タイトル

開講年度 開講学部等
2025 大学院技術経営研究科
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期分割 土7~12 講義 7.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
8061000001 イノベーション・マネジメント[Innovation Management] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
NGUYEN PHUC HUU[NGUYEN PHUC HUU]
担当教員[ローマ字表記]
NGUYEN PHUC HUU [NGUYEN PHUC HUU], 石野 洋子 [ISHINO Yoko], 髙橋 雅和 [TAKAHASHI Masakazu]
特定科目区分   対象学生   対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
イノベーションは研究開発活動にとどまらず、社会や顧客にとっての新たな価値を創造することを意味する。本講義はイノベーションの特性(その本質やパターン、イノベーションに関わるモデル・理論など)から、イノベーション・マネジメントの各局面(研究開発、製品アーキテクチャ、オープン・クローズイノベーションまで)での必須の基礎知識を習得する。さらに、「価値創造」だけではなく「価値獲得」の重要性が高まる現在、変化が激しい時代に独自性を確保し持続するためのイノベーションマネジメントの重要性も理解する。こうした変化に対応し、新たな価値を生み出すイノベーション創出を理解する。また、価値獲得に結びつけるために重要となる理解や実践研究に関して、イノベーションの商業化プロセスやデーターサイエンスによるビジネスインテリジェンスの獲得、ヘルスケア産業および半導体エレクトロニクス産業のイノベーションにおけるビジネスモデルの変化を詳しく論ずる。授業の最後には、様々なビジネスケースを通じ日本のイノベーション施策を論じ、イノベーションマネジメントの全体を総括する。なお、本講義はオムニバス形式により、4名の教員が担当する。受講者が多面的な視点でイノベーションへの理解が深められるよう、理論的基盤と実践研究を連動させることを目指す。
授業の到達目標
変化が激しい時代に独自性を確保し持続するためのイノベーションマネジメントの知識を単に吸収することだけではなくて、その知識を常に向上させ、自分の組織が直面している課題の役に立てるようにする。 イノベーションのディスカッションに積極的に参加、見かけに惑わされず、多面的にとらえ、大胆な発想で、合理的な・大局的な意見を述べる。 ビジネス課題に対して、因果関係の本質の理解、証拠・リスクの評価、選択肢の検討、複雑な判断の行いの一連のプロセスの効果的な表現力を身につける。
授業計画
【全体】
本講義は前半では、イノベーションの特性(その本質やパターン、イノベーションに関わるモデル・理論など)から、イノベーション・マネジメントの各局面(研究開発、製品アーキテクチャ、オープン・クローズイノベーション)での必須の基礎知識を習得する。後半では、イノベーションの価値獲得に結びつけるために重要となる理解、ビジネスモデルや実践研究を詳しく論ずる。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 イノベーションの概念の本質 1)イノベーションの定義と源泉
2)イノベーションのプロセス:「魔の川」、「死の谷」、「 ダーウィンの海」
3)イノベーションのパターン: 発生、普及、進化
予習・復習(目安:4時間以上)
第2回 イノベーションに関する理論・フレームワーク イノベーションの主な理論・モデル:
- 破壊的イノベーション 理論
- ジョブ理論
- イノベーションを巡る罠と誤解
- バリューイノベーション 、リバースイノベーション 等
予習・復習(目安:4時間以上)
第3回 企業経営とイノベーション 1)イノベーションと企業間・企業内システム
2)日本企業発イノベーションの阻害要因の考察
予習・復習(目安:4時間以上)
第4回 企業におけるイノベーションマネジメント 1)製品・サービスのイノベーションマネジメント
2)製品アーキテクチャのマネジメント
予習・復習(目安:4時間以上)
第5回 イノベーションの商業化フロセス 1)商業化フロセスに関わる主な要因の説明: 専有可能体制、保護方法、マーケティンク、技術移転、マーケットへのパスの選択
2)商業化フロセスの考察
予習・復習(目安:4時間以上)
第6回 イノベーションエコシステムと今までのおさらい 1)多次元イノベーションモデル
2)Society 5.0 と日本企業発イノベーション
3)イノベーション理論のおさらい
予習・復習(目安:4時間以上)
第7回 1.イノベーション・マネジメント 情報学エリア
a)コンピュータで処理される情報の原理
パターン認識
機械学習
データマイニング
企業において必要となるイノベーション活動につながる知識の獲得を目標とする。予習・復習(目安:4時間以上)
第8回 1.イノベーション・マネジメント 情報学エリア
b)情報を扱う人間社会に関する理解
機械検索 企業において必要となるイノベーション活動につながる知識の獲得を目標とする。予習・復習(目安:4時間以上)
第9回 1.イノベーション・マネジメント 情報学エリア
c)社会において情報を扱うシステムを構築し活用するための技術・制度・組織
情報システムと⼈間のインタフェースに関する原理や設計⼿法 企業において必要となるイノベーション活動につながる知識の獲得を目標とする。予習・復習(目安:4時間以上)
第10回 ヘルスケア産業のイノベーション【1】
進行する環境変化
1)破壊的イノベーションにおけるビジネスモデルの重要性
2)変化こそイノベーションのチャンス:ヘルスケア産業激変の背景
3)新しい医療エコシステムと戦略的選択
前回までの授業内容の復習をしておくこと。(目安:4時間)
第11回 ヘルスケア産業のイノベーション【2】
新規のビジネスモデル
1)古いビジネスモデルから新しいビジネスモデルへ: リーンイノベーター、患者サービスイノベーター、バリューイノベーター
2)AI, IoT, ビッグデータがヘルスケアの未来を変える: 新デジタル医療企業
企業戦略特論で学習したことを復習しておくこと。(目安:4時間)
第12回 ヘルスケア産業のイノベーション【3】
ビジネスモデルの選択と人材戦略
1)イノベーティブな企業のビジネスモデル例:セコム • 協業と競争の新モデル
2)ヘルスケア・エコシステムの人材戦略
前回までの内容を復習し、レポート課題を行い、提出する。(目安:4時間)
第13回 全体講義総括【1】:イノベーションの再定義 1)イノベーションの再定義:過去と現在
2)イノベーションの古典の復習と最新のケース:収益論理への展開
3)オープン・クローズドイノベーションの実例と議論
予習・復習(目安:4時間以上)
第14回 全体講義総括【2】:イノベーション組織体と商品開発 1)イノベーションを起こす組織体
2) 日本でイノベーションが起きにくい理由と海外との比較
3)イノベーション創発の商品開発サイクル
4)実践したイノベーション商品開発の事例
5)AI 活用イノベーションの新しい波
予習・復習(目安:4時間以上)
第15回 全体講義総括【3】:日本のイノベーションと総括 1)国策としてのイノベーション創出の最新施策と期待
2)イノベーションマネジメント講義の総括
予習・復習(目安:4時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 30% B: 20% C: --% D: 20%
成績評価法
授業態度・授業への参加度 50%
授業態度・授業への参加度 30%
受講者の発表(プレゼン) 20%
教科書にかかわる情報
備考
教科書は特に指定しないが、必要な参考書は、事前に連絡して取得できるようにする。講義に必要な資料は毎回,電子配布する。
参考書にかかわる情報
備考
グエン担当部分参考書(購入の必要なし)
1)イノベーション ・マネジメント入門、第2版、日本経済新聞出版社、2017
2)グラント現代戦略分析、第2版、中央経済社、2019


高橋担当部分参考書(購入の必要なし)
1)G. F. Gilder, Life after Google : the fall of big data and the rise of the blockchain economy, 2018.
2)S. Galloway and 渡会圭子, The four : GAFA (ガーファ) : 四騎士が創り変えた世界. 東洋経済新報社, 2018.
3)有賀康顕, 中山心太, and 西林孝, 仕事ではじめる機械学習. オライリー・ジャパン, 2018.
メッセージ
キーワード
イノベーション 、イノベーションマネジメント、研究開発、製品アーキテクチャ、オープン・クローズイノベーション、イノベーションの商業化フロセス、データーサイエンス、ヘルスケア産業、ビジネスモデル、イノベーション政策
持続可能な開発目標(SDGs)

  • すべての人に健康と福祉を
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
関連科目
R&Dマネジメント特論、技術戦略特論、
*製品開発特論(大学院創成科学研究科)、技術ロードマッピング特論(創成科学研究科)
履修条件
連絡先
メールアドレスは講義中に開示する。

研究室内線(担当の順):
グエンフーフック(第1回~第6回):5602又は9882
高橋雅和(第7回~第9回):9066
石野洋子(第10回~第12回):9064
広島教室(第13回~第15回):石野洋子:9064
福岡教室(第13回~第15回):高橋雅和:9066
オフィスアワー
上記のメールアドレスへ事前に連絡の上,面談日時を決定する。

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