タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院創成科学研究科(博士前期)
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 集中    
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
3243020500 岩石学特論[Advanced Petrology] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
大和田 正明[OWADA Masaaki]
担当教員[ローマ字表記]
大和田 正明 [OWADA Masaaki], 江島 圭祐 [ESHIMA Keisuke]
特定科目区分   対象学生   対象年次 1~2
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
 花崗岩質大陸地殻は「水惑星地球」を特徴づける重要な構成物である。本講義では火成活動をとおして大陸地殻の形成について解説する。そのために必要な記載岩石学的・岩石化学的な知識とそれらをあつかって岩石成因論に結びつけるための技法について説明する。
本講義の受講希望者は、学部専門科目岩石学I,II、地球科学実験IB, IIBまたは他の高等教育機関でそれに対応する科目・実験を修得していること。この科目は以下に掲げる大学院のDPを含む。特に、以下の項目に関する能力を修得する必要がある。
・地球的視野に立って物事を多面的に取り扱うことのでき、科学技術が社会に与える影響を客観的に評価できる能力
・素材・窯業などの製造、資源探査、自然災害や環境問題などの応用面で高度な専門性を生かし、現場密着で問題解決にあたることのできる能力
授業の到達目標
火成岩の記載的・化学的特徴を把握し、テクトニクスの背景が理解できる。
火成作用の概念が説明できるようになる。
地球上における火成岩の分布と形成年代の基礎知識を持つことによって、大陸の形成過程に興味を持つ。(DP-1, 2, 3-2)
授業計画
【全体】
 すでに火成岩と火成作用の概念についての基礎知識は備えているものとして講義を始める。
この講義では地質学的環境下での火成岩の位置付けを議論しながら化学的な手法によるに火成作用の解析方法と大陸地殻の形成過程について考察する。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 ガイダンス,地殻構成岩石と火成作用 1.授業の内容と進め方の説明,
2.地殻構成岩および火成岩の位置付け
配布プリントで予習すること.2h
第2回 大陸地殻の基本構造1 1.大陸と海洋
2.地殻の分化
配布プリントで予習すること.2h
第3回 大陸地殻の基本構造2 1.テクトニクスによる地殻の分類
2.大陸地殻のレオロジー
配布プリントで予習すること.2h
第4回 大陸地殻の基本構造3 1.大陸地殻の分類
2.地殻とマントルの動的構造
配布プリントで予習すること.2h
第5回 大陸地殻の基本構造4 1.大陸リソスフェアの問題点

配布プリントで予習すること.2h
第6回 マグマの形成に関する化学的モデル1 1.鉱物・メルト間の分配係数 配布プリントで予習すること.2h
第7回 マグマの形成に関する化学的モデル2 2.同位体的手法 配布プリントで予習すること.2h
第8回 各種貫入岩体の形態 1.小規模貫入岩体
2.大規模貫入岩体
配布プリントで予習すること.2h
第9回 花崗岩の空間問題 1.ダイアピル説
2.岩脈(割れ目充填)説
配布プリントで予習すること.2h
第10回 マグマの化学組成 1.ノルムQ-Or-Ab
2.Al2O3/(CaO+Na2O+K2O)
3.微量元素組成
配布プリントで予習すること.2h
第11回 花崗岩系列 1.磁鉄鉱系列・イルメナイト系列
2.Iタイプ・Sタイプ
3.Mタイプ
4.Aタイプ
配布プリントで予習すること.2h
第12回 同位体の研究法1 1.Sr同位体
2.Nd同位体
3.Hf同位体
配布プリントで予習すること.2h
第13回 同位体の研究法2 事例研究 配布プリントで予習すること.2h
第14回 火成岩の組織を読む 多様な火成岩の組織を紹介し、それらから火成岩の形成過程に関する情報を読み取る。 配布プリントで予習すること.2h
第15回 アダカイト成因論 1.大陸の成長
2.太古代TTGとアダカイトマグマの発生機構
配布プリントで予習すること.2h
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
レポート100%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 記載岩石学 ISBN
著者名 周藤賢治・小山内康人 出版社 共立出版 出版年 2002
教科書 書名 解析岩石学 ISBN
著者名 周藤賢治・小山内康人 出版社 共立出版 出版年 2002
教科書 書名 Evolution and differentiation of the continental crust ISBN
著者名 M. Brown & T. Rushmer 出版社 Cambridge 出版年 2002
教科書 書名 Field Geology 8 火成作用 ISBN
著者名 高橋正樹・石渡 明 出版社 共立出版 出版年 2012
備考
参考書にかかわる情報
参考書 書名 The evolving continents ISBN
著者名 Brian F. Windley 出版社 Wiley 出版年 1995
備考
メッセージ
当然なことではあるが講義には出席すること。
多くの質疑応答をとおして活気ある講義にしたい。
学術用語が沢山でてくるので日本語と英語を一緒に覚えてほしい。
この講義を受講することによって各自の専門性と結びつけ、社会に役立つ地質学を目指してほしい。
本科目の履修を通じて生涯にわたる学習意欲を育んでほしい。
キーワード
地球科学 地質現象 火成岩 火成作用 テクトニクス 同位体 花崗岩
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 質の高い教育をみんなに
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
関連科目
岩石学I, II、火山学、地球惑星物質学II、地球進化学I, II
履修条件
連絡先
大和田正明(理学部448 号室)owada@yamaguchi-u.ac.jp 内線5751
江島圭祐(理学部444号室)esm@yamaguchi-u.ac.jp 内線5749
オフィスアワー
原則として水曜 12時00分〜12時30分

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