タイトル

開講年度 開講学部等
2016  共通教育
開講学期 曜日時限 授業区分 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント YFL育成プログラム
前期集中 集中 講義 6.1ポイント  
時間割番号 科目名[英文名] 単位数
1001740009 知財展開科目(農業と知的財産) [知財展開科目(農業と知的財産)] [Intellecutual Property Development Subject(Agriculture and Intellectual Property)] 1
担当教員[ローマ字表記]
陳内 秀樹 [JINNAI Hideki], 北村 真之 [KITAMURA Mayuki] 
授業科目区分   対象学生 平成24年度以前入学者 対象年次 4 
開設科目名(英訳)
農業と知的財産(Intellectual property for agriculture)
 
使用言語
日本語
 
概要(共通教育の場合は平易な授業案内)
本講義では、今後の地域産業の主役たる農業(以下、農学、及び食品加工、食品流通を含む)について、知的財産の観点で事例を解説し、農業における知的財産権の役割と機能について学びます。また、事例を踏まえてその課題解決のための発想や、ローカルとグローバルな観点から戦略的視点で思考する体験を通じて、生産性の向上やサービスの創出の方法について考察し、社会から求められる産業人としてのリテラシーを磨きます。
 
一般目標
 農業・農学の事例を元に知財を学び、知財を創造し経営戦略的視点で活用する演習体験を通じて、グローバル化や食糧問題等で生じる農業の諸課題を解決する力を磨きます。
1.農業に関わる知的財産権について理解し、適切に利用する方法や態度を身に付ける(知識理解・態度)。
2.生産活動や地域資源を知的財産の観点から見つめ思考し、課題の発見と解決の糸口を掴む力を身に付ける(思考判断)。
3.知的財産を創出し、保護、活用しようとする態度を身に付ける(態度)。
4.農業に関する食糧問題等の諸課題を、知的財産の観点で歴史的経緯と将来予想の元にグローバルかつ総合的に考え、よりよい在り方を創出していく態度を身に付ける(思考判断・態度)。
 
授業の到達目標
知識・理解の観点 ・農業に知的財産が活用されていることを事例を通じて理解し、知的財産の創造・保護・活用を支えている知的財産制度について理解する。
思考・ 判断の観点 ・農業に潜在しているニーズ及びシーズに気づくことができ、解決策を考え出すことができる。
・問題解決や課題解決の場面で,事実や法令に基づき論理的に考え、戦略的に思考することができる。
・多様な視点(グローバルとローカル、過去・現在・未来、各利害関係者)で、論理的かつコンプライアンスに基づいて公正に思考ができる。
関心・意欲の観点 ・農業及び農村環境の中にある知的財産に関する問題に関心をもつことができる。
・問題点や課題に対し、自分や他者のアイデアを知的財産として活用して解決しようとする意欲を持つことができる。
態度の観点 ・自ら創造性を発揮すると共に、他者の知的財産を尊重するマインドを持つことができる。
・農業及び農村環境と知的財産について積極的に関連性を持たせることができる。
・知的財産を活かして、主体的に問題解決や課題解決に取り組む態度を持つことができる。
技能・表現の観点 ・自らの考えやアイデア及び事実関係を整理し、論理的にレポートや発言等で表現できる。
その他の観点 ・自己の専門領域に関して、知的財産の知識とスキルを応用する基礎的な能力を獲得する。
 
授業計画
 農業における「知的財産」は、グローバル化と食の多様化と相まって急速に存在感を増している。農業の知的財産は、種苗法だけでなく、遺伝子特許や、国内登録品種の海外持ち出しへの対策、農産物の商標によるブランドの保護など複数の知的財産権を戦略的に組み合わせた活用事例も目立ってきた。逆に知的財産に対する知識不足により農家が侵害者となり、育成者権侵害等で訴えられる事例もある。さらには、植物工場のように工業分野から農業への進出もめざましく、それを知的財産権が底支えしている。
 それら多様な事例を元に、産業社会の発展を目指す知的財産権の意義に関する正しい理解や、活用しようという態度を得るために、知識理解だけでなく創造的・課題解決的に思考する学習を進める。

授業実施日
平成28年7月16日(土)、7月23日(土)の二日間
吉田キャンパス
両日とも、8時40分から16時まで
 
【週単位】
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
①A~Fのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】、【E:振り返り】、【F:宿題】
②【多】、【中】、【少】は授業時間内におけるALが占める時間の割合を指しています。
【多】:授業時間の50%超、【中】:授業時間の15%~50%、【少】:授業時間の15%未満。「振り返り」と「宿題」については該当する場合に【あり】と表示されます。
項目 内容 授業外指示 授業記録
A B C D E F
第1週 ガイダンス
現代農業と知的財産
講義概要と、特許、商標、実用新案、意匠、新品種の農業における登録事例及び、本学農学部における農業分野の特許出願事例を元に、知的財産制度を解説する。 事前に、30分ほどの動画教材(農業に関わる知的財産全般の説明)を見て臨む。http://www.kim-lab.info/から視聴する。   【少】(授業時間の15%未満) 【中】(授業時間の15%〜50%) 【中】(授業時間の15%〜50%) 【少】(授業時間の15%未満) 【あり】 --------
第2週 農業分野での商品開発とその販売戦略
〜新品種、伝統野菜、農産物のブランド化と6次産業〜
6次産業及び商品開発に関する農業の事例を元に、知的財産と基礎的なマーケティングの視点で考え、商品化やブランド化に関わる知財戦略について、検討する。     【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【多】(授業時間の50%超) 【少】(授業時間の15%未満) 【あり】 --------
第3週 知的財産から見る農業の歴史と将来 農業史から見た知的財産の事例(江戸時代の農書、明治期の農機具特許等)を知る。その上で、政策(「知的財産推進計画)、シナリオプランニングによる将来予測を踏まえ、過去・現在・将来を俯瞰して農業と知的財産の関わりについて解説する。また、背景となる農業の産業化と並行して進んだ産業構造の変化(知的財産権化と分業化(生産者・育成者・技術者))を知る。     【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【あり】 --------
第4週 農業技術の創造・保護・活用 課題発見とアイデア発想を模擬体験を導入として、アイデア発想の数種スキルを体験する(創造)。また、出願から登録までの一連の手続と、請求項記載に求められる上位概念での表現について思考する(保護)。複数の知財権での保護や、ノウハウでの秘匿、オープンクローズ戦略及び権利の行使について知る(活用)     【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【中】(授業時間の15%〜50%) 【少】(授業時間の15%未満) 【あり】 --------
第5週 品種登録制度とその実際 品種登録制度、登録要件や育成者権の制限、従属品種、F1品種、遺伝子特許との関係、在来種(遺伝資源)の保護 等
その実際として、取締状況(花苗の増殖販売事件)、海外に持ち出された侵害事例(イチゴレッドパール事件)等を挙げる。
    【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【あり】 --------
第6週 農業に関する知財係争の実際〜農業資材の「特許権侵害差止等請求事件」等〜  「育苗用ポット事件」や育成者権侵害等による訴訟等を題材に、農業に係る知財係争の実際を学び権利化や差し止め請求、訴訟等におけるリスクとその対応を学ぶ。     【中】(授業時間の15%〜50%) 【中】(授業時間の15%〜50%) 【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【あり】 --------
第7週 農業のグローバル化と知財に関連するその他の法制度 植物遺伝資源に係る国際的調和(例えば、UPOV条約や生物多様性等)。
遺伝子特許等、農業分野の知的財産に関わるグローバルな動向を解説する(例えば、安代りんどう等)。
知的財産制度と関連する法律(地理的表示法、機能性表示食品制度等)について、事例を元に解説する。
    【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【あり】 --------
第8週 6次産業化(販売戦略等)企業的経営(大規模)、農機具開発(関連産業)に係わるケーススタディー 「6次産業化の事例」「発明した農機具販売の事例」を解説する。
その上で、ケースについて議論し、知的財産の創造・保護・活用の視点を基に、その結果を発表する。
    【中】(授業時間の15%〜50%) 【中】(授業時間の15%〜50%) 【少】(授業時間の15%未満) 【少】(授業時間の15%未満) 【あり】 --------
6.1ポイント
 
成績評価法
・定期試験の代わりに、授業内で記入するワークシート(授業内レポート)と各回毎の小テストで評価の70%とし、主に知識理解と思考判断を見ます。
・宿題・授業外レポートを20%とし、主に、思考・判断、技能・表現、関心・意欲に観点を置いて評価します。
・授業態度(主にグループワークへの参加度)や発表を20%とし、主に、思考・判断、技能・表現、関心・意欲、態度に観点を置いて評価します。
 
  知識・理解 思考・判断 関心・意欲 態度 技能・表現 その他 評価割合(%) JABEE収集資料
定期試験(中間・期末試験) --- --- --- --- --- --- --- ---
小テスト・授業内レポート --- 70% ---
宿題・授業外レポート --- --- 20% ---
授業態度・授業への参加度 --- --- --- --- 5% ---
受講者の発表(プレゼン)・授業内での制作作品 --- --- 5% ---
演習 --- --- --- --- --- --- 評価に加えず ---
出席 --- --- --- --- --- --- 欠格条件 ---
その他 --- --- --- --- --- --- 評価に加えず ---
 
ルーブリック等の評価基準 ファイル名 備考
設定されていません。  
 
 
(注)ルーブリックとは、評価水準である「尺度」と、尺度を満たした場合の「特徴の記述」で構成される評価指標のことを言います。
 
教科書にかかわる情報
 
教科書その他の情報
テキストは印刷し配布します。
 
参考書にかかわる情報
 
参考書その他の情報
木村研究室ホームページ情報
http://www.kim-lab.info/
バスワードは講義の際に口頭でお伝えします。
 
メッセージ
 我が国の農業は、様々な課題(食料問題、環境ストレス、グローバル化等)に直面しています。農業者には、農業生産の担い手としてだけでなく、さらなる生産性向上と地域創生を担う6次産業の中核となるための技術者、経営者、プロデューサー、商品企画者としての能力が、社会から要請されています。その力の発揮のためには、知的財産について創造・保護・活用できる知識が必須です。また、農業者がこれまで培ってきたノウハウや農村環境などの地域資源には、地方創生に向けた新産業や雇用を生む知的財産が潜在しており、それらシーズの活用にも、知的財産は欠かせません。
本授業で扱う農業の事例は、誰もが目にしたり聞いたことがある事例について、知的財産の視点で捉え直したものです。授業に当たって農業の専門に関する予備知識は不要ですので、農学部学生のみならず、地域産業発展に関わる仕事(食品関連産業やものづくり、行政職等)に興味を持つ皆さんにぜひ履修していただきたいと思います。
 
キーワード
農業、知的財産、6次産業化 、地域資源、問題解決、課題解決、商品開発、企業戦略
 
関連科目
科学技術と社会[学部生のための知財入門](1年次必修)
コンテンツ産業と知的財産
知的財産情報の分析と活用
 
連絡先
h-jinnai@yamaguchi-u.ac.jp 陳内
 
オフィスアワー
宇部の常盤キャンパスで業務を行っています
業務の都合で吉田キャンパスに出かけることもあります
メールでご連絡ください。
h-jinnai@yamaguchi-u.ac.jp 陳内
 

ページの先頭へ