タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院教育学研究科(専門職学位課程)
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 木9~10   8.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
8022300002 特別活動の実践と課題[Extra-curricular Activities : Practice and Challenges] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
柳井 崇史[YANAI Takashi]
担当教員[ローマ字表記]
柳井 崇史 [YANAI Takashi], 藤上 真弓 [FUJIKAMI Mayumi], 佐野 崇幸
特定科目区分   対象学生   対象年次 2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
 特別活動の今日的意義、集団活動による望ましい人間関係の構築、支持的な学級風土の醸成、自治的な活動の在り方などについて、実践的な考察を踏まえ、具体的な指導過程を構想・開発できる知識や技能を獲得する。また共生社会の担い手として豊かな人間性や社会性を身につけた児童・生徒を育成するために必要な学びの提供や、課題への対応等を行うことができる実践的指導力を育成する。授業では、特別活動の諸課題を取りあげ解決策について考察・議論するとともに、実践プログラム開発にも取り組む。現職教員学生は、学部新卒学生への多面的な関わりを通して指導力を高める。一方学部新学生は、現職教員学生から受ける指導を通して、特別活動に関わる指導についての力量を高める。なお、教職経験を有する教員が実務経験を踏まえ実施する実践的な講義である。
授業の到達目標
特別活動の教育課程上の役割や特質、教育的意義について説明することができ、実践事例や学校・自己における指導の現状を、自治的能力や人間関係調整能力等を育成するという観点から、改善の方向性を見出し、発達段階や実態、ねらいに応じたプログラムを開発することができる。
授業計画
【全体】
 特別活動における諸問題を明らかにし、学級や学校の支持的な風土を醸成し、児童・生徒の自治的能力や人間関係調整能力等を高めていくための授業や活動等の指導過程を具体的に構想・開発し、実践に向けた力量の形成を図ったり、指導的役割を果たすために必要な知識・技能の習得を図る。そして開発したプログラムが、児童・生徒の自治的能力や人間関係調整能力等を育成する授業や活動として効果的かどうかを検証し、討論していくことで、改善の方向性を見出す。
 現職教員学生は、事例検討発表、実践プログラム検討等、グルーワークにおける指導助言を通して、教職員の同僚性を高めながら特別活動の充実を図っていくための方途を探り、スクールリーダーやミドルリーダーとして必要な実践力を身につける。
 学部新卒学生は、特別活動を充実させる方途について実践的に理解するとともに、これからの若手教員としての在り方について学びを深める。(授業形態:単独)
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 オリエンテーション ガイダンス
・学級活動、学校行事、生徒会活動に関する現状認識
関連資料から特別活動概要をとらえ、考えをまとめる。(4時間)
第2回 ◎教育課程と学習指導要領 ・特別活動の目標、その特質、意義
・今日の特別活動の諸課題と未来への展望
事前に関連資料を読み込み、自らの経験を踏まえながら課題を整理して授業に参画する。(事前2時間)授業を通して自分の考えをまとめる。(事後指導2時間)
第3回 ◎特別活動と他教科との関連性 ・特別活動と道徳科
・特別活動と生徒指導
・特別活動と教科
事前に関連資料を読み込み、自らの経験を踏まえながら課題を整理して授業に参画する。(事前2時間)授業を通して自分の考えをまとめる。(事後指導2時間)
第4回 ◎特別活動の教育的機能 ・特別活動がめざす「生きる力」
・特別活動の内容(キャリア教育、食育、防災教育、ほか)
・校種間における接続
事前に関連資料を読み込み、自らの経験を踏まえながら課題を整理して授業に参画する。(事前2時間)授業を通して自分の考えをまとめる。(事後指導2時間)
第5回 ◎特別活動における人間関係づくり ・集団特性と集団の成長
・Q-UとFit
・AFPYと人間関係づくり
・合意形成
事前に関連資料を読み込み、自らの経験を踏まえながら課題を整理して授業に参画する。(事前2時間)授業を通して自分の考えをまとめる。(事後指導2時間)
第6回 ◎特別活動の各内容領域①
「学級活動」
・学級活動のねらい
・学級活動における課題
・学級経営の具体
事前に関連資料を読み込み、自らの経験を踏まえながら課題を整理して授業に参画する。(事前2時間)授業を通して自分の考えをまとめる。(事後指導2時間)
第7回 ◎特別活動の各内容領域②
「児童会活動・生徒会活動」
・児童会活動・生徒会活動のねらい
・児童会・生徒会の活性化と実践上の課題
・実践事例分析(地域との連携による生徒会活動「コミュニティー・スクール」)
事前に関連資料を読み込み、自らの経験を踏まえながら課題を整理して授業に参画する。(事前2時間)授業を通して自分の考えをまとめる。(事後指導2時間)
第8回 ◎特別活動の各内容領域③
「学校行事・クラブ活動」
・学校行事・クラブ活動のねらい
・実践事例分析(学校行事の運営と児童生徒の活動)
事前に関連資料を読み込み、自らの経験を踏まえながら課題を整理して授業に参画する。(事前2時間)授業を通して自分の考えをまとめる。(事後指導2時間)
第9回 ◎潜在的カリキュラムと学校文化①
・潜在的カリキュラムとは
・学校文化とは
・潜在的カリキュラム分析と学校文化
事前に関連資料を読み込み、自らの経験を踏まえながら課題を整理して授業に参画する。(事前2時間)授業を通して自分の考えをまとめる。(事後指導2時間)
第10回 ◎潜在的カリキュラムと学校文化②
・附属山口小・中学校の学校文化見学
(研究大会への参加)
研究会に参加し、特別活動の視点から学級を参観し、まとめる。(4時間)
第11回 ◎小学校の特別活動
・講義
・研修計画の立案
・質疑応答
事前に関連資料を読み込み、自らの経験を踏まえながら課題を整理して授業に参画する。(事前2時間)授業を通して自分の考えをまとめる。(事後指導2時間)
第12回 ◎学級経営の実践① ・実習校の学級経営の現状分析
・学級経営における指導の具体
・子どもに身についている資質・能力
実習校の学級経営にかかる情報を収集するとともに、現状分析を行いまとめる。(4時間)
第13回 ◎学級活動の実践② ・黄金の3日間の実践プランの作成
・めざす学級像
・子どもと約束したいこと
・忙しい3日間を乗り切るために
様々な学級経営の実情を参考に、理想とする学級づくりに向けたプランを作成する。(4時間)
第14回 ◎学校行事の実際 ・卒業式を分析する
・卒業学年とその他の学年の取組のちがい
各学校の卒業式の計画と具体を事前に聞き取りその意義と実情をまとめる。(4時間)
第15回 ◎まとめと評価 ・特別活動について再考する 特別活動の必要性をふり返り省察したことをレポートにまとめる。(4時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 30% B: 20% C: 10% D: 20%
成績評価法
総括レポート30% 小テスト・授業内レポート20% 授業態度・授業への参加度20% プレゼン30%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 ISBN 9784491034690
著者名 文部科学省 [編] 出版社 東洋館出版社 出版年 2018
教科書 書名 中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 ISBN 9784827815627
著者名 文部科学省 [編] 出版社 東山書房 出版年 2018
教科書 書名 高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 ISBN 9784487286355
著者名 文部科学省 [著] 出版社 東京書籍 出版年 2019
備考
参考書にかかわる情報
参考書 書名 教育の基本原理を学ぶ : 教師の第一歩を確かにする実践的アプローチ ISBN 9784760823482
著者名 有村久春著 出版社 金子書房 出版年 2009
参考書 書名 子どもたちが育つ学級経営 : 安心な居場所づくりのために ISBN 9784863871328
著者名 山本木ノ実 、植田和也、金綱知征、松岡敬興、藤上真弓 編 出版社 美巧社 出版年 2020
参考書 書名 特別活動の理論と実践 ISBN 9784873804675
著者名 堀井啓幸, 山西哲也, 坂田仰編著 出版社 教育開発研究所 出版年 2016
参考書 書名 教育内容・方法 ISBN 9784563058586
著者名 根津朋実, 樋口直宏編著 出版社 培風館 出版年 2019
参考書 書名 楽しく豊かな学級・学校生活をつくる特別活動 : 特別活動指導資料 ISBN 9784799900987
著者名 文部科学省, 国立教育政策研究所教育課程研究センター [編] 出版社 文溪堂 出版年 2014
備考
 学習指導要領解説を指定する。また関係資料は、受講者の興味関心に基づきその都度提示する。
メッセージ
 これまで自分が関わってきた特別活動の実際を踏まえつつ、能動的に探究的実践研究への参画を求める。
キーワード
 学級活動、生徒会活動、学校行事、クラブ活動、自己肯定感、自己実現、人間関係、自治的能力、体験的活動
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 働きがいも経済成長も
  • 人や国の不平等をなくそう
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
(平和)持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
関連科目
 道徳教育の理論と実践A,学級経営の理論と実践
履修条件
連絡先
柳井崇史 C320号室(yanmath@yamaguchi-u.ac.jp,083-933-5427)
オフィスアワー
柳井崇史:木曜日    (yanmath@yamaguchi-u.ac.jp,083-933-5427)
その他前連絡により都合が合えば対応する。(メールによる相談も可)

ページの先頭へ