開講年度
開講学部等
2025
大学院創成科学研究科(博士前期)
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期集中
集中
7.5
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
3241010360
情報科学特別講義Ⅰ(機械学習を用いたスポーツデータ解析)
日本語
1
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
藤井 慶輔
ー
担当教員[ローマ字表記]
藤井 慶輔, 栗原 俊之
特定科目区分
対象学生
対象年次
1~2
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
近年の計測技術と機械学習技術の発展により、集団スポーツのような実世界の時空間的に動くエージェントが複雑に相互作用するような対象においても、自動データ取得、選手の行動評価、シミュレーションなどが期待されている。本集中講義では、実際の試合の映像からのコンピュータビジョンを用いた自動データ取得、機械学習の予測に基づく選手の行動評価、強化学習によるエージェントモデリングによる最適行動の提案を行う技術などを概説する。特に、スポーツにおけるモデルからシミュレーションしてデータを生成する「順問題」と観測データから選手のモデルを推定する「逆問題」という2つのアプローチを組み合わせることの重要性と、現在の技術でどこまでが可能で、今後どのような課題が重要になるかを理解することを目指す。
授業の到達目標
スポーツにおける計測技術と機械学習技術を学び、データ駆動型のスポーツ分析に関する正確な知識を持つ。試合映像からの自動データ取得、機械学習による選手行動評価、強化学習を用いたエージェントモデリングについて講義や演習を通して学ぶ。さらに順問題・逆問題の概念を用いたシミュレーションとモデル推定の概念についても学び、機械学習ベースの実時空間マルチエージェント順逆解析の理解を深める。
授業計画
【全体】
スポーツデータ解析の基礎を学んだ後、コンピュータビジョンを用いた試合映像のデータ取得および機械学習を用いた予測・評価手法を講義と演習を通じて習得する。さらに、強化学習による行動評価・提案の概要について学び、機械学習ベースの実時空間マルチエージェント順逆解析の理解を深める。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
機械学習ベースの集団スポーツのデータ解析とは
スポーツにおけるデータ解析の基本概念を学び、特に機械学習を用いた集団スポーツ分析手法の全体像を理解する。
授業内で指示した内容について、復習を行うこと(学修時間の目安は4時間とする)。
第2回
スポーツデータ解析のためのコンピュータビジョン
試合映像を用いたデータ取得のためのコンピュータビジョン技術の基礎や応用例を理解する。
授業内で指示した内容について、復習を行うこと(学修時間の目安は4時間とする)。
第3回
コンピュータビジョン演習1
物体検出・追跡の基本手法を用い、スポーツ映像から選手の位置を抽出する演習を行う。
授業内で指示した内容について、復習を行うこと(学修時間の目安は4時間とする)。
第4回
コンピュータビジョン演習2及びデータ解析に向けて
引き続きコンピュータビジョンによるデータ取得の技術を学び、機械学習を用いたスポーツデータ解析の準備を進める。
授業内で指示した内容について、復習を行うこと(学修時間の目安は4時間とする)。
第5回
機械学習を用いた予測分析及び行動評価
位置データやイベントデータを用いた予測分析手法を学び、機械学習による選手行動の評価手法を理解する。
授業内で指示した内容について、復習を行うこと(学修時間の目安は4時間とする)。
第6回
強化学習を用いた行動評価・提案及び将来展望
強化学習を活用した戦術評価・最適行動提案の基本概念を学び、スポーツデータ解析の将来の可能性を考察する。
授業内で指示した内容について、復習を行うこと(学修時間の目安は4時間とする)。
第7回
機械学習を用いたデータ解析演習1
実際のスポーツデータを用い、機械学習モデルを実装し、試合のプレーデータを分析する演習を行う。
授業内で指示した内容について、復習を行うこと(学修時間の目安は4時間とする)。
第8回
機械学習を用いたデータ解析演習2及びまとめ
引き続き機械学習を用いたデータ解析を行い、授業全体の学びを振り返りながら総括を行う。
授業内で指示した内容について、復習を行うこと(学修時間の目安は4時間とする)。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 25% C: 50% D: --%
成績評価法
授業内のレポート(100%)で評価します。
教科書にかかわる情報
教科書
書名
Machine Learning in Sports: Open Approach for Next Play Analytics
ISBN
9789819614448
著者名
Keisuke Fujii
出版社
Open Accecs
出版年
2025
備考
参考書にかかわる情報
備考
メッセージ
スポーツは個人の技術やチームの戦略が絡み合う複雑なシステムであり、その動きをデータとして捉えて解析することは意外と難しく、昨今の自然言語処理などの発展度合いと比べると、未発達と言わざるを得ません。その原因としては、実世界の時空間マルチエージェントであるということから、データをそもそも取得するのにコストが大きい点と、データの背後にある構造を捉えることが難しいという点があると考えられます。ただし、機械学習の潜在能力を活用すれば、選手の動きを予測し、意思決定を定量的に理解・評価し、最適行動を提案できるなど、スポーツの本質に迫ることができます。データを通じてスポーツを深く考え、解析することの面白さを感じてもらえればと思います。
キーワード
機械学習、強化学習、スポーツ分析、コンピュータビジョン、エージェントモデリング
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
関連科目
履修条件
連絡先
世話人(栗原):t-kurihara@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
集中講義のため授業終了後に対応
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