タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院教育学研究科(専門職学位課程)
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 金3~4   10.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
8021300002 学校不適応・問題行動等事例研究[Case Studies of Student Maladjustment and Students' Problematic Behaviors] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
田邊 敏明[TANABE Toshiaki]
担当教員[ローマ字表記]
田邊 敏明 [TANABE Toshiaki], 佐々木 司 [SASAKI Tsukasa]
特定科目区分   対象学生   対象年次 2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
学校が現在において直面している対応困難な事例を取り上げて、その支援のあり方を探っていく。各事例においては、本人自身の性格、学校、家庭等の要因が複雑に絡んでいる。学校不適応の場合には、親子の愛着関係に問題がある場合と子どもが教員や友人を含む学校との関係に困難を感じる場合とでは支援のあり方が異なることを理解していく。加えて親子の愛着を重視した対応と学校とのつながりを重視した対応のバランスを考慮した見立てと支援を考えていく。問題行動に対しては、幅広い視野をもって多角的に検討し、かつ具体的で効果的な対応について探っていく必要がある。
 現職教員院生においては、学校管理者の立場から、子どもの不適応や問題行動対応での教員同士の連携やスクールカウンセラーの活用を視野に入れた事例への適切な見立てと効果的な対応を考えていく。学部卒院生においては、クラス運営を中心にする観点から、友人問題を中心とした子どもの心の理解および家庭背景を考慮した保護者の心の理解を念頭に、事例への適切な見立てと効果的な対応を考えていく。
授業の到達目標
児童生徒の学校での不適応や問題行動について、具体的な事例についての見立てが可能であり、ふさわしい対応ができる。
授業計画
【全体】
学校が現在において直面している対応困難な事例を取り上げて、その支援のあり方を探っていく。各事例においては、本人の性格、学校、家庭等の要因が複雑に絡んでいる。学校不適応の場合には、親子の愛着関係に問題がある場合と子どもが教員や友人を含む学校との関係に困難を感じる場合とでは、支援のあり方が異なることを理解する。加えて親子の愛着を重視した対応と学校とのつながりを重視する対応のバランスを考えた見立てと支援を考えていく。問題行動に対しては、幅広い視野をもって多角的に検討し、かつ具体的で効果的な対応について探っていく必要がある。
 現職教員院生においては、学校管理者の立場から、子どもの不適応や問題行動対応での教員同士の連携やスクールカウンセラーの活用を視野に入れた事例への適切な見立てと効果的な対応を考えるようにする。学部卒院生においては、クラス運営を中心にする観点から、友人問題を中心とした子どもの心の理解および家庭背景を考慮した保護者の心の理解を念頭に、事例への適切な見立てと効果的な対応を考えていく。

授業形態:単独
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 オリエンテーション 適応とは何か、問題とは何かを改めて考えてみる。 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
第2回 学校不適応・問題行動等の要因1 ①本人の性格の要因,②家庭の要因,③学校体制の要因という3者の要因および資源の中から、まず①本人の特徴(性格)を中心に家庭要因を含めて子どもの不適応とその支援について考えてみる 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
第3回 学校不適応・問題行動等の要因2 学校や社会という本人を取り巻く周囲の要因による問題や適応の捉え直しを行う。 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
感情制御の理論についてレポート提出を課す
第4回 現代の子どもにおける変化への対応 現代の子どもに起きている特異な現象の考察現代型不登校を中心にして 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
第5回 不登校における対応困難な事例の検討 教員からのあるいは院生からの対応困難な不登校事例の紹介と検討 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
第6回 愛着障害、人格障害が疑われる対応困難な事例の検討 教員からのあるいは院生からの対応困難な発達障害、人格障害の事例の紹介と検討 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
いじめについての自分の考えについての提出課題
第7回 いじめにおける対応困難な事例の検討 院生からのいじめにおける対応困難な事例の紹介と検討 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
第8回 ゲーム依存における解決困難事例の検討 院生からのゲーム依存における対応困難な事例の紹介と検討 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
第9回 親の虐待における対応困難な事例の紹介と検討 院生からの親の虐待における対応困難な事例の紹介と検討 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
第10回 発達障害における対応困難な事例の検討1 発達障害における対応困難な事例の紹介と検討 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
第11回 発達障害における対応困難な事例の検討2 発達障害の中でも特にアスペルガー障害のセラピーでの事例についての紹介と検討 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
第12回 家庭の脆弱性に起因する非行における対応困難な事例の検討 非行の要因でも特に家庭の脆弱性に起因する非行における対応困難な事例の紹介と検討 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
第13回 親の虐待による子どもの問題行動における対応困難な事例の検討 親の虐待による子どもの問題行動における対応困難な事例の紹介と検討 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
第14回 発達障害に起因する非行における対応困難な事例の検討 非行の中でも特に発達障害に起因する非行における対応困難な事例の検討 授業内容(プリントを含む)の復習を指示(学習時間の目安:4時間以上)
第15回 学校不適応および問題行動についての総合的検討 学校不適応および問題行動についての、これまでのディスカッションの内容をふまえた総合的検討 最終レポートを課す
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 20% B: 30% C: 20% D: 30%
成績評価法
授業内の質問への応答 30%
レポート 70%
教科書にかかわる情報
備考
教科書の定めはありません。プリントを適宜配布いたします。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 明日から教壇に立つ人のための教育心理・教育相談 ISBN 9784762828614
著者名 田邊敏明・大石英史・沖林洋平・小野史典・押江隆 出版社 北大路書房 出版年 2014
参考書 書名 愛着障害 ISBN 9784334036430
著者名 岡田尊司 出版社 光文社新書 出版年 2011
参考書 書名 パーソナリティー障害 ISBN 9784569635255
著者名 岡田尊司 出版社 PHP新書 出版年
参考書 書名 子どもの感情コントロールと心理臨床 ISBN 9784535563216
著者名 大河原美以 出版社 日本評論社 出版年 2015
備考
メッセージ
関連図書を精読して、事例の見立てに参考にして下さい。各ケースを説明するに当たって、それぞれに見合った理論がありますので、それを見つけるまでたゆまない努力が必要です。
キーワード
愛着障害、人格障害
持続可能な開発目標(SDGs)

関連科目
教育相談・特別支援教育の理論と実践 スクールカウンセリングの実践と課題
履修条件
連絡先
E-mail:ttanabe@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
金曜日12:00~12:40

事前にメールでお知らせ下さい。

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