タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院創成科学研究科(博士前期)
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 火5~6 講義  
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
3261420610 金属・半導体シミュレーション特論[Computational Simulation for Metals and Semiconductors] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
赤井 光治[AKAI Koji]
担当教員[ローマ字表記]
赤井 光治 [AKAI Koji]
特定科目区分   対象学生   対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
物質の持つ全ての性質はSchrodinger方程式によりきまる。これが解ければ全ての物性を知ることができ、材料設計やデバイス設計が可能になる。この講義では物質のSchrodinger方程式を解くために、最も良く知られた密度汎関数法について基礎的なことから、実際の計算機シミュレーションまでソフトウエアを用いてを行う。具体的には、金属や半導体、磁性体などの材料の電子状態を計算し、材料の性質を考える。
授業の到達目標
金属や絶縁体・半導体など固体の持つ電子特性を理解する上で、不可欠となるエネルギーバンドについて理解する。また、エネルギーバンドもしくはより一般的に電子構造を計算する手法およびその近似についてイメージをもつ。研究している物質の性質を電子構造計算の視点から考えられるようになる。電子構造計算ソフトで電子構造計算をできるようになる
授業計画
【全体】
物質の電子状態を特徴づけるバンド構造について説明を行うと共に、バンド構造と物質の性質との関係に学ぶ。次に、そのようなバンド構造が何により特徴付けられるか、理論的な背景を学ぶ。これらの概念に基づき、近年、標準的に物質のバンド構造の計算に用いられる密度汎関数理論を学ぶと共に、既存の計算コードを用い、具体的な物質に対してバンド構造の計算演習を行う。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 電子構造概説 電子構造計算とは何か Moodleの資料を読んでおく(3時間程度)
第2回 自由電子モデル(1) 一様ポテンシャル内の自由電子 Moodleの資料を読んでおく(3時間程度)
第3回 自由電子モデル(2) 周期ポテンシャルとバンドギャップ Moodleの資料を読んでおく(3時間程度)
第4回 バンド構造 強結合近似によるバンド構造 Moodleの資料を読んでおく(3時間程度)
第5回 密度汎関数法(I) 汎関数と変分原理 Moodleの資料を読んでおく(3時間程度)
第6回 密度汎関数法(II) Kohn-Sham方程式 Moodleの資料を読んでおく(3時間程度)
第7回 密度汎関数法(III) 交換・相関エネルギー Moodleの資料を読んでおく(3時間程度)
第8回 Kohn-Sham方程式の解法 平面波展開法、偽ポテンシャル法、全電子法 Moodleの資料を読んでおく(3時間程度)
第9回 FLAPW法 APW法と線形化 Moodleの資料を読んでおく(3時間程度)
第10回 計算機実習(I) 金属の電子構造計算 パソコンの準備(5時間程度)
第11回 計算機実習(II) 半導体の電子構造計算 課題を行う(5時間程度)
第12回 計算機実習(III) 磁性体の電子構造計算 課題を行う(5時間程度)
第13回 計算機実習(IV) 光学材料の電子構造計算 課題を行う(5時間程度)
第14回 総合実習 受講生が自らテーマ設定し、電子構造計算を行う 演習に必要な準備をしておく(6時間程度)
第15回 レビュー 実習結果を発表する プレゼン資料を準備しておく(8時間程度)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
講義の最後に実習内容をまとめたプレゼンテーションで評価します。
受講者の発表(プレゼン)・授業内での制作作品 70%, 演習 30%.
教科書にかかわる情報
備考
教材等の提示はWebを活用(Moodle)
http://mdcs5.cc.yamaguchi-u.ac.jp/moodle/
参考書にかかわる情報
参考書 書名 バンド理論:物質科学の基礎として ISBN 4753656098
著者名 小口多美夫 出版社 内田老鶴圃 出版年
参考書 書名 岩波講座 現代の物理学7: 固体-構造と物性 ISBN 4000104373
著者名 金森順次郎、米沢富美子、川村清、寺倉清之 出版社 岩波書店 出版年
参考書 書名 新物理学シリーズ29 : 電子物性論 ISBN 4563024295
著者名 上村洸、中尾憲司 出版社 培風館 出版年
参考書 書名 物質の電子状態(上) ISBN 9784621062494
著者名 R.M.マーチン 出版社 シュプリンガー・ジャパン 出版年 2010
備考
メッセージ
キーワード
バンド、電子構造、密度汎関数法、Kohn-Sham方程式
持続可能な開発目標(SDGs)

関連科目
材料・デバイス工学シミュレーション特論I, III
履修条件
連絡先
akai@yamaguchi-u.ac.jp
内線:5784
オフィスアワー
火曜日午後

ページの先頭へ