タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院創成科学研究科(博士前期)
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 火3~4   1.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
3242020270 物性化学特論 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
川俣 純[KAWAMATA Jun]
担当教員[ローマ字表記]
川俣 純 [KAWAMATA Jun]
特定科目区分   対象学生   対象年次 1~2
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
さまざまな物質が示す性質、機能および現象を、化学結合の種類や形態、原子や分子の配列、配向やそれらの間の距離、電子状態や電子相関、次元性等をパラメーターとして考える物理化学の研究分野の一つ、物性化学を概観します。このことを通じて、化学の専門的知識を身に付け、新たな知識獲得のための学習を継続していける能力、論理的思考力、柔軟な発想力・探究心をもち、社会にかかわる化学分野の課題を自ら発見し、主体的に解決できる能力を養います。
授業の到達目標
分子の固体化学について専門的知識を身に付け、新たな知識獲得のための学習を継続していける基盤をつくる。柔軟な発想力・探究心をもち、社会にかかわる固体化学分野の課題を自ら発見し、主体的に解決できる能力を養う。

知識・理解の観点 固体化学の専門的知識としての、結晶学・物性科学を身につける。
思考・判断の観点 研究対象とする分子集合体の機能・物性解析研究において、必要とされる情報を得るために最も有効な手段を適切に選択できる能力を身につける。
関心・意欲の観点 自分の研究対象が示す機能も含め、全ての機能物質が示す性質が、物質の対称性と重要な関わりを持っていることに関心をもつ。
態度の観点 物質の性質が対称性に大きく支配されていることに気付き、対称性の重要性を認識できる。
技能・表現の観点 レポート課題を、論理的、かつ正確にまとめることができる。
授業計画
【全体】
まず、結晶の対称性について学ぶ。それに立脚し、液晶性・導電性・非線形光学特性などの光・電子物性の各論について解説する。一部の回はオンラインで行うことがある。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 序論:結晶と格子 結晶学の基礎を復習する。 教科書(物性化学)の全体に目を通し、どのような内容が取り上げられているか確認しておくこと。
第2回 対称性 晶系・ブラベ格子について説明する。 物性化学・第一章の予習・復習。
第3回 テンソル 異方性とテンソルについて解説する。 プリントの予習・復習。
第4回 非線形光学特性I 非線形光学に関し概論する。 物理化学・第17章の予習・復習。
第5回 非線形光学特性II 様々な非線形光学現象について紹介する。 物理化学・第17章の予習・復習。
第6回 非線形光学特性III 非線形光学特性に優れた物質を紹介する。 物理化学・第17章の予習・復習。
第7回 前半のまとめ 前半部分の演習を行う。 これまでの範囲の予習・復習。
第8回 液晶性I 液晶の分類を行う。 物性化学・第4章の予習・復習。
第9回 液晶性II 液晶性を示す物質を紹介する。 プリント・参考書の予習・復習。
第10回 導電性I 導電性について概説する。 物性化学・第3章の予習・復習。
第11回 導電性II 導電性を示す分子性材料を紹介する。 物性化学・第3章の予習・復習。
第12回 分子結晶I 分子性結晶の特徴について紹介する。 物性化学・第4章の予習・復習。
第13回 分子結晶II 分子結晶の示す性質について紹介する。 物性化学・第4章の予習・復習。
第14回 複雑な固体 ケイ酸塩や層状化合物などの無機化合物の中から、興味ある性質を示す物質を紹介する。 物性化学・第7章の予習・復習。
第15回 まとめ 講義の内容に関する演習を行う。 全範囲の予習・復習をしておくこと。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 10% D: --%
成績評価法
授業内演習、宿題で評価します。
授業内演習10%、宿題90%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 物性化学 ISBN 4785331100
著者名 松永義夫 出版社 裳華房 出版年 1981
教科書 書名 物理化学 下 第8版 ISBN 9784807906963
著者名 アトキンス 出版社 東京化学同人 出版年 2009
備考
適宜プリントを配布します。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 分子エレクトロニクスの話 ISBN 9784759803440
著者名 齋藤軍治 出版社 化学同人 出版年 2008
参考書 書名 有機物性化学の基礎 ISBN 475981048X
著者名 齋藤軍治 出版社 化学同人 出版年 2006
備考
メッセージ
化学のおもしろさの一つは、新しい物質を作り出せることです。物質の持つ構造上の特徴と物理的性質との間の関係について理解を深め、新しい機能を持った材料を創造する際に必要な「物質設計」の考え方を身につけてください。
キーワード
物性、異方性、対称性、テンソル、電子物性、光物性、非線形光学、液晶、導電性、分子固体、無機層状化合物
持続可能な開発目標(SDGs)

  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
関連科目
機能物質化学特論
履修条件
連絡先
理学部本館434号室
オフィスアワー
随時

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