開講年度
開講学部等
2025
大学院創成科学研究科(博士後期)
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
未定
講義
10.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
4242010130
ソフトマター科学特論
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
野崎 浩二[NOZAKI Kohji]
ー
担当教員[ローマ字表記]
野崎 浩二 [NOZAKI Kohji], 堀川 裕加 [HORIKAWA Yuka]
特定科目区分
対象学生
対象年次
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
ソフトマターとは金属、無機半導体などのいわゆるハードマターに対して使われる言葉である。具体的には、高分子、たんぱく質、液晶など有機物を中心とした”やわらかい”物質系に対して用いる。ソフトマテリアルを構成する元素はH, C, O, Nなどの軽元素で中心であるが、それらの形成する分子構造は複雑で多様である。さらに小さい外場で大きい構造変化を起こしたり、液体と固体の中間的な状態が出現したりもする。ソフトマターが示す現象にはハードマターには見られない奇妙な興味深いものがある。
本講義では、高分子や有機長鎖分子を中心に、ソフトマターに特徴的に見られる構造形成現象を紹介し、その起源を物理学的に考察する。
高分子は基本構成単位である原子・分子が多く結合した巨大分子である。ポリエチレンなどに代表される合成高分子をはじめ,生体高分子,たんぱく質などがある。この講義では,高分子の特徴,構造,構造形成,巨大な分子に潜む特異な性質を物理学的な切り口で解説する。高分子の一般的な特徴,基本的な分子構造,現実に起こるさまざまな現象,物性について理解することを目標とする。特に,分子鎖の形態,高分子の結晶化,力学応答と誘電応答,変形と破壊,などを中心に詳説する。企業における研究開発業務の経験のある教員が、研究開発現場におけるソフトマター物理学の知識の必要性について述べながら講義をする。
この授業の一部は製造業企業での研究開発業務の実務経験がある教員が、研究開発の場面で使用するソフトマターの基礎知識も提供する。
授業の到達目標
ソフトマター固有の興味深い物理現象をあげ、その起源を説明できる。ソフトマターに関する知識を、自然と人類の共生という観点にたって新しい価値を創造することに活用できる。
授業計画
【全体】
ソフトマターとは何か、ハードマターとの違いは何かについて説明する。それに起源を発する特有の構造形成現象を紹介し、そのメカニズムを考察する。 高分子の構造形成・基本的な物性をその測定法などとともに説明する。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
イントロダクション1
ソフトマターとは
高分子とは
高分子らしさ
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:4時間以上)
第2回
イントロダクション2
高分子の平均分子量と分子量分布
高分子の種類
予習(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第3回
ソフトマターの構造1
1次構造
1次構造の予習
(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第4回
ソフトマターの構造2
2次構造
2次構造の予習
(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第5回
ソフトマターの構造3
3次構造
高次構造
3次構造・高次構造の予習(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第6回
ソフトマターの構造形成1
1次相転移
1次相転移の予習
(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第7回
ソフトマターの構造形成2
高分子の結晶化
高分子の結晶化の予習
(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第8回
ソフトマターの構造形成3
固相転移
固相転移の予習
(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第9回
ソフトマター結晶化動力学
ソフトマターの結晶化動力学
結晶化動力学の予習
(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第10回
ソフトマターの構造評価
各階層構造に合った構造評価法
構造評価法の予習
(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第11回
高分子材料の高次構造
高分子の高次構造制御と物性
高次構造制御の予習
(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第12回
長鎖有機分子の相転移現象1
低温秩序相内の固相転移
長鎖有機分子の相転移の予習
(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第13回
調鎖有機分子の相転移現象2
回転相転移と短距離秩序構造
長鎖有機分子の相転移の予習
(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第14回
高分子結晶の融点測定
Gibbs-Thomson plot
Hoffman-Weeks plot
高分子の融点の予習
(学習時間の目安:2時間以上)
授業時間内に指示する内容の復習
(学習時間の目安:2時間以上)
第15回
総括
振り返り
これまでの復習(4時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 40% C: --% D: 60%
成績評価法
レポートで評価する
レポート100%
教科書にかかわる情報
備考
教科書は指定しないが講義資料を何らかの方法で配布する
参考書にかかわる情報
参考書
書名
高分子の構造と物性
ISBN
9784061543805
著者名
松下 裕秀 他
出版社
講談社.
出版年
2013
備考
メッセージ
興味を持って授業に参加してほしい
キーワード
物性、高分子、構造、実務家教員
持続可能な開発目標(SDGs)
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
関連科目
履修条件
連絡先
nozaki at yamaguchi-u.ac.jp
理学部本館南棟(236)
オフィスアワー
随時(来訪前にメール連絡をお願いします)
ページの先頭へ