タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院創成科学研究科(博士前期)
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 木3~4 講義  
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
3261420190 電力変換工学特論Ⅰ[Power Electronics I] 英語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
三島 智和[MISHIMA Tomokazu]
担当教員[ローマ字表記]
三島 智和, 三島 智和 [MISHIMA Tomokazu]
特定科目区分   対象学生   対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
パワー半導体スイッチの高速なオンオフ動作(高周波スイッチング)により入力電力を負荷に応じて自在に制御調整する「スイッチング電力変換回路(パワーコンバータ)」の回路構成や電力制御手法について学ぶ。高周波スイッチングを効率良くかつ電磁的ノイズの影響を抑制しながら行うための回路技術を知り,電力変換システムの高効率化や小型軽量化を実現することで,電力周波数の拡張と電気エネルギーの高度利活用に資するパワーエレクトロニクス技術を学ぶ。
授業の到達目標
1. 半導体のスイッチングとエネルギー蓄積要素との関係が理解できる。
2. 電圧源と電流源の観点から電力変換器を分類できる。
3. 電力変換器の変調方式が理解できる。
4. 瞬時値空間ベクトルによる電力変換器の制御法が理解できる。
5. 日本の産業に電力変換器が広く用いられていることに関心を高め,与えられた課題に取り組むことができる。
6. 電力変換器が日常生活に不可欠なことを積極的に調べることができる。
授業計画
【全体】
①スイッチングによる電力変換の概念を学び,インダクタやキャパシタなどエネルギー蓄積装置のもつ役割を知る。
②パワー半導体デバイスのスイッチング原理を復習し,電力変換器に適用する際の駆動方式を理解する。
③共振形電力変換回路の原理を理解し,パワー半導体デバイスの損失や電磁ノイズ低減に有効となる回路技術を学ぶ
④高周波スイッチング技術を応用した直流コンバータや高周波インバータの原理を学び,それを応用した電源や電力変換システムの概要を理解する。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 スイッチングによる電力
変換の概念(1)
パワーエレクトロニクス回路における高周波化と電力/電気エネルギー応用機器システムの多様化 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第2回 スイッチングによる電力
変換の概念(2)
電力変換プロセスと要素技術
高周波化による受動部品の小型化・軽量化と電力変換装置の高電力密度化
課題による復習(学修時間の目安:4時間以上)
第3回 パワー半導体デバイスの基礎 スイッチング素子としてのパワーMOSFET/IGBT/ダイオードの基礎
ワイドバンドギャップパワーデバイス応用
課題による復習(学修時間の目安:4時間以上)
第4回 パワー半導体デバイスの周辺回路 スナバ回路による電圧電流サージ吸収手法について。スナバ回路の必要性とRCDスナバの原理
予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第5回 ソフト転流技術(ソフトスイッチング技術)の基礎1 LC共振回路に基づくソフト転流技術
パルス幅変調(PWM)とパルス周波数変調(PFM)共振セルの基礎
課題による復習(学修時間の目安:4時間以上)
第6回 ソフト転流技術(ソフトスイッチング技術)の基礎2 チョッパ回路を例にしたソフトスイッチング手法と原理 予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第7回 DC-DC変換回路(非絶縁)1 各種チョッパ回路の復習
演習による動作原理や特性の理解
予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第8回 DC-DC変換回路(非絶縁)2 CuK/SEPICコンバータの基礎演習
多様な非絶縁DC-DCコンバータ
予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第9回 DC-DC変換回路(非絶縁)3 双方向直流コンバータ/インターリーブコンバータ
DC-DC変換器の応用(車載電源など)
課題による復習(学修時間の目安:4時間以上)
第10回 DC-AC変換器1 高周波インバータの基礎
ハーフブリッジ・フルブリッジ動作原理
パルス変調方式と電力制御
課題による復習(学修時間の目安:4時間以上)
第11回 DC-AC変換器2 E級スイッチングインバータの基礎
動作原理・等価回路に基づく周波数特性
予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第12回 DC-AC変換器3 高周波インバータの応用
ワイヤレス給電システムなど
課題による復習(学修時間の目安:4時間以上)
第13回 DC-DC変換回路(高周波絶縁)1 整流回路の復習
負荷直列共振形/負荷並列共振形回路の動作原理と特性
予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第14回 DC-DC変換回路(高周波絶縁)2 複合共振形
高周波絶縁形DC-DC変換回路の応用
予習・復習(学修時間の目安:4時間以上)
第15回 試験前の復習 第1−14週の内容を復習
試験に向けた例題演習
課題による復習(学修時間の目安:4時間以上)
第16回 定期試験 期末試験 試験対策学修(学修時間の目安:10時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
定期試験70% 小テスト・レポート30%
教科書にかかわる情報
備考
オリジナルのプリントを配布
参考書にかかわる情報
参考書 書名 新インターユニバーシティシリーズ パワーエレクトロニクス ISBN 9784274206276
著者名 堀孝正 出版社 オーム社 出版年 2008
参考書 書名 新世代工学シリーズ パワーエレクトロニクス ISBN 4274200043
著者名 仁田旦三, 中岡睦雄 出版社 オーム社 出版年 2005
参考書 書名 スイッチングコンバータの基礎 ISBN 9784339005936
著者名 原田耕介・二宮保・雇文建 出版社 コロナ社 出版年 1992
備考
メッセージ
キーワード
電力変換,パワーエレクトロニクス,電子回路,半導体工学
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
関連科目
(学部)電気機器学,パワーエレクトロニクス
履修条件
電力工学とくに電気機器およびパワーエレクトロニクス,さらに電子回路・半導体工学に関する基礎知識を要する。
連絡先
t-mishima@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
火曜日14:00〜17:00

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