる概念および考え方について解説する。
(担当:宮澤)
授業内容の理解を深めるために,復習を兼ねて宿題(レポート課題)に取り組むこと(レポート作成目安時間:4時間)
第2回 数理科学2
離散力学系のカオスに関する論文Li-Yorke(1975)の紹介
力学系、カオス、周期軌道、Sharkovsky順序。
評価は授業内小テストによる。
(担当:幡谷)
講義資料は予めMoodleコースに掲載する。
予復習を(学習時間の目安:4時間以上)行う.
第3回 数理科学3
微分幾何学入門
相対性理論に深く関係する微分幾何学を紹介する。
(担当:只野)
授業時に指示する内容の復習(4時間以上)
第4回 数理科学4
現象を表す微分方程式モデル
物理法則から導かれる微分方程式モデルとその解析手法を紹介する。
(担当:小杉)
授業内容の理解を深めるために,復習を兼ねて宿題(レポート課題)に取り組むこと(レポート作成目安時間:4時間)
第5回 数理科学5
微分方程式の話題から
微分方程式の基本解と弱解について紹介する。
(担当:山﨑)
授業内容の理解を深めるために,復習を兼ねて宿題(レポート課題)に取り組むこと(レポート作成目安時間:4時間)
第6回 物理学1
物理学の歴史・物性物理学・量子論
・物理学の歴史について振り返る。
・物性物理学の研究分野の概要を紹介する。
・量子論についての概略を説明する。
(担当:野崎)
授業時に指示する内容の復習(4時間以上)
第7回 物理学2
ソフトマター物理学と研究例1:
中間相(中間状態)における
短距離秩序構造
・ソフトマターの物理学の概略を説明する
・ソフトマターにしばしば出現する「中間相(中間状態)における短距離秩序構造についてその研究例を紹介する。
(担当:野崎)
前の週の授業時に指示する内容の予習(学習時間の目安:2時間以上)
授業時に指示する内容の復習
(学習時間の目安:4時間以上)
第8回 物理学3
ソフトマター物理学分野の研究例2:
高分子の結晶化・融解
複雑な高分子の結晶化・融解挙動についての研究例を他の物質系に見られる現象と比較しながら紹介する。
(担当:野崎)
前の週の授業時に指示する内容の予習(学習時間の目安:2時間以上)
授業時に指示する内容の復習
(学習時間の目安:4時間以上)
第9回 物理学4
ソフトマター物理学分野の研究例3 軟✕線分光学
軟✕線分光についてその原理、実験方法、応用例等について他の手法と比較しながら紹介する。
(担当:堀川)
確認テストの内容、講義内容の復習
(学習時間の目安:4時間以上)
第10回 物理学5
ソフトマター物理学分野の研究例4 有機分子の電子状態
軟✕線分光を利用した有機分子の電子状態に関する研究例を紹介する。
(担当:堀川)
確認テストの内容、講義内容の復習
(学習時間の目安:4時間以上)
第11回 情報科学1
確率論の基礎
確率論の基礎(同時確率、周辺確率、条件付き確率)を復習する。用いる用語についての定義を述べる。
(担当:川村)
授業内容を復習し、レポートとして提出(目安時間:3時間)
予習として、講義資料の内容を読んでくる(目安時間:1時間)
第12回 情報科学2
最尤推定(1次元ガウス分布の場合)
1次元のデータがガウス分布に従うと仮定できるとき、元の分布を推定する最尤推定の考え方について紹介する。
(担当:川村)
授業内容を復習し、レポートとして提出(目安時間:3時間)
予習として、講義資料の内容を読んでくる(目安時間:1時間)
第13回 情報科学3
最尤推定(混合ガウス分布の場合)
データがガウス分布の和で表現できる時、元の分布を推定するEMアルゴリズムの導出を行う。
(担当:川村)
授業内容を復習し、レポートとして提出(目安時間:3時間)
予習として、講義資料の内容を読んでくる(目安時間:1時間)
第14回 情報科学4
ベイズの定理とベイズ推定、ベイズ決定
ベイズの定理を説明し、ベイズ推定による確率分布の推定方法について紹介する。また、ベイズ決定について紹介する。
(担当川村)
授業内容を復習し、レポートとして提出(目安時間:3時間)
予習として、講義資料の内容を読んでくる(目安時間:1時間)
第15回 情報科学5
情報科学分野の総括(試験)
試験(再試験はしない)
(担当:川村)
試験を復習しする(目安時間:4時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 10% B: 15% C: 15% D: 15%
成績評価法
各教員から果たされる小テスト,試験やレポート等により評価する。
レポート 40%,小テスト 25%,試験 35%
出席は欠格条件として扱う。4回以上の欠席は欠格とする。
情報科学分野の試験は再試験はないので、十分に復習して臨むこと。
教科書にかかわる情報
備考
各講義の資料は、Moodle上で提供する。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 Introduction to Analytic and Probabilistic Number Theory ISBN 9780821898543
著者名 G. Tenenbaum 出版社 AMS 出版年 2015
参考書 書名 一段深く理解する確率統計 ISBN 9784627062214
著者名 古賀弘樹著 出版社 森北出版 出版年 2018
備考
関心をもったことは図書を参照して、理解を深めて欲しい。
メッセージ
自身の専攻以外の分野の話題に興味を持って取り組んでみてください。
成績・評価に関する問い合わせはメールでは回答できません。
緊急の場合を除いて、都合により、欠席・遅刻する場合は事前に担当教員へ連絡すること。
キーワード
数理科学:解析学、多様体論
物理学:X線回折,軟X線分光、実務家教員
情報科学:同時確率、周辺確率、最尤推定、ベイズ推定
持続可能な開発目標(SDGs)

関連科目
数理科学科 数学全般、
物理・情報科学科 確率論、物性物理学
履修条件
連絡先
(数理分野 宮澤康行)2025年度マネージャ
miyazawa_at_yamaguchi-u.ac.jp
(情報科学コース 川村正樹)
総合研究棟408号室
kawamura _at_ sci.yamaguchi-u.ac.jp
(物理学分野 野崎浩二)
本館236号室
nozaki _at_ yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
オムニバス形式のためオフィスアワーは特に設定しないが、適宜対応する。
各教員に事前にメール等で連絡し、日時調整をすること。

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