タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院創成科学研究科(博士前期)
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期前半 木5~8   10.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
3261090610 企業経営と財務(吉田)[Corporate Management and Finance] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
大島 直樹[OHSHIMA Naoki]
担当教員[ローマ字表記]
大島 直樹 [OHSHIMA Naoki]
特定科目区分   対象学生 吉田地区 対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
企業経営の成功・不成功を測るための尺度として財務会計に基づく数値の把握は必須である。財務諸表が作成される基本的な原則とプロセスを理解し、それぞれの数値が相互にどのような連関を持っているのかという意味を理解することが重要である。これを理解することにより適切な数値指標に基づく企業経営が可能となる。さらに、投資の評価方法などの企業財務の基礎的な考え方および、価格メカニズム、消費者および企業の行動原理を学ぶ。
また、これからの企業経営にはデータサイエンスの知識が不可欠になる。そこで、本科目の後半では機械学習の基礎について学び、データサイエンスに基づく経営分析手法を学ぶ。
授業の到達目標
・企業経営・財務に関する高度な専門知識の修得

企業経営と財務管理の基礎理論および最新の実務動向を体系的に理解する。
財務諸表分析、資本コスト、企業価値評価、資本政策など、経営戦略と密接に関連する財務領域を学習し、複雑化する経営環境に対応できる専門的知識を習得する。

・学際的・総合的思考力を活かした経営課題の分析能力の向上

企業経営を取り巻く多様な要因(市場環境、技術革新、社会・法規制など)を総合的に捉え、経営戦略と財務戦略を連動させた課題分析ができる力を養う。
工学・経営学・社会科学など異なる領域の知見を組み合わせ、企業経営の意思決定におけるリスク評価やシミュレーション分析などを実践的に行う。

・社会的要請やイノベーション創出に即した財務戦略の立案力の育成

SDGsやESG投資などの社会的潮流、ステークホルダーの期待に応える経営戦略・財務戦略を立案できる力を培う。
企業の成長や新規事業創出に必要な資金調達や投資戦略、M&Aなどの意思決定プロセスを学び、社会・産業界の変化やニーズに対応するイノベーションを財務的視点からもサポートできる能力を身につける。
授業計画
【全体】
第一部
企業会計や投資分析に関する基礎知識や考え方について学習するとともに、表計算ソフトを用いてキャッシュ・フロー計算書,損益計算書,貸借対照表等に関する学習と,財務諸表分析,投資採算性分析を学習する。

第二部
さらにビジネスパースンに必要なミクロ経済学の基礎として、価格メカニズム、消費者および企業の行動原理を学ぶ。

第三部
Python言語による機械学習の基礎を学び、統計に基づく教師あり学習(回帰分析)と機械学習による教師あり分析(線形回帰分析、決定木)について学ぶ。

授業の形式
2024年度の企業経営と財務はWebexによるオンライン講義で授業を実施する。
またオンライン授業の録画を山口大学遠隔ポータルにて公開し、オンデマンド学習にも対応する。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 財務会計の概要 財務会計の基礎となるキャッシュ・フロー計算書,損益計算書,貸借対照表の概要について学ぶとともに表計算ソフトを用いて財務諸表の演習。損益計算書・貸借対照表の基本的な構造を理解する。 復習:オンデマンドを活用し、授業の振り返りを行うとともに宿題をこなすこと(目安 8時間)。
第2回 減価償却と棚卸資産評価、原価計算 減価償却方法(定額法・定率法)と棚卸資産評価方法により原価がどのように変動するか、売掛債権と買掛債務、棚卸資産について、および原価計算手法の基礎を学ぶ。 予習:授業の概要に基づいて、関連事項を調べておくこと(目安 2時間)。
復習:オンデマンドを活用し、授業の振り返りを行うとともに宿題をこなすこと(目安 6時間)。
第3回 財務諸表分析と投資分析 財務諸表のデータを用いて企業の経営状況を分析する手法を学ぶ、予測財務データに基づき投資を分析・評価する手法を学ぶ。 予習:授業の概要に基づいて、関連事項を調べておくこと(目安 2時間)。
復習:オンデマンドを活用し、授業の振り返りを行うとともに宿題をこなすこと(目安 6時間)。
第4回 管理会計と損益分岐点分析、およびミクロ経済学の基礎〜価格メカニズムと余剰分析 管理会計と損益分岐点分析の考え方、および価格メカニズムの意味と消費者余剰、生産者余剰の概念を学ぶ。 予習:授業の概要に基づいて、関連事項を調べておくこと(目安 2時間)。
復習:オンデマンドを活用し、授業の振り返りを行うとともに宿題をこなすこと(目安 6時間)。
第5回 R言語を用いた企業分析(1) Python言語を用いた基本統計分析手法を学ぶ。
ケース:タイタニック号乗客者の生存状況(年齢や性別などの13項目)を分析する
予習:授業の概要に基づいて、関連事項を調べておくこと(目安 2時間)。
復習:オンデマンドを活用し、授業の振り返りを行うとともに宿題をこなすこと(目安 6時間)。
第6回 Python言語を用いた企業分析(2) Python言語を用いた統計に基づく教師あり学習(回帰分析)について学ぶ。 予習:授業の概要に基づいて、関連事項を調べておくこと(目安 2時間)。
復習:オンデマンドを活用し、授業の振り返りを行うとともに宿題をこなすこと(目安 6時間)。
第7回 Python言語を用いた企業分析(3) 機械学習による教師あり分析(線形回帰分析、決定木) 予習:授業の概要に基づいて、関連事項を調べておくこと(目安 2時間)。
復習:オンデマンドを活用し、授業の振り返りを行うとともに宿題をこなすこと(目安 6時間)。
第8回 総括と試験 修学支援システムの授業アンケート機能を利用して、オンライン試験を実施します。 予習:これまでの授業内容を復習し、オンラインテストの試験準備を行うこと(目安 8時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 100% D: --%
成績評価法
最終課題レポートで評価します。
教科書にかかわる情報
備考
講義資料は、授業ごとに修学支援システムにアップロードします。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 図解「財務3表のつながり」でわかる会計の基本 ISBN 9784478028292
著者名 國貞 克則 出版社 ダイヤモンド社 出版年 2014
参考書 書名 ストーリーでわかる財務3表超入門 ISBN 9784478015612
著者名 國貞 克則 出版社 ダイヤモンド社 出版年 2011
備考
メッセージ
企業活動の目的は「企業価値」を高めることであり、そのための手段として企業会計の基本構造を理解することが重要です。技術系の方々などにとってはなじみにくい分野かもしれませんが、基礎を理解できれば企業経営を見る目がずいぶん違ってきますので、積極的に学習してください。特に毎回の復習を十分に行って理解を深めてください。
キーワード
損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書、原価計算、財務分析、投資分析、ディスカウント・キャッシュフロー、資本構成、価格メカニズム
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
関連科目
履修条件
連絡先
技術経営研究科棟204号室 TEL:0836-85-9074 e-mail:nohshima@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
水曜日16:00〜18:00 (事前に連絡してください。これ以外の時間でも調整可能な場合はOKです)

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