開講年度
開講学部等
2025
大学院創成科学研究科(博士前期)
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期集中
集中
講義
2.5
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
3241010390
地球科学特別講義Ⅰ(地形学)
日本語
1
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
柳田 誠
ー
担当教員[ローマ字表記]
柳田 誠, 辻 智大 [TSUJI Tomohiro]
特定科目区分
対象学生
対象年次
1~2
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
担当教員は建設コンサルタントで応用地形学、応用地質学を中心とした40年以上の実務経験を持っています。その実務では活断層調査と地すべり地形の調査を中心として行ってきました。しかし、地質学と地形学は違います。地質学と地形学との間には距離があります。この講義の目的は地質学専攻学生のための地形判読の知識を説明して理解してもらうことです。特に今後、受講者が社会に出て、どこかの現場で遭遇するであろう地形学的な課題として、リニアメントと地すべり地形を取り上げます。
授業の到達目標
地形判読の知識を理解すること,地すべり地形と活断層地形の空中写真判読ができるようになること
授業計画
【全体】
現在の日本では、自然災害ハザードが大きな関心を集めている。その中でも活断層地震と斜面防災の予測調査や評価において地形学の知識は不可欠である。この授業では、地形学の知識を解説し、応用地形学的な空中写真とDEM判読の判読技術について述べる。授業内容は大きく4つに分かれる。1.地形学の基礎知識では、地形学の定義、日本における地形学の概要の説明し、地形層序の解説を行う。また、地形面の概念について説明する。2.地形判読手法では、空中写真判読とDEM判読とにおけるそれぞれの長所と短所について説明する。また、それらを使った地形の判読技術について解説する。空中写真の種類と入手方法の説明、判読ソフトの紹介、実体視を体験する。3.地すべり地形では、地すべり地形についての概要を説明した後に、地すべり地形の空中写真判読、DEM画像判読の具体例をあげて解説する.4.活断層地形(変動地形)では、日本列島の地形の発達史を述べた後に、変動地形とリニアメントの説明をする。また変動地形リニアメントの判読の具体例について解説する。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
地形学の基礎知識その1
地形学の最終目的は「任意の地点において地形変化を予測すること」と言われる。日本の地形ではその1/4程度が堆積して作られるが、多くの地形は侵食されて作られる。
今回の授業の感想や質問を簡単にまとめてワードファイルで提出すること。
重要な図を授業中に配布する。
第2回
地形学の基礎知識その2
地形層序。すべて地形を、平坦な地形面と境界の急斜面との組み合わせとみなす。頭の中でデフォルメする。
今回の授業の感想や質問を簡単にまとめてワードファイルで提出すること。
重要な図を授業中に配布する。
第3回
地形判読手法その1
空中写真判読とは、空中写真を実体視して、その結果を地形図にプロットする。空中写真判読は予察手法であり、調査手法や考察でもある。転写しながら考えて、また判読する。
授業で地形図読図の課題を与えるので作業すること。
重要な図を授業中に配布する。
第4回
地形判読手法その2
実体視のコツは、いさぼうネット/土木技術者の地質屋への道などにあります。出来ない人はアナグリフ。実体視ができるようになるのに1日、地形図に転写する作業には数年の修行が必要だった。
ネットなどでコツを学んで、空中写真の実体視を1時間以上、練習すること。
重要な図を授業中に配布する。
第5回
地すべり地形 その1
山地の河川はV字谷を作るのが普通。谷底から空が見えない細い谷地形は極めてまれである。普通は、せいぜい谷壁の傾斜が40度のV字谷。東北地方は平均20~28度、中部地方は平均23~35度。
地すべり地形の空中写真を渡すので判読してみること。
重要な図を授業中に配布する。
第6回
地すべり地形 その2
地すべり地形は空中写真でわかりやすい地形である。斜面の一部が下方へ移動した地形なので、元の地形が復元できる事例が多い。空中写真判読の実例を示す。
地すべり地形の空中写真を渡すので判読してみること。
重要な図を授業中に配布する。
第7回
活断層地形(変動地形)その1
変動地形学とは「いま、動いている地殻変動が作った地形」。昔は断層崖(断層運動でできた)と断層線崖(差別浸食でできた)という言葉があったが最近は紛らわしいので使わない。変動地形学では空中写真判読を重視する。実際に使えないと困る。空中写真で認定できるのは変動地形と推定変動地形と解釈で伏在している変動地形である。
活断層地形の空中写真を渡すので判読してみること。
重要な図を授業中に配布する。
第8回
活断層地形(変動地形)その2
変動地形の実体視画像の事例を10~20例、示してそれぞれを解説する。
活断層地形の空中写真を渡すので判読してみること。
重要な図を授業中に配布する。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 25% D: --%
成績評価法
毎日、授業後にレポートを提出。100%
教科書にかかわる情報
備考
重要な図は配布する
参考書にかかわる情報
参考書
書名
建設技術技術者のための地形図読図入門4
ISBN
4772250166
著者名
鈴木隆介
出版社
古今書院
出版年
参考書
書名
建設技術技術者のための地形図読図入門3
ISBN
4772250158
著者名
鈴木隆介
出版社
古今書院
出版年
備考
メッセージ
キーワード
地形学、地すべり地形、リニアメント、空中写真判読
持続可能な開発目標(SDGs)
関連科目
履修条件
連絡先
yanagida@hanshin-consul.co.jp
オフィスアワー
講義開始の当日からその年の年末まで毎日、受け付ける。メールは毎日チェックしているので、対応は速いと思う。難題の回答には数日かかる。
ページの先頭へ