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メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。 メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
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【目的】本授業では、機械工学の基盤である流体力学および伝熱工学を、物質輸送および化学反応を含めた「輸送現象論」として再構築し、複雑なマルチフィジックス現象を工学的にモデル化する能力を養います。 【概要】学部レベルで習得した質量・運動量・エネルギーの各保存則を、化学反応を伴う多成分系へと拡張します。Birdらの"Transport Phenomena"をベースとし、運動量・熱・物質の輸送に関する基礎方程式の物理的意味を深く理解します。講義では、単なる数式の暗記ではなく、先端技術(半導体製造、燃料電池、次世代エネルギーデバイスなど)を具体例として挙げ、それらをいかに基礎方程式へ落とし込み、支配的な物理因子(ダムケラー数など)を特定するかという「工学的洞察力」の定着を図ります。
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- 質量、運動量、エネルギー、成分の各保存則を、物理的意味を理解した上で記述・適用できる。 - 輸送現象のアナロジーを理解し、未知の現象に対して適切な無次元数を用いた評価ができる。 - 化学反応を伴う系において、反応速度と輸送速度の相関(ダムケラー数等)からシステムのボトルネックを特定できる。 - 実際の機械・システムを、基礎方程式を用いた計算可能なモデルへステップバイステップで簡略化できる。
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全14回の講義を通じ、前半(第1回〜第8回)で三要素の保存則(質量・運動量・熱)および輸送現象の相似性を整理する。後半(第11回〜第12回)でこれらを化学反応と統合し、マルチフィジックス現象のモデル化を習得する。 第1〜4回の内容を受けて「質量・運動量・エネルギーの保存則」に関するレポートを課す。第10回に到達度確認のための中間テスト、第13回に期末テストを行う。
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第1回
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序論、質量保存および運動量の輸送(1)
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連続の式の物理的意味。Newton流体と非Newton流体の定義。
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第2回
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運動量の輸送(2)
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流体における運動量バランス。シェルの収支からNavier-Stokes方程式の一般化へ。
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第3回
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エネルギーの輸送(1)
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Fourierの法則、熱伝導率。パワー半導体の冷却限界を例に熱伝導の物理を学ぶ。
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第4回
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エネルギーの輸送(2)と保存式
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温度場の方程式の導出。原子炉や次世代バッテリの除熱設計への適用。
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第5回
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物質の輸送(1)
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Fickの法則、拡散係数。燃料電池を例に濃度バランスを学ぶ。
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第6回
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物質の輸送(2)
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成分保存式。人工透析器や膜分離プロセスへの適用。
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第7回
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物質の輸送(3)
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多成分系における質量流束の定義と拡散機構。
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第8回
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輸送現象のアナロジーと乱流
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運動量・熱・物質の輸送に関する相似性、無次元数(Re, Pr, Sc)、Chilton-Colburnのアナロジー、乱流輸送の初歩。
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第9回
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統合(1):無次元数評価と化学反応の導入
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スケールアップの法則、物理的支配因子の特定。保存則へのソース項の組み込み、Da数による律速段階の特定。
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第10回
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中間テスト
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前半から中盤(第1回〜第9回)までの学習内容(各保存則、アナロジー、Da数)の到達度確認。
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第11回
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統合(2):不均一反応と強連成の基礎
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触媒表面や電極界面での反応、および反応・熱・流体が互いに干渉し合う「強連成」の物理的解釈とモデル化。
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第12回
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統合(3):先端プロセスへの応用と総括
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ロケットエンジン、CVD装置、燃焼器などの先端事例における保存則の適用。全講義のまとめ。
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第13回
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期末テスト
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学習到達度、特に「モデル化の意図」と「統合現象の解釈」に関する確認。
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※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注 ・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。 ・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。 【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
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A: --% B: --% C: --% D: --%
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レポート(復習レポート含む) 70% 中間テスト 30%
※レポートにおける生成AIの利用については、計算補助や論理構成の確認として許容する(使用箇所に明記のこと)が、レポート内の「モデル化の意図」については自身のことばで記述すること。
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Transport phenomena
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9780470115398
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R. Byron Bird, Warren E. Stewart, Edwin N. Lightfoot
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J. Wiley
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2007
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備考
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本講義のゴールは、方程式を暗記することではなく、目の前の複雑な現象を「保存則」というシンプルかつ強力な道具を使って、研究者あるいはエンジニアとして利用できるようになることである。 昨今の生成AIの普及により、正解のある計算問題を解くだけの能力は、かつてほど重要ではなくなっているかもしれない。しかし、「どのような前提条件でモデルを立てるか」「得られた計算結果は物理的に妥当か」という判断、すなわち「モデル化の意図」を説明する能力は、これまで以上に研究者、エンジニアの価値を左右する。 本講義では、ミニレポート等で生成AIの使用を制限しない。むしろ、AIと対話しながら「基礎方程式がどう実機(燃料電池や半導体プロセスなど)に繋がっているのか」を深く掘り下げてほしい。その代わり、最終テストでは「あなた自身の言葉で物理現象を解釈する力」を問う。 身近な物理現象が、美しい数式で説明されることに驚きと感動をしてもらえるよう講義を組み立てるので、あなたにはどう見えたか教えてほしい。
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輸送現象論、化学反応、熱流体、無次元数、モデル化、アナロジー
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| (エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。 |
| (インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。 |
| (気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。 |
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【学部】工業熱力学I, 工業熱力学II, 流体工学I, 流体工学II 【博士前期課程】伝熱工学, 粘性流体力学特論, 燃焼工学特論 【博士後期課程】環境熱流体工学特論, 統計流体力学特論, 推進工学特論
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- 学部レベルの流体力学、伝熱工学の基礎(Navier-Stokes方程式や熱伝導方程式の形を知っている程度でよい)を習得していること。 - 微分方程式の基本的な取り扱いに抵抗がないこと。 - 化学の知識は必須ではないが、現象を数理モデルとして捉えようとする意欲があること。
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uemichi@yamaguchi-u.ac.jp
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月〜木13:30-17:30(事前にメールで連絡のこと)
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