開講年度
開講学部等
2024
共通教育
開講学期
曜日時限
授業区分
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
YFL育成プログラム
前期集中
集中
講義
6.4
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1001221013
知財展開科目B1(教育現場と知的財産)[Intellectual Property Development SubjectB1]
日本語
1
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
陳内 秀樹[JINNAI Hideki]
○
担当教員[ローマ字表記]
陳内 秀樹 [JINNAI Hideki]
区分
対象学生
全学生
対象年次
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
開設科目名(英訳)
教育現場と知的財産 [Basic knowledge of intellectual property necessary in the field of education]
概要
現代は、人工知能に代表される技術革新、モノ以外の豊かさによる価値の創出、価値観の多様化による社会の複雑化、ビジネスモデルが競争力の源泉になる等々、社会や産業の構造が大きく変化しようとしている、このような環境下では、子どもたちが潜在的に持っている「人間にしかできない発想をする力」「共感や体験を伝えたり認めたりする力」「複数の解を求めたりする力」「価値創造の仕組みをデザインする力」を引き出す指導者の能力が強く求められている。ここでは、『知財創造教育』として、子どもたちが知的財産を軸に新しい創造をする力および創造されたものを尊重する心を獲得する指導方法を考える。また、教育現場で必要とする著作権系の実務処理についても扱う。
一般目標
1.初等中等教育機関の実践の場で必要な知的財産の知識と指導手法を身につける。
2.著作権法の初歩的な実務を理解するとともに、児童生徒を含む学校に関わるステークホルダー間で教育的配慮を実現しつつ著作権の課題を解決する力を身につける。
3.学習指導要領と知的財産教育、知財創造教育の関係について説明することができる。
4.学習指導要領に基づいて知的財産教育を行う基本的な能力を身につける。
授業の到達目標
知識・理解の観点
・知的財産が生活に潜在し、産業社会の発展を支えていることを理解する。
・知的財産と初等中等教育との関係を理解する。
・教育現場における著作権処理を理解する。
思考・判断の観点
・教育の目的や学習指導要領に照らし、時代に即した知財創造教育のあり方ついて思考し、教材づくりや指導法として整理できる。
・学校で、児童生徒が接する知的財産について思考し、その適切な取扱について判断できる。
・著作権法に照らし、教育現場における著作権処理について適切な判断ができる。
関心・意欲の観点
・知財創造教育について関心を持って思考することができる。
態度の観点
・知財創造教育を企画・実践できる態度を身につける。
技能・表現の観点
・知財創造教育で使用する指導案、教材等を作成することができる。
その他の観点
・知財創造教育の重要性について組織内で合理的に説明できるようになる。
授業計画
【全体】
5月25日(土)、5月26日(日) 9:00~16:20 オンライン実施
導入部分で知的財産法の知識の確認を行ない、その後に前半部分で教育現場における著作権処理を扱う。著作権処理では、教育における権利制限だけでなく子どもの創作物に対する扱い方など、具体的な事例に基づいた演習を行う。後半部分は、知的財産全般について学習指導要領との関係を整理しつつ、各教科等の内容や目的に知財創造教育を紐付けた教材を作成する。更に、学校の年間指導計画に知財創造教育を組み込むための考え方を検討する。
項目
内容
授業外指示
授業記録
※
A
B
C
D
E
F
第1回
現代社会における知的財産と学校教育の関わり
知的財産に関する基礎的事項を確認すると共に、Society5.0を見据えた現代社会との関係を確認し、学校現場における知的財産の重要性を、教育と校務の観点で見つめ直す。
小レポート及びワークシートの提出
【少】(授業時間の15%未満)
【中】(授業時間の15%〜50%)
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-----
【あり】
【あり】
第2回
著作権法と特許法から見る学校教育(1)
~知財に気づくアンテナを立てよう~
学校で起こりうる著作権及び特許権に関係する事例を想定し、地域社会や学校に潜在する知的財産を見いだす。
なお、著作権法35条の改正情報についても扱う。
小レポート及びワークシートの提出
【少】(授業時間の15%未満)
【中】(授業時間の15%〜50%)
-----
-----
【あり】
【あり】
第3回
著作権法と特許法から見る学校教育(2)
~学校の知財を適切に扱おう~
学校で起こりうる著作権及び特許権に関係する事例を想定し、法的に公正で関係者にとって公平で適切な取扱について考える。
小レポート及びワークシートの提出
【少】(授業時間の15%未満)
【中】(授業時間の15%〜50%)
【少】(授業時間の15%未満)
【少】(授業時間の15%未満)
【あり】
【あり】
第4回
教育現場における著作権対応(1)
著作権の基礎
全国での著作権学習事例
著作権に関する基礎的な内容の理解と、教育活動において著作物を適正に利活用するための応用力を事例を通じて確認する。
小レポート及びワークシートの提出
【少】(授業時間の15%未満)
【少】(授業時間の15%未満)
【中】(授業時間の15%〜50%)
【少】(授業時間の15%未満)
【あり】
【あり】
第5回
教育現場における著作権対応(2)
演習1 児童生徒の著作物の取扱
演習2 音楽著作物の権利処理
事例に学ぶ教育としての著作権
著作権に関する基礎的な内容の理解と、教育活動において著作物を適正に利活用するための応用力を事例を通じて確認する。
小レポート及びワークシートの提出
【中】(授業時間の15%〜50%)
【中】(授業時間の15%〜50%)
【少】(授業時間の15%未満)
-----
【あり】
【あり】
第6回
知財創造教育のあり方と指導方法(1)~事例に学ぼう~
小学校3年生の道徳で実施された著作権の授業の動画を参観し、指導のポイントを学ぶ。
小レポート及びワークシートの提出
【少】(授業時間の15%未満)
【中】(授業時間の15%〜50%)
【少】(授業時間の15%未満)
【少】(授業時間の15%未満)
【あり】
【あり】
第7回
知財創造教育のあり方と指導方法(2)
~教材・教具・指導略案を作成してみよう~
児童生徒の創造性を喚起し、尖った才能を潰さず育むような、学びの場を醸成する教材や指導法のあり方を考え、その教材を作成する。
小レポート及びワークシートの提出
【中】(授業時間の15%〜50%)
【少】(授業時間の15%未満)
【少】(授業時間の15%未満)
【中】(授業時間の15%〜50%)
【あり】
【あり】
第8回
期末試験と総括(レポート)
テスト60分、最終課題レポート「私の目指す教育に、どのように知財創造教育を取り入れるか」20分
小レポート及びワークシートの提出
【少】(授業時間の15%未満)
【少】(授業時間の15%未満)
【少】(授業時間の15%未満)
【少】(授業時間の15%未満)
【あり】
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※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
①A〜Fのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
【E:振り返り】、【F:宿題】
②【多】、【中】、【少】は授業時間内におけるALが占める時間の割合を指しています。
【多】:授業時間の50%超、【中】:授業時間の15%〜50%、【少】:授業時間の15%未満。「振り返り」と「宿題」については該当する場合に【あり】と表示されます。
成績評価法
【全体】
主に評価は、授業内及び宿題として制作する、教材例、学習指導案(略案)、ワークシート、最終の試験、最終レポート、毎回の小レポートを合算し総合的に評価します。
【観点別】
知識・理解
思考・判断
関心・意欲
態度
技能・表現
その他
評価割合(%)
JABEE収集資料
定期試験(中間・期末試験)
◎
◎
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30%
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小テスト・授業内レポート
○
○
○
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○
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40%
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宿題・授業外レポート
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○
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○
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20%
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授業態度・授業への参加度
---
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◎
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受講者の発表(プレゼン)・授業内での制作作品
○
○
○
○
○
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10%
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演習
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出席
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○
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欠格条件
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その他
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教科書にかかわる情報
教科書
書名
新しいモノ・コトを楽しく創る知財創造教育 未来を創る授業ガイド
ISBN
著者名
小中高等学校において知財創造教育を実施できる人材の養成に必要なテキストに関する調査研究委員会
出版社
特許庁
出版年
備考
主な教材は、毎回の授業で配布するスライド資料です。
副教材として、「新しいモノ・コトを楽しく創る知財創造教育 未来を創る授業ガイド」を用います。
これは下記のHPからダウンロードできます。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tizaikyouiku/program/siryou25.pdf
膨大なので印刷は不要。参加者はタブレットやPC端末にダウンロードして持参してください。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
アイデアのことを考える本
ISBN
978-4-8271-1327-3
著者名
監修 内藤善文
出版社
(一社)発明推進協会
出版年
参考書
書名
アイデアのことを考える本 指導者向け「ティーチングノート」(ダウンロード版)
ISBN
著者名
監修 内藤善文
出版社
(一社)発明推進協会
出版年
備考
メッセージ
Society5.0を見据え、新しい価値を生み出し(知的財産を創造し)、適切に保護しそれを活用できる人材の育成(知財創造教育)は、益々求められています。
このSociety5.0で活躍するに必要な力は、教育基本法で謳われている目指す資質・能力「人格の完成、幅広い知識と共有、審理を求める態度、個人の価値の尊重、創造性など」と共通するものです。すなわち、知財創造教育は最新(流行)でありつつ、不易の教育であると言えます。
また併せて、著作権についても、教育著作権検定に合格レベルの著作権知識の修得を目指します。
この知財創造教育という、これまで皆さんの体験してきた小中高校の学校生活では十分と言えなかった学習内容や考え方にぜひ触れて皆さんが目指す教育のあり方をもう一度考えてみる機会にしてほしいと思っています。
キーワード
Society5.0、日本国憲法、教育基本法、著作権法、特許法、知的財産教育、知財創造教育、体験型学習、創造性学習、総合的な探究の学習、キャリア教育
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
関連科目
「知的財産入門」及び「知財展開科目」
シラバスを「知財展開科目」で検索ください。現在、「特許法」や「著作権法」といった法律系の科目の他、「ものづくりと知的財産」や「コンテンツ産業と知的財産」「農業と知的財産」のように、各学部の専門領域に関連づけた「知財展開科目」を16科目開講しています。これからの教育現場では、知財の知識は必須と言えるものです。知財教育は本学で学ぶ学生の強みですから、ぜひ積極的に展開科目を履修ください。
連絡先
電話:0836-85-9973(直通)
メール:h-jinnai@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
宇部の常盤キャンパス内にある知的財産センターで業務を行っています
業務の都合で吉田キャンパスに出かけることもあります
メールでご連絡いただくことが確実です。
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