開講年度
開講学部等
2019
工学部
開講学期
曜日時限
授業区分
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
YFL育成プログラム
前期
木5~10
実験・実習
4.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1061330890
応用化学実験Ⅲ[Applied Chemistry Laboratory Ⅲ]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
山吹 一大[YAMABUKI Kazuhiro]
ー
担当教員[ローマ字表記]
山吹 一大 [YAMABUKI Kazuhiro], 鬼村 謙二郎 [ONIMURA Kenjiro], 岡本 浩明 [OKAMOTO Hiroaki], 西形 孝司 [NISHIKATA Takashi], 川本 拓治 [KAWAMOTO Takuji], 大和 志帆 [YAMATO Shiho]
区分
対象学生
対象年次
3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
開設科目名(英訳)
Applied Chemistry Laboratory Ⅲ
概要(共通教育の場合は平易な授業案内)
化学系実験の中で有機合成および高分子合成に関連した実験の基本操作を修得し、講義などで習った有機化学および高分子化学の理解を深めることを目的とする。
一般目標
(1) 有機合成及び高分子合成化学実験における基本的な操作ができる。
(2) 有機合成や高分子合成に関連した試薬の性質や危険性について理解するとともに,
適した取り扱いができる。
(3) 得られた実験結果に対して関連科目や文献調査を行うことで総合的に考察し、
実験レポートを作成することができる。
授業の到達目標
知識・理解の観点
それぞれの実験内容に対する理解、起こっている反応、実験操作の持つ意味などをきちんと理解する。
思考・判断の観点
実験器具の取り扱いなど実験操作に対して、その操作の持つ意味を理解し、実験操作などに対して適切な判断ができる。
関心・意欲の観点
実験の内容などに対して興味を持ち積極的に実験に参加する。
態度の観点
実験操作や実験結果の記録など、実験中の作業に対して、積極的かつ適性に参加する。安全に配慮した実験(実験時の服装、実験操作などが適切)ができること。
技能・表現の観点
実験操作が適切にできる。また、実験結果の発表などが適切に行うことができる。
授業計画
【全体】
実験は、全ての班が同時に同じ実験を行わないので、実験のテーマは必ずしもシラバスの順番で実施されないので注意すること。班分け、実施テーマの順番などは、最初のガイダンスの時間に指示があるのでそれに従うこと。
項目
内容
授業外指示
授業記録
※
A
B
C
D
E
F
第1回
有機合成化学および高分子合成化学に関連した実験における注意事項及び,実験室の安全事項の確認などのガイダンス
実験の概要説明,レポート作成と提出における注意点,安全上の注意点などを説明するので必ず出席すること。
【Key Word】実験室における安全の心得,試薬の取り扱い,各実験のガイダンス
参考図書「実験・実習における安全の手引」の化学薬品の取扱いと応用化学科の項を理解してくる。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第2回
有機合成における基本操作(1)
有機化学実験における基本操作:抽出,蒸留,薄層クロマトグラフィー
抽出,蒸留,薄層クロマトグラフィーを行う際のポイントをレポートにまとめておく。
グループにより行う実験が異なるので掲示に注意する。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第3回
有機合成における基本操作(2)
有機化学実験における基本操作:ろ過,再結晶,融点測定
ろ過,再結晶,融点測定を行う際のポイントをレポートにまとめておく。グループにより行う実験が異なるので掲示に注意する。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第4回
有機合成における基本操作(3)
薄層クロマトグラフィー
薄層クロマトグラフィーを行う際のポイントをレポートにまとめておく。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第5回
Thiamine catalyzed Benzoin Condensation
アルデヒドのベンゾイン縮合によりベンジルを合成する。合成したベンジルは次週の反応に用いる。またTLC(薄層クロマト)の使い方を学ぶ。
英語テキストの操作を良く読み,実験ノートを作成・そのコピーを前日までに提出すること。実験後のレポートをきちんと作成すること。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第6回
1. Nitric Acid Oxidation of Benzoin Derivatives yielding Benzil 2.Borohydride Reduction of Benzil derivatives
合成したベンゾインを酸化し、ベンジルを合成する。合成したベンジルは次に還元を行う。2週にわたって連続反応を学ぶ。
英語テキストの操作を良く読み,実験ノートを作成・そのコピーを前日までに提出すること。実験後のレポートをきちんと作成すること。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第7回
1. Griess Reaction 2. Suzuki-Miyaura Cross-Coupling Reaction
2段階反応を学ぶ。アニリン誘導体からヨウ化物を合成し、続いて合成したヨウ化物をPd触媒クロスカップリングに用いる。
英語テキストの操作を良く読み,実験ノートを作成・そのコピーを前日までに提出すること。実験後のレポートをきちんと作成すること。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第8回
アルドール縮合によるジベンザルアセトンの合成
アルドール縮合によりジベンザルアセトンを合成する際に必要な一般的実験操作方法,濾過および融点測定に関する操作方法,および用いる試薬の危険性について習得する。さらに,ベンズアルデヒドとアセトンとのアルドール縮合により,ジベンザルアセトンを合成し、再結晶による精製を行う。
テキストの内容と実験操作法を理解しておくこと。実験操作の順番は覚えておくこと。
中間体のジアゾニウム塩の性扱う有機化合物の化学物質安全性データシート(MSDS)と目的物の融点,色,形状について調べておくこと。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第9回
アセチルサリチル酸(アスピリン)の合成
アスピリン合成に必要な一般的実験操作方法および用いる試薬の危険性について習得する。サリチル酸と無水酢酸との反応によりアスピリンの粗生成物を合成し、再結晶による精製を行う。得られた生成物の融点を測定する。
テキストの内容と実験操作法を理解しておくこと。実験操作の順番は覚えておくこと。
中間体のジアゾニウム塩の性扱う有機化合物の化学物質安全性データシート(MSDS)と目的物の融点,色,形状について調べておくこと。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第10回
化学反応の検索・調査
原著論文の調査法や化学データベース(SciFinder)の利用法 について習得する。またそれらを用いて合成計画を立案する。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第11回
Diels-Alder反応
Diels-Alder反応を用いて複雑な骨格の化合
物を合成する。
英語テキストの和訳および実験操作を良く理解して,実験ノート
を作成し前日までに提出すること。実験後のレポートをきちんと作成すること。
また、扱う有機化合物の性質を化学物質安全性データシート(MSDS)にて調べて
おくこと。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第12回
スチレンとメタクリル酸メチルの共重合
汎用ビニルモノマーであるスチレンとメタクリル酸メチルを用いたラジカル共重合による高分子の合成
テキストの内容と実験操作法を理解しておくこと。テキストの注意事項に従い,スチレンとメタクリル酸メチルの仕込量を計算してくること。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第13回
酢酸ビニルの乳化重合
ラウリル硫酸ナトリウムを乳化剤,ラジカル
開始剤としてアゾイソブチロニトリル(AIBN)を用いた酢酸ビニルの乳化重合を行う。またポリマーの精製方法を習得する。
テキストの内容と実験操作法を理解しておくこと。実験操作の順番は覚えておくこと。
ガラス細工の項も熟読しておくこと。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第14回
ガスクロマトグラフィーについて
ガスクロマトグラフィーについて 有機合成や分析化学で利用される種々のクロマトグラフィーの原理,操作方法を学び,有機化合物の定量分析を行うために必要な検量線の作成方法を理解する。
テキスト及び参考図書のガスクロマトグラフィーの項を読んでおくこと。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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第15回
レポート提出
レポートを作成する。
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【少】(授業時間の15%未満)
【多】(授業時間の50%超)
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※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
①A〜Fのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
【E:振り返り】、【F:宿題】
②【多】、【中】、【少】は授業時間内におけるALが占める時間の割合を指しています。
【多】:授業時間の50%超、【中】:授業時間の15%〜50%、【少】:授業時間の15%未満。「振り返り」と「宿題」については該当する場合に【あり】と表示されます。
成績評価法
【全体】
実験は,実際に自分でいろいろ行う,という点に重点があります。従って,実験の時間に必ず出席するということが極めて重要です。また,いろいろな指示は,実験開始時に行うことが多いので,遅刻しないように気をつけること。また,実験を行い,評価可能なレポートを提出する,というところで,一つのまとまりです。実験に出席しても,レポートが未提出,あるいは提出したレポートが不完全なものでは,やはり合格にはなりません。この点にも十分注意すること。
【観点別】
知識・理解
思考・判断
関心・意欲
態度
技能・表現
その他
評価割合(%)
JABEE収集資料
定期試験(中間・期末試験)
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評価に加えず
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小テスト・授業内レポート
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評価に加えず
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宿題・授業外レポート
◎
◎
◎
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60%
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授業態度・授業への参加度
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◎
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40%
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受講者の発表(プレゼン)・授業内での制作作品
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◎
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◎
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評価に加えず
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演習
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◎
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評価に加えず
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出席
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◎
◎
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欠格条件
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その他
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教科書にかかわる情報
備考
基礎有機化学・高分子化学実験:堤 宏守,鬼村謙二郎,岡本浩明,西形孝司,山吹一大,岩井志帆共著;EMEパブリッシング;2018年
教科書備考:実験の開始時に指示する。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
フィーザー・ウィリアムソン著,磯部稔ら共訳
ISBN
4621047345
著者名
有機化学実験(原書8版)
出版社
丸善
出版年
2000
参考書
書名
ボルハルト・ショアー著,古賀憲司,野依良治,村橋俊一監訳
ISBN
9784759809633
著者名
現代有機化学(上)第4版
出版社
化学同人
出版年
2004
参考書
書名
遠藤 剛,三田文雄
ISBN
4759808736
著者名
高分子合成化学
出版社
化学同人
出版年
2001
備考
有機化学実験(原書8版),フィーザー・ウィリアムソン著,磯部稔ら共訳,丸善,2000年
実験・実習における安全の手引,山口大学工学部安全・衛生委員会,
参考書備考:上記参考書は購入必須ではありませんが、実験やレポート作成時に参考になります。図書館などにある有機化学や高分子化学の教科書なども参考にしてください。
メッセージ
有機試薬には,危険なものも多いので,白衣,保護眼鏡を必ず持参,実験室内では必ず着用のこと。長髪の者は,くくるなどして危険の無いように身支度してくること。その他,安全に実験を行える支度をしてくること(サンダル,下駄,安定性の悪い靴などは,厳禁)。実験室では,飲食厳禁。
安全に実験を行うことのできる服装などが準備できていない状態で出席した場合には,実験の実施を禁止します。
キーワード
有機化学,高分子化学,合成実験,有機薬品,安全,実験操作,求核置換反応,求電子付加反応,ジアゾ化反応,Sandmeyer反応,アルドール反応,還元反応,ラジカル重合,乳化重合,共重合, ベンゾイン縮合, クロスカップリング
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
関連科目
有機化学,高分子化学に関連した科目
連絡先
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オフィスアワー
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