開講年度
開講学部等
2025
大学院創成科学研究科(博士前期)
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期集中
集中
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
3242010450
物理学特別講義Ⅰ(惑星形成論:基礎から理論・観測の最前線まで)
日本語
1
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
元木 業人[MOTOGI Kazuhito]
ー
担当教員[ローマ字表記]
奥住 聡, 元木 業人 [MOTOGI Kazuhito]
特定科目区分
対象学生
対象年次
1~2
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
我々の住む地球をはじめとする惑星は、若い星の周囲に広がる原始惑星系円盤で誕生したと考えられている。近年の天文観測により、系外惑星系と原始惑星系円盤の新たな性質が次々と明らかになっている。同時に、太陽系の探査や隕石の分析から、太陽系形成の解明を握る新発見も得られている。これらの発見がきっかけとなり、惑星形成論は2010年代より再び大きな変革期を迎えている。本講義では、惑星形成論をとりまく天文学・惑星科学上の新発見を整理しつつ、惑星形成および原始惑星系円盤の進化に関する最新の理論的理解を紹介する。
授業の到達目標
太陽系・系外惑星・原始惑星系円盤の基礎的な観測事実を理解するとともに、惑星形成および原始惑星系円盤の進化の過程を、その背景にある物理も含めて説明できるようになる。さらに、発言を通じて自身の理解を整理すること、必要な知識を得ることができるようになる。
授業計画
【全体】
授業前半では、太陽系および系外惑星に関する基礎知識の導入と、惑星形成の標準モデルであるコア集積モデルの概観から出発し、星および原始惑星系円盤の形成、原始惑星系円盤の構造に関する理論・観測の基礎を学ぶ。授業後半では、ミクロンサイズの固体微粒子(ダスト)が惑星を形成するまでの各段階の物理を学ぶ。最後に、原始惑星系円盤の高解像度観測や、太陽系物質(隕石や小惑星回収試料)の分析に関する最新の知見を紹介し、惑星形成研究の将来を展望する
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
1.惑星形成論の概観
太陽系・系外惑星の基礎知識とコア集積モデルの導入
講義内容を復習する(学習の目安:2時間)
第2回
2.星と原始惑星系円盤の形成
分子雲の自己重力収縮による星・円盤形成の説明
講義内容を復習し、演習問題を解く(学習の目安:2時間)
第3回
3.原始惑星系円盤の構造:理論
原始惑星系円盤の速度・密度・温度構造の説明
講義内容を復習し、演習問題を解く(学習の目安:2時間)
第4回
4.原始惑星系円盤の構造: 観測
電波および赤外線による円盤観測の説明
講義内容を復習し、演習問題を解く(学習の目安:2時間)
第5回
5.ダストから微惑星へ
原始惑星系円盤におけるダストの運動・合体・重力不安定の説明
講義内容を復習し、演習問題を解く(学習の目安:2時間)
第6回
6.微惑星から原始惑星へ
天体の重力引きつけ、暴走成長、秩序成長の説明
講義内容を復習し、演習問題を解く(学習の目安:2時間)
第7回
7.微惑星から原始惑星へ
孤立質量、巨大衝突、ガス惑星の形成の説明
講義内容を復習し、演習問題を解く(学習の目安:2時間)
第8回
8.惑星形成論の最前線と将来
原始惑星系円盤の観測と太陽系物質の分析に関する最新の話題の解説
講義内容を復習する(学習の目安:2時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
授業内容に関する演習問題のレポート(90%)と、授業中の発言(質問・コメント, 10%)に基づく。ただし、授業中の発言(授業全体で1回以上)を単位取得の必要条件とする。
教科書にかかわる情報
備考
担当教員が用意したスライド資料を用いて講義を行う。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
Astrophysics of planet formation, Second Edition
ISBN
9781108420501
著者名
Armitage, Philip J.
出版社
Cambridge University Press
出版年
2020
備考
メッセージ
できるだけ難しい数式を使わずに惑星形成の物理を説明するようにします。双方向的な講義となるよう、受講生の皆さんはぜひ積極的に発言してください。
キーワード
惑星形成、原始惑星系円盤、太陽系、系外惑星
持続可能な開発目標(SDGs)
関連科目
履修条件
連絡先
奥住: okuzumi@eps.sci.titech.ac.jp
元木(世話人): kmotogi@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
集中講義期間中は随時質問を受け付ける
ページの先頭へ