開講年度
開講学部等
2019
工学部
開講学期
曜日時限
授業区分
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
YFL育成プログラム
前期
月3~4
講義
2.8
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1061330780
高分子化学Ⅱ[Polymer ChemistryⅡ]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
堤 宏守[TSUTSUMI Hiromori]
ー
担当教員[ローマ字表記]
堤 宏守 [TSUTSUMI Hiromori]
区分
対象学生
対象年次
3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
開設科目名(英訳)
Polymer ChemistryⅡ
概要(共通教育の場合は平易な授業案内)
(1)高分子化合物を材料という観点から捉える場合に必要となる基礎的な知識を得られる講義
(2)高分子材料の特色に関する基礎的な知識を得られる講義
(3)最新の高分子材料に関する基礎的な知識(原理、機能等)を得られる講義
一般目標
講義終了後,試験に合格すると,次のような知識を有し、理解できる力を身に付けることができたと判断されます。
(1)高分子材料の分類ができる。(いくつかの面から分類できることを認識する。)
(2)高分子化合物の特色を説明できる。特徴的な熱的性質(ガラス転移点,融点,熱可塑性・熱硬化性など)に関すること等
(3)高分子化合物の固体構造(結晶性高分子、非晶性高分子等について理解でき,その存在割合の決定方法について述べることができる。
(4)ゴム弾性の内容(エントロピー弾性・エンタルピー弾性)を説明できる。
(5)高分子化合物の粘弾性について簡単なモデルを使って理解,説明ができる。
(6)新しい機能を持つ高分子材料について、その原理、調製方法、応用分野について,いくつか例示できる。
授業の到達目標
知識・理解の観点
(1)高分子材料の分類ができる。(いくつかの面から分類できることを認識する。)
(2)高分子化合物の特色を説明できる。分子量に分布があること,特徴的な熱的性質(ガラス転移点,融点,熱可塑性・熱硬化性など)に関すること等
(3)高分子化合物の固体構造(結晶性高分子、非晶性高分子等について理解でき,その存在割合の決定方法について述べることができる。
(4)ゴム弾性の内容(エントロピー弾性・エンタルピー弾性)を説明できる。
(5)高分子化合物の粘弾性について簡単なモデルを使って理解,説明ができる。
(6)新しい機能を持つ高分子材料について、その原理、調製方法、応用分野について,いくつか例示できる。
思考・判断の観点
関心・意欲の観点
現在使用されている高分子材料に対する関心を広く持つとともに、高分子材料の抱える問題点も意識できる。
態度の観点
講義に出席し、質問などをする。
技能・表現の観点
関連無し
その他の観点
関連無し
授業計画
【全体】
(1)高分子化学Ⅰの復習から始め、主に高分子化合物の化学構造に関連する話題及び高分子材料の固体構造について講述する。
(2)後半は、先端科学分野における高分子材料の役割などを中心に講述する。
(3)講義時間内に演習等を実施し、それを出欠確認にも用いる。
(4)演習などを宿題として課すこともある。
項目
内容
授業外指示
授業記録
※
A
B
C
D
E
F
第1回
高分子化学の復習及び高分子化合物の固体構造(その1)
高分子材料の多様性やビニル化合物が重合してできるポリマーの構造を理解する。さらに高分子化合物の固体構造の概要を学ぶ
【Key Words】高分子化合物の定義,汎用高分子化合物の構造,合成高分子化合物の調製方法,高分子の単結晶,伸びきり結晶,球晶,非晶質(アモルファス)
高分子化学Ⅰの復習をしっかりして来て下さい。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第2回
高分子化合物の固体構造(その2)
高分子化合物の固体状態を電子顕微鏡写真やその他の測定方法から得られたデータなどから,理解する。
【Key Words】相分離構造, 高分子液晶,スピノーダル分解,相互侵入高分子網目
演習を宿題とすることもある。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第3回
高分子の広がりと高分子溶液
高分子鎖1本の取る構造や高分子溶液内における構造について学ぶ。
【Key Words】高分子鎖のモデル化と両末端距離,ランダムコイル状分子鎖,自由回転鎖モデル,排除体積効果
演習を宿題とすることもある。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第4回
高分子材料の固体構造の決定方法(特に熱分析について学ぶ)
固体構造の多様性を知ると共に,その分析方法を理解する。
【Key Words】結晶化度の考え方と測定方法,熱分析,示差走査熱量測定,示差熱分析
演習を宿題とすることもある。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第5回
高分子材料の固体構造(特にガラス転移について学ぶ)
高分子化合物の非晶質部分のガラス転移について、基礎的な理解を深めると共に、ガラス転移点の決定方法やガラス転移点と高分子材料が利用される場面の適合性を知る。
【Key Words】ガラス転移点、DSC、比容
演習を宿題とすることもある。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第6回
高分子材料の力学的特性(応力-ひずみ曲線から分かること)
一般的な材料に変形を加えた際の特性について学ぶ。特に応力-ひずみ曲線の見方、そこから分かることを学ぶ。
【キーワード】応力,ひずみ,応力-ひずみ曲線
演習を宿題とすることもある。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第7回
高分子材料の粘弾性について(その1)
モデルによる粘弾性の理解
【Key Words】スプリングとダッシュポット,Maxwell模型,Voigt模型,応力緩和,クリープ
演習を宿題とすることもある。
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【あり】
【あり】
第8回
高分子材料の粘弾性について(その2)
動的粘弾性について学ぶ。
【Key Words】動的粘弾性,複素弾性率,貯蔵弾性率,損失弾性率
演習を宿題とすることもある。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第9回
ゴムはなぜ伸びるのか?なぜ縮むのか?
高分子材料の中でも特別な性質を示すゴムの特性を考える。
【Key Words】エントロピー弾性,エンタルピー弾性,免震ゴム
演習を宿題とすることもある。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第10回
高分子ゲル
高分子ゲルの種類、特徴、応用について学ぶ。特に超吸水性樹脂の原理や応用について学ぶ。
【Key Words】高分子ゲル、化学ゲル、物理ゲル、ゲルの応用
演習を宿題とすることもある。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第11回
高分子材料の成形加工
高分子材料を加工する方法について学ぶ。特に工業的に高分子材料を成形加工する方法を学ぶ。
【Key Words】Boyer-Beamanの経験則、圧縮成形、トランスファ成形、ブロー成形、押出成形、射出成形
演習を宿題とすることもある。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第12回
新しい高分子材料(その1)
電気を運ぶ高分子材料としての導電性高分子化合物の原理と応用例について学ぶ
【Key Words】ポリアセチレン,ポリアニリン、ドープ、自己ドープ型高分子材料
演習を宿題とすることもある。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第13回
新しい高分子材料(その2)
高分子多孔質材料:その製造方法と用途
【Key Words】多孔質材料の特徴,選択的透過,吸着材料
演習を宿題とすることもある。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第14回
新しい高分子材料(その3)
医学分野に関連した材料
【Key Words】生分解性高分子材料、足場材料、電界紡糸法、医療分野に用いられる高分子材料
演習を宿題とすることもある。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第15回
高分子材料と環境問題
高分子材料が抱える環境問題とその解決に向けた取り組みについて学ぶ。
【Key Words】ライフサイクルアセスメント、生分解性高分子材料、マイクロプラスチック
。
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【少】(授業時間の15%未満)
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【あり】
【あり】
第16回
定期試験
講義内容につい筆記試験を行う。
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※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
①A〜Fのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
【E:振り返り】、【F:宿題】
②【多】、【中】、【少】は授業時間内におけるALが占める時間の割合を指しています。
【多】:授業時間の50%超、【中】:授業時間の15%〜50%、【少】:授業時間の15%未満。「振り返り」と「宿題」については該当する場合に【あり】と表示されます。
成績評価法
【全体】
成績の評価は、定期試験を中心に行う。また、出欠席は欠格条件(欠席回数が5回以上の者は、原則欠格とし、定期試験の受験資格を失う。)のためにチェックするほか、毎回、簡単な演習(本日の講義理解度チェック、コメント記入、質問記入などを含む)を行い、この記入状況や解答についても、成績評価の一部に加える。
なお、病気(インフルエンザ等、急性疾患)などで欠席する場合は、医師の診断書などを必ず提出すること。この場合の欠席回数は、上記の欠席回数に含めないこともあるので相談のこと。
また、成績不良による追加の試験は、実施しない。
【観点別】
知識・理解
思考・判断
関心・意欲
態度
技能・表現
その他
評価割合(%)
JABEE収集資料
定期試験(中間・期末試験)
◎
◎
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80%
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小テスト・授業内レポート
○
○
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10%
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宿題・授業外レポート
○
○
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10%
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授業態度・授業への参加度
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評価に加えず
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受講者の発表(プレゼン)・授業内での制作作品
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評価に加えず
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演習
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出席
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◎
◎
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欠格条件
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その他
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評価に加えず
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教科書にかかわる情報
教科書
書名
高分子化学
ISBN
978-4-7853-3227-3
著者名
西敏夫 [ほか] 著
出版社
裳華房
出版年
2016
備考
教科書は、高分子化学Ⅰと同じ教科書を使います。(高分子化学Ⅰで履修しなかった部分を主に講義します。)
なお、講義時間内に使用するパワーポイントの内容は、修学支援システムからダウンロードして、各自印刷して、講義の際に持参すること。
参考書については、以下の通り。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
基本高分子化学
ISBN
978-4-7827-0674-9
著者名
柴田充弘著
出版社
三共出版
出版年
2012
参考書
書名
高分子の化学
ISBN
978-4-7827-0544-5
著者名
北野博巳, 功刀滋編著 ; 宮本真敏 [ほか] 共著
出版社
三共出版
出版年
2008
参考書
書名
高分子学会
ISBN
4-8079-0635-6
著者名
基礎高分子科学
出版社
東京化学同人
出版年
2006
備考
メッセージ
「高分子化学Ⅰ(必修科目)」をしっかり理解しておいてください。ある程度,復習も行いますが,基本的には,「高分子化学Ⅰ」の内容を理解していると考え,講義を進めます。
成績不良による追加の試験は、実施しないので、毎回の講義に真摯に取り組むと共に、試験に際しても十分に勉強すること。
キーワード
高分子 機能高分子 高分子材料 高分子物性 高分子材料の基礎物性 高分子材料の粘弾性 高分子の結晶構造、非晶構造
持続可能な開発目標(SDGs)
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
関連科目
高分子化学Ⅰ、有機化学、物理化学の関連する部分など
連絡先
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オフィスアワー
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