開講年度
開講学部等
2025
大学院教育学研究科(専門職学位課程)
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
木9~10
7.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
8022100005
道徳教育の理論と実践B[Moral Education : Theory and Practice B]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
坂本 哲彦[SAKAMOTO Tetsuhiko]
ー
担当教員[ローマ字表記]
坂本 哲彦 [SAKAMOTO Tetsuhiko]
特定科目区分
対象学生
対象年次
1~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
(学部卒院生対象)
学校における道徳教育推進上の課題を取りあげ、受講生間でその実態について情報交換や議論を通して、正しい理解や実践の力量を深める。そのため、文部科学省や市町教育委員会の方針、実習校の学校経営方針や目指す子ども像等との関連を明確にした上で、道徳教育の効果的な推進について考える。特別の教科道徳(以下 道徳科)の実践においては、「道徳的行為の体験的な学習」「問題解決的な学習」「教科書教材」などに着目し、その特長を整理する。学習指導案の作成、模擬授業を通して、指導に必要な知識や技能を高める。またその振り返りを通して、新たな課題を見出す力を身に付ける。加えて現職教員院生との合同授業では、グループ等で指導の方法等について考えを深め、授業力の向上を図る。道徳教育の推進、道徳科授業実践について研究を進めてきた担当教員が、その実務経験を活かして、様々な道徳教育推進上の課題や授業作りの工夫について、具体的かつ今日的な課題解決に資するような授業を展開する。
授業の到達目標
近年の道徳教育、道徳科授業実践等の諸課題について理解を深めるとともに、その解決の手立てについて実践的に考察することを通して、道徳教育の推進、道徳科の授業づくりに必要な知識や技能を高めることができる。特に、市町教育委員会や学校の経営方針に基づいた道徳教育の推進方策等を考えることができる。また、道徳科については教材に応じて、授業展開の方法を開発し、改善を加えるとともに、多様な指導方法の工夫について理解を深めることができる。また、現職教員院生とともに、指導案作り、模擬授業、研究協議等を行い、授業力の向上を図ることができる。
授業計画
【全体】
道徳教育の今日的意義を踏まえ、県、市町教育委員会の方針、学校経営方針等を実現するための道徳教育の推進方法について考える。また、学習指導要領を踏まえて、道徳科の授業開発に必要な知識や技能を獲得する。教材に応じて、授業展開の方法を工夫し改善を加え、授業実践できる力量を高める。現職教員院生との合同授業において、授業づくり、模擬授業等の協議を行う中で、更なる授業力の向上を図る。
授業形態:単独
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
◎オリエンテーション
[合同実施]
〇ガイダンス
相互交流
・学校における道徳教育の意義、現状と課題
・自らの教育実践を道徳教育の視点から整理する。事前学習2時間。
授業で学んだ道徳教育の意義等についてまとめる。事後学習2時間。
第2回
◎児童生徒を取り巻く社会の変化と学校における道徳教育
◯道徳教育の全体像
・道徳教育のあゆみ
・今日的課題と今後への展望
・学校経営方針と道徳教育
・道徳教育の全体計画
・実習校等の学校経営方針における道徳教育の位置づけについてまとめる。事前学習2時間。
・道徳教育の推進体制等についてまとめる。事後学習2時間。
第3回
◎コミュニティ・スクールとして推進する道徳教育
◯コミュニティ・スクールにおける道徳教育の推進
・道徳教育の全体計画と推進体制
・学校評価書における道徳教育の位置づけ
・家庭や地域と共にある道徳教育(コミュニティー・スクールとしての取組)
・コミュニティ・スクールについてまとめる。事前学習2時間。
・コミュニティ・スクールと道徳教育について検討し、まとめる。事後学習2時間。
第4回
◎学習指導要領における道徳教育
〇学習指導要領と道徳教育
・これまでの変遷
・道徳教育の位置づけ
・全体計画、年間指導計画
・豊かな体験活動の充実、現代的課題、いじめの防止
・学習指導要領における道徳教育の位置づけについてまとめる。事前学習2時間。
・道徳教育の課題についてまとめる。事後学習2時間。
第5回
◎教材を踏まえた指導過程の開発・検討1
[合同実施]
◯模擬授業作り、模擬学校運営協議会づくり
・授業プランの開発、※グループ(現職教員院生と学部卒院生との協働)で取り組む。
〇模擬学校運営協議会づくり
・授業プラン作成のポイント等についてまとめる。事前学習2時間。
・作成した模擬授業プラン(指導案等)を再度検討する。事後学習2時間。
第6回
◎模擬授業の振り返りを踏まえた指導過程の開発・検討2
◎学校運営協議会の組織化(教育目標との関連)
[合同実施]
模擬授業の実践①小学校 プラ模擬ンA 研究協議
〇模擬学校運営協議会の実践①小学校 プランA
・模擬協議会の実施と協議
・模擬授業の指導案(本事案)等を再度検討しておく。事前学習2時間。
・模擬授業・研究協議の内容を踏まえて、指導案(本時案)を再度作成する。事後学習2時間。
第7回
◎模擬授業の振り返りを踏まえた指導過程の開発・検討3
◎学校運営協議会の組織化(全体計画との関連)
[合同実施]
◯模擬授業の実践②小学校 プランB 研究協議
〇模擬学校運営協議会の実践②小学校 プランB
・模擬協議会の実施と協議
・模擬授業の指導案等を再度検討しておく。事前学習2時間。
・模擬授業・研究協議の内容を踏まえて、指導案(総案部分)を作成する。事後学習2時間。
第8回
◎模擬授業の振り返りを踏まえた指導過程の開発・検討4
◎学校運営協議会の組織化(保護者・地域との連携)
[合同実施]
◯模擬授業の実践③中学校 プランA 研究協議
〇模擬学校運営協議会の実践③中学校 プランA
・模擬協議会の実施と協議
・模擬授業の振り返りをまとめる。事前学習2時間。
・模擬授業・研究協議の内容を踏まえて、授業推進上のポイントをまとめる。事後学習2時間。
第9回
◎模擬授業の振り返りを踏まえた指導過程の開発・検討5
◎学校運営協議会の組織化(小中一貫教育との関連)
[合同実施]
◯模擬授業の実践④中学校 プランB 研究協議
〇模擬学校運営協議会の実践④中学校 プランB
・模擬協議会の実施と協議
・主体的、対話的で深い学びについてまとめる。事前学習2時間。
・授業内容についてまとめる。事後学習2時間。
第10回
◎国、県、市町教育委員会が進める道徳教育
◯県、市町教育委員会が進める道徳教育の状況
・学校での道徳教育との関連
・他の教育活動との関連
〇文科省による実施状況調査
・市町教育委員会の推進する道徳教育の状況についてまとめる。事前学習2時間。
・学校での道徳教育との関連についてまとめる。事後学習2時間。
第11回
道徳教育と事例検討1
〇体験活動と道徳教育
〇高等学校での道徳教育
・体験活動を生かす
・特別活動
・総合的な学習(探究)の時間
・学校行事、児童会・生徒会活動・学級活動等の取組をまとめる。事前学習2時間。
・豊かな体験活動を生かした道徳教育についてまとめる。事後学習2時間。
第12回
道徳教育と事例検討2
〇いじめの防止や安全の確保等に資する道徳教育
・関連する教材
・授業づくり
・情報モラル
・事前に関連資料を読み、課題についてまとめる。事前学習2時間。
・講義を受けて、授業作りのポイントをまとめる。事後学習2時間。
第13回
道徳科授業と事例検討3
◯多様な指導方法
・道徳的行為の体験的な学習
・問題解決的な学習
○小、中学校の道徳科教科書
〇高等学校の公共、倫理等の教科書
・多様な指導方法について調べてまとめる。事前学習2時間。
・よりよい指導方法、評価についてまとめる。事後学習2時間。
第14回
◎道徳教育推進と道徳科
◯授業作りにおける今日的な課題
・主体的、対話的で深い学び
・個別最適な学び、協働的な学び
〇諸外国の道徳教育
・授業作りの今日的な課題についてまとめる。事前学習2時間。
・道徳科の授業作りにおける原則等をまとめる。事後学習2時間。
第15回
◎学級経営と道徳教育の推進
◎学校経営と道徳教育の推進
◎まとめと評価
◯学級経営における道徳教育と道徳科授業の進め方
・子ども理解
・家庭や地域社会との連携
〇学校経営と道徳教育の推進
〇まとめ
・学級経営の工夫と道徳教育の推進についてまとめる。事前学習2時間。
・課題レポート作成6時間
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 20% B: 25% C: 25% D: --%
成績評価法
授業前後の事例収集、課題、小レポートなど 70%、期末課題レポートなど 30%
教科書にかかわる情報
教科書
書名
小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科 道徳編
ISBN
9784908255359
著者名
文部科学省 [編]
出版社
廣済堂あかつき
出版年
2018
教科書
書名
中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科 道徳編
ISBN
9784316300849
著者名
文部科学省 [編]
出版社
教育出版
出版年
2018
教科書
書名
高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 総則編
ISBN
9784491036397
著者名
文部科学省 [編]
出版社
東洋館出版社
出版年
2019
備考
特に定めないが、高等学校学習指導要領、関係省庁・山口県教育委員会等関係資料等を提示することがある。また、受講者の興味関心に基づきその都度提示する。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
道徳教育の理論と実践
ISBN
9784623086009
著者名
上地完治編著
出版社
ミネルヴァ書房
出版年
2020
参考書
書名
幼稚園、小学校における新しい道徳教育
ISBN
9784762030888
著者名
日本道徳教育学会全集編集委員会 [ほか] 編著
出版社
学文社
出版年
2021
参考書
書名
道徳教育の変遷・展開・展望
ISBN
9784762030864
著者名
日本道徳教育学会全集編集委員会 [ほか] 編著
出版社
学文社
出版年
2021
参考書
書名
道徳性心理学 : 道徳教育のための心理学
ISBN
4762801712
著者名
日本道徳性心理学研究会編著
出版社
北大路書房
出版年
1992
参考書
書名
道徳授業のユニバーサルデザイン : 全員が楽しく「考える・わかる」道徳授業づくり
ISBN
9784491030401
著者名
坂本哲彦著
出版社
東洋館出版社
出版年
2014
備考
特に定めない。
メッセージ
自分が関わってきた道徳教育の実情を踏まえつつ、積極的に探究的実践研究等への参画を求める。
キーワード
道徳教育、アクティブ・ラーニング、「考え,議論する道徳」、道徳的判断力、道徳的実践、自我関与、問題解決的な学習、道徳的行為の体験的な学習、評価、実務家教員
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
関連科目
特別活動の実践と課題、学級経営の理論と実践、生徒指導の実践と課題
履修条件
連絡先
坂本研究室(教育学部 A426 tsakamoto [at] yamaguchi-u.ac.jp)まで。
※[at]の部分を@に書き換えてメールしてください。
オフィスアワー
木曜日 授業終了後 17:50~18:10
可能な範囲で事前に連絡を入れてください。
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